映画評「ワンダーウーマン 1984」

☆☆★(5点/10点満点中)
2020年アメリカ=イギリス=スペイン合作映画 監督パティ・ジェンキンズ
ネタバレあり

二番煎じはそれだけでおいしくないわけだが、最近は二作目のほうが面白いというシリーズ作品が少なくない中、本作は文字通り弱点が目立つ作品となった。それでも本作のベースとなっている「スーパーマン」の近作などよりは楽しめる。

ワンダーウーマンことアマゾネスのダイアナ(ガル・ガドット)がモールで人々の危機を救うスーパーマンもどきの活躍を見せた後、石油で大成功を夢見る新進起業家マックス・ロード(ペドロ・パスカル)が、スミソニアン博物館で女性考古学者バーバラ(クリステン・ウィグ)が密かに調査している謎の遺物に関心を持つ。
 願ったことは必ず実現するパワー・ストーンで、同僚のダイアナのようになりたいと願ったバーバラと手を組んで、大統領をも降伏させて全世界へ向けた衛星放送で人々に願いをするよう説く。
 しかし、願いを叶えることには代償があり、この出来事以前に恋人スティーヴ(クリス・パイン)を別人の形で蘇らせてしまったワンダーウーマンもその力を徐々に失っていき、世界も破滅に近づいていく。

というお話で、「アラジンと魔法のランプ」を大いに発展させたような展開は、相当矛盾を孕んでいながらもなかなか面白い一方、前回に比べるとアクションが出し惜しみ気味なのがまず弱い。
 詳細は言わないことにするが、【大山鳴動して鼠一匹】的な終盤でさらにがっかり。ここをもう少し何とかしていれば、★一つは余分に進呈できたろうに。残念。

アスリート体形のガル・ガドットは相変わらず魅力的と言うべし。

フェミニズムの香りやや漂う。

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