映画評「ビキニの裸女」
☆☆★(5点/10点満点中)
1952年フランス映画 監督ウィリー・ロジェ
ネタバレあり
ブリジッド・バルドー(BB)初主演映画である。主演と言っても、実際には40分を過ぎたところで漸く登場するのだが。
大学で考古学を聴講していた学生ジャン=フランソワ・カルヴェが、数年前にコルシカ島の近くの海で発見した壺がフェニキア人の残したもので、その辺りに古代金貨が大量に沈没している可能性があると知る。カンパで旅行費用を調達した彼は、大金を手に入れた中年男性ハワード・ヴァ―ノンに話を持ち掛け、小型船と用具を用意してもらう。
かくして到着した島で、12歳の時を知っている19歳の妙齢美人ブリジットと再会、昵懇の仲になっていく。
やがてカルヴェは大量の壺を発見するが、欲深いヴァ―ノンはそれ以上彼に作業をさせず、翌朝若者のいない間に子分二人と海に出ていく。そカルヴェはそれを知って慌てて泳ぎ出したものの泳ぎ疲れて溺死寸前のところをブリジットに救われる。
しかし、蘇生した彼は、ヴァ―ノンの乗った船が沈没したことを聞かされ、全てそれで良かったのだと納得、お金に頼らず彼女との人生を歩もうとする。
友情のない「冒険者たち」(1967年)と言ったところで、結果的に壺だけでなくブリジット争奪戦の趣きもあるなど、同じロマンでもロマンスに傾きがちのお安い内容となっている。
邦題から感じるようなゲテモノ感はなく、地中海的な音楽もそれなりにムードを醸し出すが、全体的に貧弱。
初めて見るウィリ-・ロジェの演出ぶりも何ということはない。50年代後半のBB人気に乗って製作の7年後に日本劇場公開になっているが、お蔵入りだったのもやむを得なしと言ったところ。
裸というのは必ずしも全裸を意味しないわけで、邦題に世間で言われるような矛盾はない。特に60年以上前の感覚では水着姿も“裸”と言ったことが、戦後の小説を読むと解る。
1952年フランス映画 監督ウィリー・ロジェ
ネタバレあり
ブリジッド・バルドー(BB)初主演映画である。主演と言っても、実際には40分を過ぎたところで漸く登場するのだが。
大学で考古学を聴講していた学生ジャン=フランソワ・カルヴェが、数年前にコルシカ島の近くの海で発見した壺がフェニキア人の残したもので、その辺りに古代金貨が大量に沈没している可能性があると知る。カンパで旅行費用を調達した彼は、大金を手に入れた中年男性ハワード・ヴァ―ノンに話を持ち掛け、小型船と用具を用意してもらう。
かくして到着した島で、12歳の時を知っている19歳の妙齢美人ブリジットと再会、昵懇の仲になっていく。
やがてカルヴェは大量の壺を発見するが、欲深いヴァ―ノンはそれ以上彼に作業をさせず、翌朝若者のいない間に子分二人と海に出ていく。そカルヴェはそれを知って慌てて泳ぎ出したものの泳ぎ疲れて溺死寸前のところをブリジットに救われる。
しかし、蘇生した彼は、ヴァ―ノンの乗った船が沈没したことを聞かされ、全てそれで良かったのだと納得、お金に頼らず彼女との人生を歩もうとする。
友情のない「冒険者たち」(1967年)と言ったところで、結果的に壺だけでなくブリジット争奪戦の趣きもあるなど、同じロマンでもロマンスに傾きがちのお安い内容となっている。
邦題から感じるようなゲテモノ感はなく、地中海的な音楽もそれなりにムードを醸し出すが、全体的に貧弱。
初めて見るウィリ-・ロジェの演出ぶりも何ということはない。50年代後半のBB人気に乗って製作の7年後に日本劇場公開になっているが、お蔵入りだったのもやむを得なしと言ったところ。
裸というのは必ずしも全裸を意味しないわけで、邦題に世間で言われるような矛盾はない。特に60年以上前の感覚では水着姿も“裸”と言ったことが、戦後の小説を読むと解る。
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