サザンオールスターズ「DJコービーの伝説」・・・僕拝借しちゃいました音楽シリーズその9

オリンピックで映画がなかなか見られないので、3年ぶりにこのシリーズでお茶を濁します。

もっと頻繁にしたいのですが、日本の曲は外国とは違ってYouTubeでオリジナル音源が使えないことが多く、なかなか上手く“論より証拠”の紹介ができないのですよ。ライブやオンエア・バージョンでは僕が“やっているな”と思ったものとは違う為に余り意味を成さないことも多い、ということです。
 今回のサザン・オールスターズ(以下SAS)もオリジナル音源は無償では無理の状態ですが、今回スタジオ録音に近いバージョンを発見しましたので、早速記事にすることにしました。

SASというより桑田佳祐は、自分の聞いて(聴いて)きた音楽を邦洋問わず、自分の楽曲に取り込むことが多い。大滝詠一と違って、まるごと拝借するというよりは、アーティストのエッセンスを取り込み自分なりに焼き直すというタイプと思います。

以前と違って曲名にURLを仕込んでおきますので、是非参照してください。

DJコービーの伝説は、SAS第5作「NUDE MAN」(1982年)の第一曲で、 ”やや、ビリー・ジョエルを取り込んだな” と、40年前初めて聞いた時に一聴して思いました。着想源は、LP「ストレンジャー」(1977年)~「グラス・ハウス」(1980年)の頃のビリー・ジョエルで、直接拝借したのは「ニューヨーク52番街」(1978年)の第一曲 "Big Shot" からと思われます。特にイントロからAメロくらいまで(のコード進行)が似ています。
 僕が似ていると感じた直接の理由は、一番の最初のほうの“いらな~いあい” という歌い方。「グラス・ハウス」に収められた “All for Leyna" を参照してください。

”All for Leyna”と言えば、そのイントロを第7作「人気者で行こう」(1984年)にも収録されている大ヒット曲で僕が傑作として愛する「ミス・ブランニュー・デイ」のイントロに導入したと思われます。

それ以前第4作「ステレオ太陽族」(1981年)に収められCMにも使われた「My Foreplay Music」(音源は素人のカバー)にもビリー・ジョエルの音楽世界に近い印象を覚えます。直接的に似ていると思う曲は見当たりません(イントロはやはり”All for Leyna”の平たいバージョンかも)が、メロディアスなロックという意味で、「ストレンジャー」の第一曲”Movin’ Out" を挙げましょう。

1980年代前半桑田佳祐は僕らが考える以上にビリー・ジョエルに強くインスパイアされたと思います。その傾向の曲をシングルにしているのも注目に値しましょう。

以上、SAS(桑田佳祐)とビリー・ジョエルに関する考察でした。

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