映画評「抜き射ち二挺拳銃」

☆☆★(5点/10点満点中)
1952年アメリカ映画 監督ドン・シーゲル
ネタバレあり

高校野球に続き世界陸上が始まり、色々と忙しいので、90分を切る映画を探してこのB級西部劇に至る。観たことがあるような気もするが、少なくともブログに上げていないのは確実なので、観ることにした。

カリフォルニア。砂金採掘場の権利を強奪し、持ち主を殺す強盗団が横行する。一味に殺された男性の息子が早撃ちのオーディ・マーフィーで、近くの町シルヴァー・シティにやって来る。この町の保安官が地味なスティーヴン・マクナリーで、当初若者を保安官助手を殺した犯人かと疑うが、結局助手に採用する。マクナリーは早撃ちながら、強盗団との戦いで利き手をやられて実はトリガーを弾くことが出来ない。
 町に採掘場の事務所がある。その経営者が実は強盗団の統領ジェラルド・モールで、その妹(実は情婦)フェイス・ドメルグに保安官は傾き、前の助手を殺したのも一味の仕業であることに全く気付かず、逆にフェイスの暗躍でマーフィーを疑って首を言い渡す。
 しかし、マーフィーが一味のチンピラであるユージン・イグレシアスを彼に代わって討ったことから一味の悪計に気付き、連中が手ぐすね引いて待っているシルヴァー・クリークに、モールの人質交換に出かけて捕えられたスーザン・カボットを救いに共に駆けつける。

というお話は、悪女フェイスの暗躍は当時流行っていたフィルム・ノワールの西部劇版の趣きで、少し面白い。マクナリーが拳銃を操れないことをひた隠しにするというのもちょっとしたサスペンスとして機能している。

監督は若手時代のドン・シーゲルで、取り立ててどうということはないが、画面は結構いける。戦争の英雄マーフィー売り出しの一本ながら、主役はマクナリーだ。但し、映画の中ではマーフィーが役得の立場。

で、IMDbに行ったら投票結果が残ってい、既に鑑賞済みと判った(笑)。

高校野球は慶応が勝った。この映画ではスーザン・カボットがマーフィーにKOされた。来月から全く盛り上がらないアジア大会が始まる。

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