映画評「The Witch 魔女」

☆☆☆(6点/10点満点中)
2018年韓国映画 監督パク・フンジョン
ネタバレあり

韓国のサスペンス映画はWOWOWが大量に放映している。
 韓国映画ファンの少ない当ブログでは取り上げても反応はないし、僕は韓国映画が邦画より上などと思ったことはない(平均的に、アイデアは良く馬力はあるが、洗練度で日本映画に劣る)ので避けることが多いが、この二部作にはちょっと惹かれるものがあり観てみる。

設定としてはSFサスペンス系でよくある、人間兵器ものに属する。

韓国の会社(と言っているが企業なのか?)が元来優秀な子供を集めてそこに科学技術を投入して知力・運動能力をスーパー化する実験を行っている。しかし、上部組織(政府?)がその成果の凄まじさに恐れ戦き、殲滅することが決定される。会社の研究者ペク博士(チョ・ミンス)はその中でもスーパーな少女を生かすことに色気を出すが、結局逃げられて11年が経つ。
 学者で現在は酪農をやっているク夫妻に引き取られた少女は19歳の秀才高校生ク・ジャヨン(キム・ダミ)となり、親友(コ・シンミ)に薦められて【スター誕生】という番組に応募して注目されたところ、怪しい連中 (チェ・ウシク、チョ・ダウンら) =実はペク博士の色気によって生き続けることになった超人たち=に目を付けられ、結局半強制的に会社(もしくは研究所)に連れて来られる。
 過去の辛い経験によって記憶を失っていたジャヨンは責めを受けてもどう応じたものか解らない。

というのが開巻後2/3くらいまでのお話で、実のお話は見た目とは違っていたという種明かしがあった後、ジャヨンは生き延びる為にその超人的なパワーを発揮して、研究所関係者や同種の少年たちを仕留めていく。

前・中・後でお話の印象ががらっと変わる作り方で、部分的に「X-MEN」シリーズの人工エスパー版てな雰囲気がなくもないが、サイコ・ホラーの「エスター」(養女に入ったエスターが恐怖をばらまく)の二本にテイストは似ているかもしれない。
 エスターと違って、こちらの少女ジャヨンは敵以外には優しく、その行動は観客に恐怖を与えると言うより、その物凄い能力で圧倒させる感じである。

近年の日本製青春時代劇に似て、SFXとVFXを駆使した白兵戦に見どころが多いが、細切れで誤魔化し気味のところがないでもない。まあ長めに見せているところもあるので、多用なカット処理と解釈すべきなのだろう。

黙っていれば平凡な少女にすぎないのに牙をむくと圧倒的な能力を発揮するジョヨンの落差が強い印象を残す。

Which do you like better, witch or bitch?

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