フォーリーブス「夏の誘惑」・・・僕拝借しちゃいました音楽シリーズその7

このところ連続したので随分やったつもりですが、まだ7回目に過ぎません。

今回は、歌謡曲路線。前回の甲斐バンド「裏切りの街角」に似て変奏曲風にメロディーをいじくって作ったと思われるフォーリーブス「夏の誘惑」です。作曲者(恐らく編曲も)鈴木邦彦。昨年ティーンエイジャーになるまでは一応人並みに聞いていた歌謡曲の入ったCDを聞いているうちに流れてきたのがこの曲で、すっかり忘れていましたが、フォーリーブスの曲中僕が一番耳にした曲だと思います。実際、実に良い曲です。

イメージ・ソースと思われるのは、サンタナ「ブラック・マジック・ウーマン」Black Magic Womanで、これを収めたLP「天の守護神」が発表されたのは1970年9月で、「夏の誘惑」が1971年7月。

「ブラック・マジック・ウーマン」は元来ブルース・ロック・バンド時代のフリートウッド・マックが1968年に発表した曲であるわけですが、恐らく鈴木氏が担当した編曲において拝借したと思われるのはサンタナ版。カルロス・サンタナを意識したと思われるギター、かなり似ているベースライン等。
 サンタナ版は長々しいので、43秒あたりから聴いてもらえると時間短縮ができます(笑)。1分24秒からのAメロからでもOKでしょう。ベースラインをきちんと聴くために、ヘッドフォンを通して聞かれることをお勧めします。鈴木氏が、ブルースやラテン・ロックのアクをうまく取り払って、歌謡曲らしく聞きやすくしたことが解ります。

「ブラック・マジック・ウーマン」のAメロの後「夏の誘惑」のサビに行っても殆ど違和感がありません。歌ってみると面白いですよ。

それでは、「夏の誘惑」からどうぞ。



この記事へのコメント

2018年03月10日 23:38
フォーリーブスは、まだジャニーズが芸能界では傍流だったころに出ていて、曲の選び方も模索中といった感じ、そのせいでかえって洋楽風の曲になってるみたいですね。フォーリーブスはEW&Fの「ファンタジー」のカヴァーもシングルで出していて、あのころの歌謡曲はおもしろかったなといまになって思います。
なつメロ番組見ていると、昔の歌謡曲のほうが洋楽的でモダンな印象があるんです、フォーリーブスだと当時のロックですが、それ以前の時代だとジャズとかラテンとかハワイアンとか、作曲家がよく研究していてうまくそれを歌謡曲に仕立てていたんだなあと思います。演歌系とちがってポップス系は、とにかくハイカラにやるんだ、という意気込みがあったんじゃないでしょうか。
バンドブーム以降、てらいなく和風なヒット曲が増えた、歌詞もなんだかどれも同じみたいで。
オカピー
2018年03月11日 18:43
nesskoさん、こんにちは。

今や、紅白に出る若手は、グループで完全に視覚優先のグループのみ。フォーリーブスはそういう人々の大先輩と言っても良いわけですが、一曲ごとに狙いが変わり、作曲家や編曲家が色々試行錯誤をしているのが伺え、音楽的に大変面白い。彼らの曲はどれも洋楽から拝借したものとも言えるくらいで、しかし、それが楽しいんですよ。

昭和30年代は弘田三枝子や中尾ミエなどが洋楽の日本語版を歌い、徐々にそれに対抗するかのように、洋楽風の歌謡曲が生まれていったように思います。僕らが小学生から高校時代くらいまでは和洋折衷で歌謡曲が充実していました。昭和40年代が歌謡曲の全盛時代と僕は考えています。

この記事へのトラックバック

  • フォーリーブス - 踊り子 (1976)

    Excerpt: 郷ひろみはデビュー曲「男の子女の子」から小学生だった自分もよく覚えているのだが、フォーリーブスは顔は覚えているけれど、どんな歌を歌っていたかまではすぐに思い出せなかった。 ジャニーズが話題になっている.. Weblog: 一人でお茶を racked: 2018-03-10 23:29