映画評「007/トゥモロー・ネバー・ダイ」
☆☆☆(6点/10点満点中)
1997年イギリス=アメリカ合作映画 監督ロジャー・スポスティウッド
ネタバレあり
シリーズ第18作で、ピアース・ブロスナンのボンド第2作。勿論再鑑賞で、本ブログで取り上げていないシリーズ作品は第19作一本となった(というのは間違いで、次の第20作も取り上げていない)。
ロシア某所に武器商人が集まっているらしい解りにくいアヴァンタイトルの後、英国の戦艦と領海侵犯を告げる中国空軍のミグ戦闘機が交錯。実際に戦艦は攻撃されて沈没するが、実は自分で事件を起こして特ダネを作り上げる手法を取るメディア王ジョナサン・プライスが、その莫大な資本で作り上げた前線部隊のステルス艦が起こしたというのが真相。
MI6のM(ジュディ・デンチ)はどうも見た目通りの事件ではないと見抜いて、007ことジェームズ・ボンドを、事件と同時に怪しい記事を発表した新聞のオウナーたるプライスのパーティーに送り込む。
このパーティーに記者として潜入してるのが実は中国公安部の女諜報員ミシェル・ヨーで、以降第3次大戦に発展しかねない米中の衝突を避ける為に、ボンドと一致協力して活躍する。
後半舞台がヴェトナム内地になり、手錠を繋がれた二人がバイクに乗って車両やヘリコプターによる攻撃から逃げに逃げる場面が、少々長すぎる気がしないでもないものの、なかなかのお楽しみ。最後は二人が英戦艦へのミサイル攻撃を阻止すべくステルス艦にもぐり込んで大暴れする。
007シリーズは冷戦期のコネリー時代からソ連を真っ向正面から敵とすることは少なく、超国家的な陰謀団に傾注していたわけで、その意味でシリーズとして目新しさがあるわけではない。
ソ連がなくなって、漸く大国として台頭した中国に英米が興味を持ったのがこの時代ということになろうが、相変わらず中国人はカンフーが代名詞となっているのに苦笑させられる。しかし、そのカンフー的な格闘を中心としたアクションではミシェル・ヨーが大いに体を動かしてブロスナンより目立つ。ブロスナンは前作同様陸空の乗り物を生かしたアクションが中心。
前回観た時は全体的にパッとしない印象だったが、最近のジャンル映画が情ない状態のせいか、意外なほど楽しんだ。
しかし、007のお楽しみの一つのボンド・ガールは、今回、年増お二人であるため僕の趣味範囲から外れ、得点源にならず。
原題の Dies からズが消えている。邦題は複数や三人称の動詞の s を無視することが多いが、このタイトルの場合はあったほうが落ち着きが良い感じがする。
1997年イギリス=アメリカ合作映画 監督ロジャー・スポスティウッド
ネタバレあり
シリーズ第18作で、ピアース・ブロスナンのボンド第2作。勿論再鑑賞で、本ブログで取り上げていないシリーズ作品は第19作一本となった(というのは間違いで、次の第20作も取り上げていない)。
ロシア某所に武器商人が集まっているらしい解りにくいアヴァンタイトルの後、英国の戦艦と領海侵犯を告げる中国空軍のミグ戦闘機が交錯。実際に戦艦は攻撃されて沈没するが、実は自分で事件を起こして特ダネを作り上げる手法を取るメディア王ジョナサン・プライスが、その莫大な資本で作り上げた前線部隊のステルス艦が起こしたというのが真相。
MI6のM(ジュディ・デンチ)はどうも見た目通りの事件ではないと見抜いて、007ことジェームズ・ボンドを、事件と同時に怪しい記事を発表した新聞のオウナーたるプライスのパーティーに送り込む。
このパーティーに記者として潜入してるのが実は中国公安部の女諜報員ミシェル・ヨーで、以降第3次大戦に発展しかねない米中の衝突を避ける為に、ボンドと一致協力して活躍する。
後半舞台がヴェトナム内地になり、手錠を繋がれた二人がバイクに乗って車両やヘリコプターによる攻撃から逃げに逃げる場面が、少々長すぎる気がしないでもないものの、なかなかのお楽しみ。最後は二人が英戦艦へのミサイル攻撃を阻止すべくステルス艦にもぐり込んで大暴れする。
007シリーズは冷戦期のコネリー時代からソ連を真っ向正面から敵とすることは少なく、超国家的な陰謀団に傾注していたわけで、その意味でシリーズとして目新しさがあるわけではない。
ソ連がなくなって、漸く大国として台頭した中国に英米が興味を持ったのがこの時代ということになろうが、相変わらず中国人はカンフーが代名詞となっているのに苦笑させられる。しかし、そのカンフー的な格闘を中心としたアクションではミシェル・ヨーが大いに体を動かしてブロスナンより目立つ。ブロスナンは前作同様陸空の乗り物を生かしたアクションが中心。
前回観た時は全体的にパッとしない印象だったが、最近のジャンル映画が情ない状態のせいか、意外なほど楽しんだ。
しかし、007のお楽しみの一つのボンド・ガールは、今回、年増お二人であるため僕の趣味範囲から外れ、得点源にならず。
原題の Dies からズが消えている。邦題は複数や三人称の動詞の s を無視することが多いが、このタイトルの場合はあったほうが落ち着きが良い感じがする。
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