映画評「ドミノ」
☆☆★(5点/10点満点中)
2023年アメリカ=イギリス=カナダ合作映画 監督ロバート・ロドリゲス
重要なネタバレあり。鑑賞予定のある方は採点だけどうぞ。
ロバート・ロドリゲスのSFスリラー。
数年前に眼前で娘を誘拐された刑事ベン・アフレックが、貸金庫の強盗を予告された銀行の周辺を警戒するうちに、見たことのある男ウィリアム・フィクトナーが人々を瞬間催眠にかけ、周辺が混乱するのを目撃する。彼は先回りして貸金庫に収められた娘の写真を発見する。写真には “レヴ・デルレーンを見つけろ” と書かれている。
その通報を事前にしてきた催眠術師アリシー・ブラガの店を訪れ、フィクトナーが物凄い特殊な催眠術師であることを知らされ、その催眠術にかかって襲って来る同僚まで殺害、アリシーと逃亡する羽目になる。
指示された目的を達成するまでは決して解けない強烈な催眠術が引き起こすミステリアスな事件の連続がなかなか興味深く進むが、アフレックが突然フィクトナー以上の催眠能力を発揮し始めたことから180度様相が変わってくる後半になると途端に陳腐な印象となる。極端な言い方をすれば一種の夢落ちであるからある。
アリシーもフィクトナーも超催眠能力グループの成員で、催眠能力を持つ主人公が彼らから守る為に隠した娘の居場所を突き止める為にアフレックに仮想現実実験を繰り返させていたのである。しかし、さらなるどんでん返しがある。
仮想現実の中に仮想現実が入っているような状態である為、どこまでが現実なのか曖昧な印象を抱かせるのが弱点で、折角カタルシスのある幕切れがすっきりしないことになる。催眠術師ならぬ策士策に溺れるという印象が強い。
本格ミステリーは犯人やトリックを説明せずにも映画評を書けるが、この手はある程度肝となるところまで行かないと具体的な映画評が書けない。ネタバレなしは事前に読む場合は良いが、映画を観た後の参考にはならぬ。
2023年アメリカ=イギリス=カナダ合作映画 監督ロバート・ロドリゲス
重要なネタバレあり。鑑賞予定のある方は採点だけどうぞ。
ロバート・ロドリゲスのSFスリラー。
数年前に眼前で娘を誘拐された刑事ベン・アフレックが、貸金庫の強盗を予告された銀行の周辺を警戒するうちに、見たことのある男ウィリアム・フィクトナーが人々を瞬間催眠にかけ、周辺が混乱するのを目撃する。彼は先回りして貸金庫に収められた娘の写真を発見する。写真には “レヴ・デルレーンを見つけろ” と書かれている。
その通報を事前にしてきた催眠術師アリシー・ブラガの店を訪れ、フィクトナーが物凄い特殊な催眠術師であることを知らされ、その催眠術にかかって襲って来る同僚まで殺害、アリシーと逃亡する羽目になる。
指示された目的を達成するまでは決して解けない強烈な催眠術が引き起こすミステリアスな事件の連続がなかなか興味深く進むが、アフレックが突然フィクトナー以上の催眠能力を発揮し始めたことから180度様相が変わってくる後半になると途端に陳腐な印象となる。極端な言い方をすれば一種の夢落ちであるからある。
アリシーもフィクトナーも超催眠能力グループの成員で、催眠能力を持つ主人公が彼らから守る為に隠した娘の居場所を突き止める為にアフレックに仮想現実実験を繰り返させていたのである。しかし、さらなるどんでん返しがある。
仮想現実の中に仮想現実が入っているような状態である為、どこまでが現実なのか曖昧な印象を抱かせるのが弱点で、折角カタルシスのある幕切れがすっきりしないことになる。催眠術師ならぬ策士策に溺れるという印象が強い。
本格ミステリーは犯人やトリックを説明せずにも映画評を書けるが、この手はある程度肝となるところまで行かないと具体的な映画評が書けない。ネタバレなしは事前に読む場合は良いが、映画を観た後の参考にはならぬ。
この記事へのコメント