画像問題:Who is she/he? No. 33
ええっ、今月は先月亡くなったこの大スターです。僕のご贔屓の男優でありながら(であるからこそ)追悼記事を敢えて書かなかったですが、一応画像問題として追悼することに致します。画像も開き直って、一番分かりやすいものを選びました。
最初の代表作か公開された1960年から1970年代半ばまで、おしなべて日本で一番人気があった男優であることは否定できないでしょう。戦前であればルドルフ・ヴァレンティノが最高の美男子、日本では加山雄三の父親の上原謙が二枚目の代名詞となっていたようですが、僕らの世代からするとやはり古いタイプの美男子という感が拭えず、やはりこの方が一番だなあと思ったものです。
僕が映画ファンになった1970年頃もの凄い人気で【スクリーン】誌でも大体トップ・グラビアを座を、オードリー・ヘプバーンと分け合っていた感じでしたね。
当然TVにもよく登場し、海が重要な舞台となるあの出世作を見てすっかりこの男優の、そして映画自体のファンになりました。TVにはその後数年経って漸く登場するもう一つの海の映画も僕が愛する作品。この二本が断然好きです。
映画館で初めて観た時、当時吹替の多かった野沢那智に比べて随分低い声で驚きました。その後暫く、NHKを別にするとTVの洋画劇場は吹替しかないので仕方なく吹替で観ていましたが、やはり吹替ではダメだとこの時思ったもので、後年衛星放送でオリジナル音声で見られるようになると、洋画は吹替では観ないことにし、現在に至ります。声を含めて演技です。
今回は問題の回答というより、この方に関する思い出等のコメントをお待ちしています。
この記事へのコメント
ずーっとファンだったのでテレビでアランドロンの映画が放映されると必ず見ていて、私もいっしょに観て、それで洋画ファンになりました。
印象に残っているのは
ヴィスコンティの「若者のすべて」
”聖人”とあだ名されるような好青年、というのは
じつはアランドロンにはまったく似合わない役ではないか、というのがあって、
でも、この映画ではほんとにその役になりきってましたね。
役者としてのアランドロンの力以上に、撮ったヴィスコンティのアランドロンへの思いの強さを感じました。
テレビでは、フランスやくざ映画みたいなのが多かった記憶がありますが
「フリック・ストーリー」
これはドロンは刑事の役で、殺人犯の役をやったジャン・ルイ・トランティニャンのほうが印象に残っています。
あと、変な記憶としては
「スワンの恋」
ジェレミー・アイアンズが演じた主人公とつきあいのある貴族の役で、助演ですが控えめでうまくてね、齢を重ねてこういう役もできるようになってるのか! と。
この映画に関しては、昔,ElleJapon という女性向け雑誌が出ていて、文化方面の記事が豊富な雑誌でオリーブのお姉さん版みたいなかんじでしたかね、その雑誌で、岸田今日子がこの映画について書いていて、アランドロンがうまかったというのに「はじめはアラン・ドロンとよく似た別の役者が出ているのか思うほどうまかった」みたいな言い方をしていたのを覚えています。
そしてもちろん
「太陽がいっぱい」
午前10時の映画祭で上映された時は、母といっしょに見に行きました。映画がよいので何度見てもいいし、母はドロンの大ファンなので、とってもたのしんでましたね!
