オリンピックとパラリンピックの狭間で
高校野球を観る(笑)。
今夏の全国高等学校野球選手権大会(夏の甲子園)は僕が知る限り最も雨に祟られた大会となりました。それが影響したのか解りませんが、準々決勝は西日本大会の趣きとなり、準決勝は全て近畿勢に独占され即ち事実上の近畿大会になりました。近畿は僕が半世紀前に高校野球を観るようになって以降いつでも強いですが、近年東北勢が昔に比べるとぐっと強くなり、今夏に限れば関東勢が振るいませんでしたね。
閑話休題。
オリンピックはスポーツ観戦者の立場から言えば上手く行った方と思います。無観客となったのは選手に影響があったはずですが、ここまでデルタ株が猛威を振るう結果を見る現在から振り返れば、正しい決断だったでしょう。
有観客であれば、例え限定的な感染増加への影響であっても、反五輪開催派から “そら見たことか” と言われたにちがいない。現に、研究者の多くがオリンピック開催が感染爆発に関係しなかったと言う(8月28日「池上彰のニュース!!」)中で、東京新聞のコラムニストの中に “オリンピック開催が感染爆発させたのは間違いない” とデータも出さずに断定的に言う方が二人ほどいるが、これは政府批判をしたいがための無理筋のコメントでしょう。五輪関係者の陽性率0.02%、人流は五輪前後で殆ど変わらず(共に東京新聞社会面の記事による)という記事・データから推しても、五輪開催が感染爆発に関与していないのは明らかで、たまたまデルタ株との置き換え時期と重なったということ。
僕は風通しをよくするため暫し自民党政権に退いてもらいたいと思っていますが、少なくともオリンピック開催については国際関係論的にやむを得ない判断だったでしょう。ファイザーの欧州製ワクチンがオリンピック貴族の多い欧州から順調に輸入・確保できた(同時期のアメリカ製モデルナの確保は予定の3割に過ぎない)のは、僕はオリンピック開催があったからと推測しており、これについて東京新聞に検証を依頼しようか思っているくらい。もしこれが事実であれば、その間に接種できた、少なからぬ高齢者の命が救われたわけで、野党の“人の命を犠牲にして開催する価値があるのか”という論点は意味を成さなくなる。
僕がオリンピック開催を推したのは、勿論そんな政治とは関係ない、純粋なスポーツ観戦の為であります。結果論ではなく、事前の情報から総合的に判断して開催してもコロナ感染拡大に影響しないと思っていたわけで、実際にほぼその通りになりました。
そこで、五輪についての個人的総括。
僕は国別のメダル数比較には全く関心がないですが、今回史上最多の金メダル(あるいはメダル総数)を獲れたのは各人の努力の賜物であり、感染もとい観戦する上でモチヴェーションを上げてくれました。ああ楽しかった。
僕は野球ファンなので一番感動したのは、数十年来の念願である野球の金メダルですね。稲葉は本当に頑張った。今回は特に投手陣が良く、いつも本番に強い韓国とは対照的だったと思います。イスラエル(と言ってもアメリカのMLB所属のマイナー選手)以外はどこが勝っても不思議ではない程度の実力差でした。
続いて、卓球混合ダブルスの逆転による金メダル。2ゲームを最初取られましたが、この種目に限っては中国に勝てる気がしていたので、諦めずに観続けましたよ。試合そのものが感動的でした。卓球についてはほぼ予想通りの結果。
その次はソフトボール。ソフトは13年前の北京で勝っているので“獲れれば良いが”くらいの気持ちで観ていましたが、見事にやってくれました。ソフトはわが群馬県にある企業のチームが圧倒的に強く、群馬に住所を置く選手が多いので、何となく余計に嬉しい。
水泳の個人メドレーで2冠となった大橋選手。あっぱれでした。しかし、生中継で観ていなかったので、4番目ということに。
柔道陣の頑張りも凄かったですね。地元開催だからこそ逆に難しかったでしょうが、他の競技との関係もあって一部は生で観られなかったのが残念。
3つくらいの金メダルを狙っていたに違いないバドミントンは残念な結果に。協会側は “昨年開催していれば” という無念の思いを抱いて居ることでしょう。仕方がない。パリでリベンジして下さい!
