映画評「シャーロック・ホームズの殺しのドレス」
☆☆☆(6点/10点満点中)
1946年アメリカ映画 監督ロイ・ウィリアム・ニール
ネタバレあり
昨日のエルキュール・ポワロに続いて今度はシャーロック・ホームズ。世界の二大探偵が連続するなんて、王・長島の三・四番みたいでしょ(古いな)?
服役中の囚人が作ったオルゴールがオークションで三つ売却される。そのオルゴールを狙ったグループが買手を探し出して一人を殺してしまう。
事件に関わるようになったホームズ(ベイジル・ラズボーン)とワトソン(ナイジェル・ブルース)が次の買い手の家を訪れる。何故か “老婦人" に家の留守を託されるが、家には閉じ込められた少女がいて、老婦人(実は若い婦人パトリシア・モリスン)がオルゴールを盗んだことが判明する。
ホームズは、住所も名前も解らないもう一人を突き止めて犯人グループに先回りしてオルゴールを手に入れると、オルゴールが紙幣の原版複製の在り処を示す暗号になっていることを突き止める。さらに現場に残されていた煙草から以前老婦人を偽装した女性の家を突き止めて訪れるが、実はこれが罠で一味に捕縛される。
その隙に女性はワトソンを訪れ、火事もどきを起こしてワトソンが対応する間にオルゴールを頂戴する。
さあ、ホームズは殺されるピンチを逃れ、犯人一味を挙げることができるか?
というお話には原作はないが、着想源になったのは「6つのナポレオン」。本作では、オルゴールの本物の音階と違う音符がアルファベットに符合するようになってい、それを順番通りに並べると文章になって居場所が解るという仕組みがなかなか興味深い。
先日読んだ「続・幻影城」で江戸川乱歩が暗号について色々書いていたが、この映画は見たかっただろうと思う。残念ながら日本劇場未公開で、近年になってDVDでやっと観られるようになったに過ぎない。
煙草の銘柄から犯人の居場所を掴むネタも面白いが、これが犯人の罠で、そこから起こる丁々発止のやり取りもなかなか行ける。
オリジナルなのにここまでドイルらしく仕立てたのは褒めてあげたいが、画面がつまらない。当時のTVドラマに気を持った程度の感じ。画質が余り良くないので余計にそう感じるのかもしれない。
ベイジル・ラズボーンのホームズは悪くないと思われ、これもなかなか面白いワトソン役のナイジェル・グリーンとのコンビで14作も作られたが、日本ではついぞ公開されなかった。
ブライアン・デ・パルマの「殺しのドレス」と現代が同じなので、こういうタイトルになったのだろう。
1946年アメリカ映画 監督ロイ・ウィリアム・ニール
ネタバレあり
昨日のエルキュール・ポワロに続いて今度はシャーロック・ホームズ。世界の二大探偵が連続するなんて、王・長島の三・四番みたいでしょ(古いな)?
服役中の囚人が作ったオルゴールがオークションで三つ売却される。そのオルゴールを狙ったグループが買手を探し出して一人を殺してしまう。
事件に関わるようになったホームズ(ベイジル・ラズボーン)とワトソン(ナイジェル・ブルース)が次の買い手の家を訪れる。何故か “老婦人" に家の留守を託されるが、家には閉じ込められた少女がいて、老婦人(実は若い婦人パトリシア・モリスン)がオルゴールを盗んだことが判明する。
ホームズは、住所も名前も解らないもう一人を突き止めて犯人グループに先回りしてオルゴールを手に入れると、オルゴールが紙幣の原版複製の在り処を示す暗号になっていることを突き止める。さらに現場に残されていた煙草から以前老婦人を偽装した女性の家を突き止めて訪れるが、実はこれが罠で一味に捕縛される。
その隙に女性はワトソンを訪れ、火事もどきを起こしてワトソンが対応する間にオルゴールを頂戴する。
さあ、ホームズは殺されるピンチを逃れ、犯人一味を挙げることができるか?
というお話には原作はないが、着想源になったのは「6つのナポレオン」。本作では、オルゴールの本物の音階と違う音符がアルファベットに符合するようになってい、それを順番通りに並べると文章になって居場所が解るという仕組みがなかなか興味深い。
先日読んだ「続・幻影城」で江戸川乱歩が暗号について色々書いていたが、この映画は見たかっただろうと思う。残念ながら日本劇場未公開で、近年になってDVDでやっと観られるようになったに過ぎない。
煙草の銘柄から犯人の居場所を掴むネタも面白いが、これが犯人の罠で、そこから起こる丁々発止のやり取りもなかなか行ける。
オリジナルなのにここまでドイルらしく仕立てたのは褒めてあげたいが、画面がつまらない。当時のTVドラマに気を持った程度の感じ。画質が余り良くないので余計にそう感じるのかもしれない。
ベイジル・ラズボーンのホームズは悪くないと思われ、これもなかなか面白いワトソン役のナイジェル・グリーンとのコンビで14作も作られたが、日本ではついぞ公開されなかった。
ブライアン・デ・パルマの「殺しのドレス」と現代が同じなので、こういうタイトルになったのだろう。
この記事へのコメント
アメリカでは、このベイジル・ラズボーンのホームズというのが一番らしいホームズみたいになってるそうですね。私は児童書の挿絵で見たホームズによく似ていると思いましたが、挿絵のほうがベイジル・ラズボーンのホームズを参考にして描かれてたのかもしれません。
>挿絵のほうがベイジル・ラズボーンのホームズを参考にして描かれてたのかもしれません。
十分ありえますねえ^^