映画評「ヘルボーイ」(2019年版)

☆☆★(5点/10点満点中)
2019年アメリカ=イギリス=ブルガリア=カナダ=ポルトガル=フランス合作映画 監督ニール・マーシャル
ネタバレあり

この間の「チャーリーズ・エンジェル」や「バッドボーイズ  フォー・ライフ」と同じパターンで第二作とのスパンが大分ある第三作。ネタがないという以上に楽しようという魂胆と言えましょうか。お話の連続性が高い作品としては、その性格上の必然で、「バッドボーイズ」と違って主役のキャストが変わっている。

紀元6世紀のブリテン島。アーサー王がエクスカリバーを使って魔女ニムエ(ミラ・ジョヴォヴィッチ)を殺す。
 現在。怪物ながら超常現象調査防衛局(BRPD)を営む教授(イアン・マクシェーン)に引き取られ、エージェントとして活躍するヘルボーイ(デーヴィッド・ハーバー)が、1500年ぶりに蘇って人類を滅亡させようと企むニムエの一味に対抗するうち、自分がアーサー王の末裔と知る。
 子分の尽力で復活したニムエは、アーサー王の末裔にしかできないヘルボーイの能力を悪用すべく彼をたらし込もうとする。
 そんな彼に大々的に協力するのが、霊媒能力のある黒人美少女アリス(サッシャ・レイン)とベリーズ(南米)のジャングルにジャガーに襲われながら生還した韓国系ベン・ダイミョウ少佐(ダニエル・デイ・キム)のお二人。

三人三様の特徴を生かしたアクションが見どころで、怪物たちも色々と賑やかしてくれるのは良いが、必要以上に人体損壊度が高すぎる。そういうのが嫌いな人は絶対避けた方が良い。僕も以前なら目を剥いていただろうが、最近は大分慣れてしまった。良くないですな。

お話の方は怪物版悪漢小説風味があると言いたくなる内容で、色々と場所を変えながらヴァラエティに富む展開を見せるので退屈はしないが、型通りと言えば型通り。アーサー王を絡め、一時的に魔法使いマーリンを現在に蘇らせただけでなく、ヘルボーイをアーサー王の末裔にしたのには、工夫を感じる以上に苦笑が洩れる。

一件落着後に三人がメンバーを組んで活躍する様子を見れば、第4弾製作を狙っているのは明らか。

最近はファンタジーで頻繁に取り上げられ、アーサー王も人気です。

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