五輪について満足しましたが、十分満喫できなかった個人的事情があり、以下に説明します。
7月に胃カメラ検査を行い、食道にヘルニアがあることが判明。食道炎も起こしていないのでそのまま何もしていませんが、6月後半から咳が出るようになったのはこれが少し関連しているのは間違いないところ。膵炎で入院する前にも、その直後にも同じ症状があり、この咳は逆流する僅かの胃酸が炎症を起こすほどではない程度に食道に悪さをして咳が出るのであります。間引きしていた膵炎の薬を正常に戻したところ、症状は軽快しましたが、完全には治らず。
続いて、7月22日に兄が熱中症で倒れて元来あったらしい腎臓病が悪化、血圧が50以下になったと甥が蒼い顔をしてやって来ました。五輪開幕(実際には競技は既に始まっていましたが)前日に何てこったい! 腎不全の為の透析を行った結果命の危険性を脱したと聞いて安心したのも束の間、25日に年下の義姉がやってきて “二回目の透析の結果、脳梗塞になった” と言う。これまた心配の種が増えましたが、コロナ禍下ではお見舞いもできない。何かあれば義姉や甥がやって来るだろうとsit and waitするしかない状態に。落ち着かないこと甚だしい。そして今月の初めのほうで三つ目の病院に転院し、現在リハビリ中です。
その最中の7月末に、今度は当方の右目が突然見えなくなり(灰色の靄がかかり)、5~10分後に元に戻りました。その後右目の端のほうに稲光のようなものが走るようになり、ネットで調べると光視症という症状であることが判り、色々と読むうち心配になったので先日検査に行って来ました。瞳孔を開く検査の後は車の運転は難しいというので、家人の代りに仕事をしていない実姉に送迎を依頼。持つべき者は姉妹(きょうだい)なり。検査の結果、従来からあった飛蚊症と今回の光視症は加齢によるもので悪性ではない、但し緑内障の可能性があるので別の検査をする(9月10日)ということになり現在に至ります。緑内障は薬の服用でも手術でも日常の生活に影響はないようなので、一時覚悟したブログや読書の一時中断の憂き目は回避できました。
依然、咳は止まらない。来月に一時期飲んでいたタケプロンという胃酸の分泌を抑える専用薬を処方して貰うことも検討中。
オリンピックには関係ないですが、8月12日にモデルナの二回目接種をしたところ、発熱(38.2℃)、悪寒、上腕部痛みという副作用が出ましたが、悪寒はごく一時的なもので終わり、発熱も解熱剤を服用したら6時間くらいで平熱に戻りました。しかるに、腕の痛みが一回目とは比較にならぬ猛烈なもので、多分日本の接種者の中でもトップクラスの痛みではなかったかと勝手に想像しています。軽快したのは接種から四日後くらい。
しかし、この程度の副作用で接種を回避するのは少々愚かしい。コロナに懸かって困るのは本人に加え、その周囲であり、病院であります。若い人の中に “感染しても自己責任だから” と言う人が結構いますが、自分だけの問題ではないという認識がないのが怖い。ただ、感染者が若い人にも広がってきたせいか、以前より接種しようという人が増えている印象もあります。
オリンピックや高校野球の観戦疲れ、本も読めなくなるのではないかという不安の中で、パラリンピックどころではないわいと思っていましたが、蓋をあけてみると、NHKはパラリンピックに五輪とほぼ変わらぬ時間を割いており、ビックリ。
90年代からパラリンピックを観ようと新聞欄を眺めると、必ず教育テレビで午後8時から45分のダイジェストをやるだけについき、何だか力が抜けておったのでした。しかし、地元で行う今回は違い、俄然観る気が。
とは言え、高校野球がまだ終わらず、映画鑑賞も読書もこれ以上減らずわけにはいかないので、 “ながら” で少しだけ観ています。こん棒投げ、ゴールボールなどパラリンピック独自の競技をちらっと。
ゴールボールや車椅子関係の球技は、常連の浅野佑都さんが仰るように、競技の特性上、健常者が参加しても良いのではないかと思いますね。少なくとも健常者が有利ということはない。障碍者の枠を減らしても問題でしょうから、あるいは健常者枠というのがあっても良いかもしれません。
