映画評「宇宙大戦争」
☆☆(4点/10点満点中)
1959年日本映画 監督・本多猪四郎
ネタバレあり
東宝特撮シリーズ。「地球防衛軍」に続いて今回もまた本多猪四郎が監督した宇宙SFである。題名は知っていたが、初鑑賞。
地上では物体が冷却され軽量化されて浮かび上がる珍現象が発生、宇宙では宇宙ステーションが破壊される事件が起こる。いずれも人類より科学水準の高い宇宙人ナタール人の仕業である。
地球の各国は例によって日本に集結、連中の基地があることが判った月へと宇宙ロケットを2機送り込む。リーダーは日本の科学者・千田是也で、乗務員として池部良、安西郷子、土屋嘉男が乗り込む。が、土屋は宇宙人に遠隔催眠術により彼らの活動を邪魔をして弱体化を図る。
それを半ばものともしない池部良たちは、遂に発見した敵基地を熱線砲で破壊すると、正気を取り戻して機外で一人熱線放射ライフルを敵の円盤に向けて奮闘する土屋を残して地球へ帰還する。ナタール人は円盤で飛来してなおも地球に攻撃を加えるが、地球側は熱線砲で撃退する。
怪獣映画とは一味違う本格的な宇宙人侵略SFで、ロケットや熱線砲などがSFXとしてのお楽しみ。今となると子供っぽいもののカラフルなのが良い。敵基地はもう少し何とかならなかったのかという気もするが、総じて今では貧弱に見えるSFXを僕は愛するのである。
ナタール人が地球人より小さくて有象無象ぶりを大いに発揮するのがご愛敬。西洋人が(彼らが大いに嫌う)甲殻類や昆虫のようにしたがるのとはまるで逆方向のアイデアで、微笑ましくもある。
千田是也を棒読みで素人みたいと指摘する意見を読んだ。しかし、千田是也は日本を代表する演技理論家であり、劇団経営者でもある名役者である。泉下で苦笑いしているにちがいない。多分リアリティーを目指して作り上げた演技があの棒読みもどきだったのだろう。
1959年日本映画 監督・本多猪四郎
ネタバレあり
東宝特撮シリーズ。「地球防衛軍」に続いて今回もまた本多猪四郎が監督した宇宙SFである。題名は知っていたが、初鑑賞。
地上では物体が冷却され軽量化されて浮かび上がる珍現象が発生、宇宙では宇宙ステーションが破壊される事件が起こる。いずれも人類より科学水準の高い宇宙人ナタール人の仕業である。
地球の各国は例によって日本に集結、連中の基地があることが判った月へと宇宙ロケットを2機送り込む。リーダーは日本の科学者・千田是也で、乗務員として池部良、安西郷子、土屋嘉男が乗り込む。が、土屋は宇宙人に遠隔催眠術により彼らの活動を邪魔をして弱体化を図る。
それを半ばものともしない池部良たちは、遂に発見した敵基地を熱線砲で破壊すると、正気を取り戻して機外で一人熱線放射ライフルを敵の円盤に向けて奮闘する土屋を残して地球へ帰還する。ナタール人は円盤で飛来してなおも地球に攻撃を加えるが、地球側は熱線砲で撃退する。
怪獣映画とは一味違う本格的な宇宙人侵略SFで、ロケットや熱線砲などがSFXとしてのお楽しみ。今となると子供っぽいもののカラフルなのが良い。敵基地はもう少し何とかならなかったのかという気もするが、総じて今では貧弱に見えるSFXを僕は愛するのである。
ナタール人が地球人より小さくて有象無象ぶりを大いに発揮するのがご愛敬。西洋人が(彼らが大いに嫌う)甲殻類や昆虫のようにしたがるのとはまるで逆方向のアイデアで、微笑ましくもある。
千田是也を棒読みで素人みたいと指摘する意見を読んだ。しかし、千田是也は日本を代表する演技理論家であり、劇団経営者でもある名役者である。泉下で苦笑いしているにちがいない。多分リアリティーを目指して作り上げた演技があの棒読みもどきだったのだろう。
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