88歳という高齢にまず驚きましたね。
僕も記事にはしませんでしたが、youtubeの追悼動画を張り付けたり、過去の備忘録へのリンクを張り付けたりして思い出していました。
>【スクリーン】誌
毎年5月号で読者の投票による人気ランキングが発表されていたはずですが、男優ではこの方とS・マックイーンが双璧で、イメージとしてはこの方には女性票が多く、マックイーンには男性票が多いと勝手に思ってました。
あと、これも僕の勝手な感想ですがJ・ディーンと似てると思ってます。
パーツがね。眼とか口とか。
映画もいいけどやっぱあれですね! ダーバン! セテレゴンスデュモデム! (^^)
7〜8年前だったか、引退宣言をした時にスターチャンネルが特番を組んでいて、日本から女性がインタビューに行った映像があったのですが、それがまあカッコ良かったです。
場所や日時も全部彼がお膳立てしたらしく、パリの一流ホテルのスイートルームにダーバンのCMばりにタキシードにストールを粋に着崩して現れてナイトのようにインタビュアーの女性に手にキスなんかして〜 参りましたぁ〜
その時に彼の田舎の広い邸宅の敷地の映像もあって、死んだら歴代の犬のお墓の側に埋めて欲しいと言ってたように記憶しています。 報道では愛犬を一緒に埋めて欲しいと遺言していたとかでBBが抗議してそれは取りやめになったとか…
あの時のインタビューではそんな事は言っていなかったはずですが。
でも犬だけが心を許せる相手だったと言ってましたね。
友達から「君は〇〇の才能もあるし〇〇の才能もある。でも幸せになる才能がない」と言われたと言ってました。こんな悲しい事を言っても様になる方でした。
>母親がリアルタイムでアイドル時代から見ているんですね。
>私もいっしょに観て、それで洋画ファンになりました。
僕は姉の影響ですね。
今はナショナリストに変わってしまいましたが、少女時代から若い時代は西洋好きで、恐らく姉が観始めた「太陽がいっぱい」を観て、すっかり映画に魅了されました。「太陽がいっぱい」が初めて洋画だと思います。
>ヴィスコンティの「若者のすべて」
これも大好きですね。
ヴィスコンティ凄いです。それでも、ドロンの魅力があればこそというところもあったはず。
>撮ったヴィスコンティのアランドロンへの思いの強さを感じました。
その通りと思います。
>「スワンの恋」
>岸田今日子
確かに主演作ではないので、この映画を取り上げる方は少ないでしょうね。
岸田の今日子さん、面白い事言うなあ。
>「太陽がいっぱい」
>午前10時の映画祭
この映画は不滅だなあ。いまだに映画館にかけられるとは。
>イメージとしてはこの方には女性票が多く、マックイーンには男性票が多いと勝手に思ってました。
そうだと思います。
>これも僕の勝手な感想ですがJ・ディーンと似てると思ってます。
僕も、今日画像を探していて、「太陽がいっぱい」でうつむきながら上を見る様子は、ディーンを参考にしたのではないかと思いましたよ。
>「黒いチューリップ」で、次が「パリは燃えているか」(これは出演者が多過ぎてアラン様は記憶になし)で「冒険者たち」「あの胸にもう一度」と続いて、その頃にテレビで「太陽がいっぱい」とかを観たような記憶があります。
「太陽がいっぱい」の初放映は1969年ですから、時系列的に全く正しいですね。
「黒いチューリップ」の時はまだ小学生ではなかったですか?
>ダーバン! セテレゴンスデュモデム! (^^)
格好良かったですねえ。
洋画劇場で流れることが多かったような記憶があります。
>引退宣言をした時にスターチャンネルが特番を組んで
>ナイトのようにインタビュアーの女性に手にキスなんかして〜 参りましたぁ〜
それは見たかったですねえ。
日本人がやっても余り様になりそうもない。
>報道では愛犬を一緒に埋めて欲しいと遺言していたとかでBBが抗議してそれは取りやめ
BBは、50年前に動物愛護の為に女優を辞めた人。まだ意気軒高だった!