些かまとまりを欠く文章となりましたが、実は自分の近況を報告するのが目的でした。どうもすみません。
今夏の全国高等学校野球選手権大会(夏の甲子園)は僕が知る限り最も雨に祟られた大会となりました。それが影響したのか解りませんが、準々決勝は西日本大会の趣きとなり、準決勝は全て近畿勢に独占され即ち事実上の近畿大会になりました。近畿は僕が半世紀前に高校野球を観るようになって以降いつでも強いですが、近年東北勢が昔に比べるとぐっと強くなり、今夏に限れば関東勢が振るいませんでしたね。
閑話休題。
オリンピックはスポーツ観戦者の立場から言えば上手く行った方と思います。無観客となったのは選手に影響があったはずですが、ここまでデルタ株が猛威を振るう結果を見る現在から振り返れば、正しい決断だったでしょう。
有観客であれば、例え限定的な感染増加への影響であっても、反五輪開催派から “そら見たことか” と言われたにちがいない。現に、研究者の多くがオリンピック開催が感染爆発に関係しなかったと言う(8月28日「池上彰のニュース!!」)中で、東京新聞のコラムニストの中に “オリンピック開催が感染爆発させたのは間違いない” とデータも出さずに断定的に言う方が二人ほどいるが、これは政府批判をしたいがための無理筋のコメントでしょう。五輪関係者の陽性率0.02%、人流は五輪前後で殆ど変わらず(共に東京新聞社会面の記事による)という記事・データから推しても、五輪開催が感染爆発に関与していないのは明らかで、たまたまデルタ株との置き換え時期と重なったということ。
僕は風通しをよくするため暫し自民党政権に退いてもらいたいと思っていますが、少なくともオリンピック開催については国際関係論的にやむを得ない判断だったでしょう。ファイザーの欧州製ワクチンがオリンピック貴族の多い欧州から順調に輸入・確保できた(同時期のアメリカ製モデルナの確保は予定の3割に過ぎない)のは、僕はオリンピック開催があったからと推測しており、これについて東京新聞に検証を依頼しようか思っているくらい。もしこれが事実であれば、その間に接種できた、少なからぬ高齢者の命が救われたわけで、野党の“人の命を犠牲にして開催する価値があるのか”という論点は意味を成さなくなる。
僕がオリンピック開催を推したのは、勿論そんな政治とは関係ない、純粋なスポーツ観戦の為であります。結果論ではなく、事前の情報から総合的に判断して開催してもコロナ感染拡大に影響しないと思っていたわけで、実際にほぼその通りになりました。
そこで、五輪についての個人的総括。
僕は国別のメダル数比較には全く関心がないですが、今回史上最多の金メダル(あるいはメダル総数)を獲れたのは各人の努力の賜物であり、感染もとい観戦する上でモチヴェーションを上げてくれました。ああ楽しかった。
僕は野球ファンなので一番感動したのは、数十年来の念願である野球の金メダルですね。稲葉は本当に頑張った。今回は特に投手陣が良く、いつも本番に強い韓国とは対照的だったと思います。イスラエル(と言ってもアメリカのMLB所属のマイナー選手)以外はどこが勝っても不思議ではない程度の実力差でした。
続いて、卓球混合ダブルスの逆転による金メダル。2ゲームを最初取られましたが、この種目に限っては中国に勝てる気がしていたので、諦めずに観続けましたよ。試合そのものが感動的でした。卓球についてはほぼ予想通りの結果。
その次はソフトボール。ソフトは13年前の北京で勝っているので“獲れれば良いが”くらいの気持ちで観ていましたが、見事にやってくれました。ソフトはわが群馬県にある企業のチームが圧倒的に強く、群馬に住所を置く選手が多いので、何となく余計に嬉しい。
水泳の個人メドレーで2冠となった大橋選手。あっぱれでした。しかし、生中継で観ていなかったので、4番目ということに。
柔道陣の頑張りも凄かったですね。地元開催だからこそ逆に難しかったでしょうが、他の競技との関係もあって一部は生で観られなかったのが残念。
3つくらいの金メダルを狙っていたに違いないバドミントンは残念な結果に。協会側は “昨年開催していれば” という無念の思いを抱いて居ることでしょう。仕方がない。パリでリベンジして下さい!
