映画評「THE WITCH/魔女 -増殖-」
☆☆(4点/10点満点中)
2022年韓国映画 監督パク・フンジョン
ネタバレあり
昨日の第1作がそこそこ行けたので期待したが、これはいけません。とりあえずお話。
前作のヒロインだった超人ジャユン(キム・ダミ)に双子の妹がいたという設定で、この名無しの少女(シンシア)がこれまた超人=人工的エスパー=で、 彼女を生み出した “魔女プロジェクト” の創始者ペク総括(チョ・ミンス)の繰り出す刺客の魔の手から逃れた後、農村地帯に暮らすギョンヒ(パク・ウンピン)とデギル(ソン・ユピン)の姉弟と知り合って退避所にするが、そこに敵の魔の手が迫って来る。
前作でもその傾向はあったが、彼女を追うグループ(大本は一つ)が複数=本作では三つ=あるのが実は興味を殺ぐ。行動原理的に、このグループらが少女に向かう前に互いに闘うというのが全く妙である。共通の敵なのだから当座は力を合わせて闘い、少女を始末し終えた後に交戦するのが常識ではあるまいか。彼らに共通するのは自信過剰であることで、それがそういう妙な行動に走らせている可能性はある。
そうだとしても、ドラマツルギー的に妙であることにその言い訳は適用できない。少女が逃げている間も彼らが闘い続ける。観客はヒロインがピンチに陥ったり、それを退けるのをヒヤヒヤしながら観たいのであって、どっちが勝ったところでヒロインにプラスにしかなら(ず、観客が手に汗を握れ)ないものを延々と見せるのは、脚本も書いたこのパク・フンジョンなる監督は、観客の心理が解っていないのではないか?
さらに、韓国大衆映画のテンプレート通り、お笑い要素を入れることで、前作のギャップとは違う形の振幅で勝負したことが気に入らない。前作のようにヒロインの前後のギャップは良いが、笑いとシリアスや壮絶さとで作られるギャップは原始的にすぎて歓迎できない。僕が韓国大衆映画を避ける最大の理由である。
今回はアクション描写に関しSFXではなくほぼVFXで勝負した感じで、その点もつまらない。全くがっかりしたデス。
パク・フンジョンならで、ハックション。僕の花粉症の原因はスギではなく、今がピークでござる。数年前Nに発症したが、鼻水以上に難儀しているのは涙。出るわ出るわ。涙そうそうというやつですかな。
2022年韓国映画 監督パク・フンジョン
ネタバレあり
昨日の第1作がそこそこ行けたので期待したが、これはいけません。とりあえずお話。
前作のヒロインだった超人ジャユン(キム・ダミ)に双子の妹がいたという設定で、この名無しの少女(シンシア)がこれまた超人=人工的エスパー=で、 彼女を生み出した “魔女プロジェクト” の創始者ペク総括(チョ・ミンス)の繰り出す刺客の魔の手から逃れた後、農村地帯に暮らすギョンヒ(パク・ウンピン)とデギル(ソン・ユピン)の姉弟と知り合って退避所にするが、そこに敵の魔の手が迫って来る。
前作でもその傾向はあったが、彼女を追うグループ(大本は一つ)が複数=本作では三つ=あるのが実は興味を殺ぐ。行動原理的に、このグループらが少女に向かう前に互いに闘うというのが全く妙である。共通の敵なのだから当座は力を合わせて闘い、少女を始末し終えた後に交戦するのが常識ではあるまいか。彼らに共通するのは自信過剰であることで、それがそういう妙な行動に走らせている可能性はある。
そうだとしても、ドラマツルギー的に妙であることにその言い訳は適用できない。少女が逃げている間も彼らが闘い続ける。観客はヒロインがピンチに陥ったり、それを退けるのをヒヤヒヤしながら観たいのであって、どっちが勝ったところでヒロインにプラスにしかなら(ず、観客が手に汗を握れ)ないものを延々と見せるのは、脚本も書いたこのパク・フンジョンなる監督は、観客の心理が解っていないのではないか?
さらに、韓国大衆映画のテンプレート通り、お笑い要素を入れることで、前作のギャップとは違う形の振幅で勝負したことが気に入らない。前作のようにヒロインの前後のギャップは良いが、笑いとシリアスや壮絶さとで作られるギャップは原始的にすぎて歓迎できない。僕が韓国大衆映画を避ける最大の理由である。
今回はアクション描写に関しSFXではなくほぼVFXで勝負した感じで、その点もつまらない。全くがっかりしたデス。
パク・フンジョンならで、ハックション。僕の花粉症の原因はスギではなく、今がピークでござる。数年前Nに発症したが、鼻水以上に難儀しているのは涙。出るわ出るわ。涙そうそうというやつですかな。
この記事へのコメント