映画評「ジュラシック・ワールド」
☆☆☆★(7点/10点満点中)
2015年アメリカ映画 監督コリン・トレヴォロー
ネタバレあり
「ジュラシック・パーク」シリーズ第4弾。どなたかが仰っていたのを流用すればここ十年ほど目立つ【昔の名前で出ています】映画である。
過去の事故に懲りず、今度はコスタリカ沖の島に、インド系起業家が遺伝子操作で強力化した恐竜インドミナス・レックスをフィーチャーしたジュラシック・ワールドという恐竜テーマ・パークを開園し、連日大賑わい。
パークの監督官ブライス・ダラス・ハワードは、姉に頼まれた甥二人(タイ・シンプキンズ、ニック・ロビンスン)の面倒も見ずにCEOなどの接待をするうちに、眼目のI・レックスが人を騙して暴れまわる作戦を開始する。
パークの避難勧告も無視して逃げ遅れた甥二人を、ブライスと動物行動学の若き権威クリス・プラットが探し出した後、彼が手なづけている狂暴な小恐竜ヴェロキラトプルを使ってI・レックスを仕留める戦術に出るも、その恐竜のDNAも入っていたために思うように行かず、逃げ回る羽目になる。
というお話は第1作を踏まえた展開で、サスペンス醸成に注力した純度が高い作劇。僕はこの手のジャンル映画は声高のメッセージだの必要以上の性格描写だので誤魔化してはいけないと思うので、その狙いは大いに買いたい。
単純比較では本作の方が勝るだろうが、同時代的衝撃度で第1作の視覚効果に及ばず、スティーヴン・スピルバーグの展開ぶりがしっかりしていた構成でも及ばない。それでもメッセージ色が強くなって構成が弱体化した第2作や、存外健闘した第3作より上出来という印象。
前述したように第1作に倣った作りで、監督こそしていないがスピルバーグが製作に関わっている以上、(一部で言われている)オマージュという“敬意”に相当する表現は妥当性を欠くわけで、寧ろ作り直しと言うべきである。
または【柳の下のどじょう】映画ですかな。
2015年アメリカ映画 監督コリン・トレヴォロー
ネタバレあり
「ジュラシック・パーク」シリーズ第4弾。どなたかが仰っていたのを流用すればここ十年ほど目立つ【昔の名前で出ています】映画である。
過去の事故に懲りず、今度はコスタリカ沖の島に、インド系起業家が遺伝子操作で強力化した恐竜インドミナス・レックスをフィーチャーしたジュラシック・ワールドという恐竜テーマ・パークを開園し、連日大賑わい。
パークの監督官ブライス・ダラス・ハワードは、姉に頼まれた甥二人(タイ・シンプキンズ、ニック・ロビンスン)の面倒も見ずにCEOなどの接待をするうちに、眼目のI・レックスが人を騙して暴れまわる作戦を開始する。
パークの避難勧告も無視して逃げ遅れた甥二人を、ブライスと動物行動学の若き権威クリス・プラットが探し出した後、彼が手なづけている狂暴な小恐竜ヴェロキラトプルを使ってI・レックスを仕留める戦術に出るも、その恐竜のDNAも入っていたために思うように行かず、逃げ回る羽目になる。
というお話は第1作を踏まえた展開で、サスペンス醸成に注力した純度が高い作劇。僕はこの手のジャンル映画は声高のメッセージだの必要以上の性格描写だので誤魔化してはいけないと思うので、その狙いは大いに買いたい。
単純比較では本作の方が勝るだろうが、同時代的衝撃度で第1作の視覚効果に及ばず、スティーヴン・スピルバーグの展開ぶりがしっかりしていた構成でも及ばない。それでもメッセージ色が強くなって構成が弱体化した第2作や、存外健闘した第3作より上出来という印象。
前述したように第1作に倣った作りで、監督こそしていないがスピルバーグが製作に関わっている以上、(一部で言われている)オマージュという“敬意”に相当する表現は妥当性を欠くわけで、寧ろ作り直しと言うべきである。
または【柳の下のどじょう】映画ですかな。
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