五輪について満足しましたが、十分満喫できなかった個人的事情があり、以下に説明します。
7月に胃カメラ検査を行い、食道にヘルニアがあることが判明。食道炎も起こしていないのでそのまま何もしていませんが、6月後半から咳が出るようになったのはこれが少し関連しているのは間違いないところ。膵炎で入院する前にも、その直後にも同じ症状があり、この咳は逆流する僅かの胃酸が炎症を起こすほどではない程度に食道に悪さをして咳が出るのであります。間引きしていた膵炎の薬を正常に戻したところ、症状は軽快しましたが、完全には治らず。
続いて、7月22日に兄が熱中症で倒れて元来あったらしい腎臓病が悪化、血圧が50以下になったと甥が蒼い顔をしてやって来ました。五輪開幕(実際には競技は既に始まっていましたが)前日に何てこったい! 腎不全の為の透析を行った結果命の危険性を脱したと聞いて安心したのも束の間、25日に年下の義姉がやってきて “二回目の透析の結果、脳梗塞になった” と言う。これまた心配の種が増えましたが、コロナ禍下ではお見舞いもできない。何かあれば義姉や甥がやって来るだろうとsit and waitするしかない状態に。落ち着かないこと甚だしい。そして今月の初めのほうで三つ目の病院に転院し、現在リハビリ中です。
その最中の7月末に、今度は当方の右目が突然見えなくなり(灰色の靄がかかり)、5~10分後に元に戻りました。その後右目の端のほうに稲光のようなものが走るようになり、ネットで調べると光視症という症状であることが判り、色々と読むうち心配になったので先日検査に行って来ました。瞳孔を開く検査の後は車の運転は難しいというので、家人の代りに仕事をしていない実姉に送迎を依頼。持つべき者は姉妹(きょうだい)なり。検査の結果、従来からあった飛蚊症と今回の光視症は加齢によるもので悪性ではない、但し緑内障の可能性があるので別の検査をする(9月10日)ということになり現在に至ります。緑内障は薬の服用でも手術でも日常の生活に影響はないようなので、一時覚悟したブログや読書の一時中断の憂き目は回避できました。
依然、咳は止まらない。来月に一時期飲んでいたタケプロンという胃酸の分泌を抑える専用薬を処方して貰うことも検討中。
オリンピックには関係ないですが、8月12日にモデルナの二回目接種をしたところ、発熱(38.2℃)、悪寒、上腕部痛みという副作用が出ましたが、悪寒はごく一時的なもので終わり、発熱も解熱剤を服用したら6時間くらいで平熱に戻りました。しかるに、腕の痛みが一回目とは比較にならぬ猛烈なもので、多分日本の接種者の中でもトップクラスの痛みではなかったかと勝手に想像しています。軽快したのは接種から四日後くらい。
しかし、この程度の副作用で接種を回避するのは少々愚かしい。コロナに懸かって困るのは本人に加え、その周囲であり、病院であります。若い人の中に “感染しても自己責任だから” と言う人が結構いますが、自分だけの問題ではないという認識がないのが怖い。ただ、感染者が若い人にも広がってきたせいか、以前より接種しようという人が増えている印象もあります。
オリンピックや高校野球の観戦疲れ、本も読めなくなるのではないかという不安の中で、パラリンピックどころではないわいと思っていましたが、蓋をあけてみると、NHKはパラリンピックに五輪とほぼ変わらぬ時間を割いており、ビックリ。
90年代からパラリンピックを観ようと新聞欄を眺めると、必ず教育テレビで午後8時から45分のダイジェストをやるだけについき、何だか力が抜けておったのでした。しかし、地元で行う今回は違い、俄然観る気が。
とは言え、高校野球がまだ終わらず、映画鑑賞も読書もこれ以上減らずわけにはいかないので、 “ながら” で少しだけ観ています。こん棒投げ、ゴールボールなどパラリンピック独自の競技をちらっと。
ゴールボールや車椅子関係の球技は、常連の浅野佑都さんが仰るように、競技の特性上、健常者が参加しても良いのではないかと思いますね。少なくとも健常者が有利ということはない。障碍者の枠を減らしても問題でしょうから、あるいは健常者枠というのがあっても良いかもしれません。
些かまとまりを欠く文章となりましたが、実は自分の近況を報告するのが目的でした。どうもすみません。
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