>友達から「君は〇〇の才能もある。でも幸せになる才能がない」と言われたと言ってました。こんな悲しい事を言っても様になる方でした。
そうですか・・・
私は、彼には言葉は悪いですが”卑しさ”を感じるんです。
ファンの方々からはきっと袋叩きですね。(^^)
でも、その彼独特の卑しさが彼を大スターにしたと思います。
彼に関する思い出とすれば
来日の頃、何を思ったか亡き父が
彼の写真集を買ってきてくれたこと。
遙か昔、新婚の頃、若き夫にダーバンのスーツを
プレゼントしたことなど。
確かに彼ありきの「太陽が〜」は名作ですが
なぜか共演の美形には程遠いリノ・ヴァンチェラが
頼もしく愛しい男に見えてくる傑作「冒険者たち」での
役回りというか絶妙な立ち位置としてのあのドロンが
私の中では一番好きです。
上のvivajiji様のコメントを読ませてもらって同じような事を聞いた事を思い出しました。
「冒険者たち」を語って、アランドロンよりリノヴァンチェラの方が良いに決まっていると有無を言わせぬ調子で断言した職場の同僚(同じ歳の女性)がいまして、その時は「?」と思ったものの「うん、うん、うん…」と適当に流しておきました。
その何年も後に気づいたのはリノヴァンチェラにあってアランドロンに欠けているのは“父性“ではないかという事です。その視点で見ると孤児で親戚の家で育った設定のジョアナシムカスが安定した父親の様な男性に惹かれるのは自然な流れだと納得しました。 包容力のある父親のような男がいいか、いつ捨てられるか分からないけど危うい魅力のある男がいいかは人それぞれですね。
「黒いチューリップ」は小学校高学年くらいでしょうね。テレビでやっていた「快傑ゾロ」と混同していて(どちらも昭和の子供には西洋チャンバラにしか見えなくて)その後ドロンがゾロになったのでややこしい話です。
私は徒歩10分圏内に映画館が何軒もある所で育って、映画に連れて行ってくれる人にも恵まれていたので特に自分が映画ファンだとか意識することもなく日常の行動パターンとして映画館に行ってました。「鳥」とかも公開時に観ているんですよ。
誰が連れて行ってくれたかは忘れましたが結構トラウマになりました。
>その彼独特の卑しさが彼を大スターにしたと思います。
下層階級生まれではないですが、親の愛情に恵まれず、俳優になるまで色々とあった方ですから、そうしたことが身についたのかもしれませんね。
野望を持った若者や犯罪者役が多かったのも、そういうところを関係者あるいは自ら見出したのでしょう。
>傑作「冒険者たち」での役回りというか絶妙な立ち位置としてのあのドロン
二枚目ではない役者とのダブル主演では、彼が逆に引き立て役になってしまうように言われることも多いですが、この言い方は素敵です。
>アランドロンよりリノヴァンチェラの方が良いに決まっている
当時そう言った方の多くは、逆張りでしたよ、きっと^^
>リノヴァンチェラにあってアランドロンに欠けているのは“父性“ではないかという事です。
>その視点で見ると孤児で親戚の家で育った設定のジョアナシムカスが安定した父親の様な男性に惹かれるのは自然な流れだと納得
実際、ドロンは、アクション・スパイ映画の主人公に似て、家庭臭さと縁の薄い役者でしたね。
>包容力のある父親のような男がいいか、いつ捨てられるか分からないけど危うい魅力のある男がいいかは人それぞれですね。
そう、安定しないのが好きな人もいますから。
>私は徒歩10分圏内に映画館が何軒もある所で育って
いいなあ。
我が家は田舎ですから、中学の時は映画館に行くまで2時間に一回しか来ないバスを二つ乗り継ぐ必要がありましたよ。一日がかりでしたね。当時昼食はどうしていたのだろう? 忘れました。
とにかくモテる男!「いいなあ~。」と思いながら見ました。毒薬入りチョコレート。刑務所。結婚式。いろいろな場面を思い出します。
今、調べましたが、共演したミレーヌ・ドモンジョは2022年、吹替の小原乃梨子さんは今年、他の女優の吹替の北浜晴子さんは2023年に逝去。昭和も遠くなってしまいました・・・・。
>「お嬢さん、お手やわらかに!」
僕も、中学の時に初めて観、高校の時にもう一度観た記憶があります。昔はよく放映された映画です。近年3度目の鑑賞をしました。3回目は原語完全版。
>昭和も遠くなってしまいました・・・・。
自分の人生もあと一回りくらいかと思うと、寂しいですねえ。
残り少なくなった人生なのに、これほど世に映画が溢れていながら、好きな映画は余り観られない。困ったものです。
もうドロンは何処にもいないんだなあと思うと悲しくて悲しくて・・・立ち直れませんよ。
ようやくオカピーさんのところにもお邪魔する気持ちになりました。
しばらく休止していたブログ記事は、四年ぶりに、三記事ほどアップしました。ご高覧ください。
「冬の猿」「エヴァの匂い」(ジャン・ギャバン、ジャン・ポール・ベルモンド、ジョセフ・ロージー、ジャンヌ・モロー)の記事で追悼しています。
では、また。
>お久しぶりです。
お久しぶりです。お元気でしたか?
>しばらく休止していたブログ記事は、四年ぶりに、三記事ほどアップしました。
事情があってのことなので、単純に復活を喜ぶべきことなのか逡巡しますが、拝読いたします。