映画評「ゲネプロ★7」

☆☆(4点/10点満点中)
2023年日本映画 監督・堤幸彦
重要なネタバレあり

TVシリーズの映画版のようなおふざけを見せない時の堤幸彦はなかなか面白味を見せるが、本作は如何だろうか? 

出演者を挙げますと、三浦海里、和田雅成、荒牧慶彦、佐藤流司、染谷俊之、黒田朝璃央。皆さん、舞台俳優なのかな? 知っているのは、政治家役の竹中直人のみ。

ゲネプロとは所謂 “通し稽古” のことらしい。演目はシェークスピアのパスティーシュである。

シェークスピアの有名キャラクターが、「真夏の夜の夢」の妖精王オーベロンに使わされた妖精パックにより魔法の薬を飲まされ、「オセロ」の美妃デズデモーナを巡って殺し合いを演ずる。

というお話で、ハムレット、オセロ、マクベス、リア王、ロミオ、ジュリアス・シーザー及び妖精パックというシェークスピアでお馴染みの登場人物が勢揃いして、シェークスピアの芝居に準じて進むというところがお楽しみである。

それを演ずる映画内の役者たちが、今は亡きリーダーによって翻弄され、一人の女性歌手を巡ってややこしいことになっていく。
 演劇の内容と現実とが重なっていくというのが映画的な細工。しかも、最後に「終電車」「蒲田行進曲」的種明かしがある。

虚実が一体化していくという趣向を入れ子構造で見せたところが大いなる工夫と言うべきなのだが、ベテランの映画ファンはこういうのを何度も見せられているので、「終電車」式幕切れはなかったほうが却って陳腐な印象が避けられたのではないか。こういうのを見なれていない人には行けるかもしれない。

大谷が今朝生命を出したが、トランプ支持者から大谷主犯説が出ている。一種の陰謀論。国を問わず、自分のことしか考えない極右の思想には信じがたいものがある。

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