映画評「超・少年探偵団NEO BEGINNING」
☆(2点/10点満点中)
2019年日本映画 監督・芦塚慎太郎
ネタバレあり
ミステリー系であれば、つまらなそうと予想されても実写映画である限り、大概観る。しかし、ここまで児戯に等しい内容とは。
児戯に等しいと言ったが、事実上子供向けの作品なのだろうから、当たり前なのかもしれないが、ターゲットと思われる小学高学年から中学生くらいに対しても大して(むむっ、洒落か)アピールしないのではないだろうか。
舞台は紛うことなき現在。少年探偵団のリーダー小林芳雄のひ孫・芳郎(高杉真宙)の通う高校に“青毛布の者”と呼ばれる謎の存在が現れ、やがて怪人二十面相(声:神谷浩史)と判明する。二十面相を呼び寄せたのは怪人とシンクロする芳郎の心の声と判ると、その声と格闘しながら、心配する幼馴染ワタリ(佐野岳)や明智小五郎のひ孫の美少女小夜(堀田真由)の協力を得、ロマノフ王朝秘宝展に予想通り現れた二十面相と対決する。
こうまとめると格好が付いているお話に見えるが、殆ど格好になっていないというのが実情。
一見二十面相との対決を見せるお話であるように見せながら(余り見せてもいない)、実際は、芳郎君の誠に具体性を欠くダークサイドとの闘いであり、真の友情の見せ合いであり、親との相互理解と和解を綴るお話。高級ぶるものの、実際は程度の低いお子様ランチにすぎない。
かつて小学生に文句を言われたように、若い人には精神性を扱うこういう内容を有難がる向きがあるが、冒険や謎解きやサスペンスを具体的に見せ、そのうちに自ずとそういう精神が浮かび上がるような作り方をしなければ、とても映画とは言えない。少なくとも大人が見るべき作品にあらず。時間のムダなどとボクは言いませんがね。
お遊びとして許せるが、高校の授業で「芋虫」(江戸川乱歩作)は習うまいに。
2019年日本映画 監督・芦塚慎太郎
ネタバレあり
ミステリー系であれば、つまらなそうと予想されても実写映画である限り、大概観る。しかし、ここまで児戯に等しい内容とは。
児戯に等しいと言ったが、事実上子供向けの作品なのだろうから、当たり前なのかもしれないが、ターゲットと思われる小学高学年から中学生くらいに対しても大して(むむっ、洒落か)アピールしないのではないだろうか。
舞台は紛うことなき現在。少年探偵団のリーダー小林芳雄のひ孫・芳郎(高杉真宙)の通う高校に“青毛布の者”と呼ばれる謎の存在が現れ、やがて怪人二十面相(声:神谷浩史)と判明する。二十面相を呼び寄せたのは怪人とシンクロする芳郎の心の声と判ると、その声と格闘しながら、心配する幼馴染ワタリ(佐野岳)や明智小五郎のひ孫の美少女小夜(堀田真由)の協力を得、ロマノフ王朝秘宝展に予想通り現れた二十面相と対決する。
こうまとめると格好が付いているお話に見えるが、殆ど格好になっていないというのが実情。
一見二十面相との対決を見せるお話であるように見せながら(余り見せてもいない)、実際は、芳郎君の誠に具体性を欠くダークサイドとの闘いであり、真の友情の見せ合いであり、親との相互理解と和解を綴るお話。高級ぶるものの、実際は程度の低いお子様ランチにすぎない。
かつて小学生に文句を言われたように、若い人には精神性を扱うこういう内容を有難がる向きがあるが、冒険や謎解きやサスペンスを具体的に見せ、そのうちに自ずとそういう精神が浮かび上がるような作り方をしなければ、とても映画とは言えない。少なくとも大人が見るべき作品にあらず。時間のムダなどとボクは言いませんがね。
お遊びとして許せるが、高校の授業で「芋虫」(江戸川乱歩作)は習うまいに。
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