映画評「香港パラダイス」
☆☆★(5点/10点満点中)
1990年日本映画 監督・金子修介
ネタバレあり
「ガメラ」シリーズで名前が一般映画ファンに定着する前の金子修介のロマンティック・コメディー。
僕は恋愛要素を含みハッピー・エンドで終わるジャンル映画をこう呼ぶので、正にそのものだ。オードリー・ヘプバーンの「おしゃれ泥棒」(1966年)がその典型。僕のジャンル定義では、あくまで恋愛の推移を描くものはラヴ・コメディーだ。
海外ツアーの新米添乗員・斉藤由貴が、事業に失敗して一獲千金を夢見る小林薫と彼が追跡する正体不明の日本人・伊原剛志の騒動に巻き込まれ、何者かに刺されて死ぬ直前の伊原から何事かを告げられた後、激しいドタバタの末にドラム缶ごと海に落ちて記憶喪失になる。
伊原はキング&クイーンなる由来ある秘宝の在り処を知っていたが(あるいはその為に)何者かに殺される。この秘宝を追っている者は他に3組もいるが、肝心の由貴ちゃんが記憶喪失の為に誰にとってもすんなり行かない。
一旦彼女を連れて日本に戻った小林は正体不明の男・大沢誉志幸にクイーンを横取りされ、それに大竹まことと我王銀次の二人組や香港の中国美人小野みゆきが絡んできて大騒動。
怪しい中国人・天本英世による記憶を取り戻す施術が更なる大騒動を巻き起こした後、二人はキングをゲットすべく再び香港に戻る。
色々な要素を投入しすぎて甚だまとまりを欠く一方、もの凄いスピードで進行するので退屈する暇はない。その点において、1960年代に中平康監督が作り、外国人を絡ませつつ展開させた幾つかの日活アクションを少々思い出させるものがある。
こういうのは馬鹿らしいと思ってはダメで、楽しんだ者勝ちである。香港でのアクションなど先般観た千葉真一のものにも遜色のないような見せ場(アクション自体が匹敵するという意味にあらず)があって、悪くない。
斉藤由貴のお惚けぶりも良い。
大喜びの☆☆★ですよ。
1990年日本映画 監督・金子修介
ネタバレあり
「ガメラ」シリーズで名前が一般映画ファンに定着する前の金子修介のロマンティック・コメディー。
僕は恋愛要素を含みハッピー・エンドで終わるジャンル映画をこう呼ぶので、正にそのものだ。オードリー・ヘプバーンの「おしゃれ泥棒」(1966年)がその典型。僕のジャンル定義では、あくまで恋愛の推移を描くものはラヴ・コメディーだ。
海外ツアーの新米添乗員・斉藤由貴が、事業に失敗して一獲千金を夢見る小林薫と彼が追跡する正体不明の日本人・伊原剛志の騒動に巻き込まれ、何者かに刺されて死ぬ直前の伊原から何事かを告げられた後、激しいドタバタの末にドラム缶ごと海に落ちて記憶喪失になる。
伊原はキング&クイーンなる由来ある秘宝の在り処を知っていたが(あるいはその為に)何者かに殺される。この秘宝を追っている者は他に3組もいるが、肝心の由貴ちゃんが記憶喪失の為に誰にとってもすんなり行かない。
一旦彼女を連れて日本に戻った小林は正体不明の男・大沢誉志幸にクイーンを横取りされ、それに大竹まことと我王銀次の二人組や香港の中国美人小野みゆきが絡んできて大騒動。
怪しい中国人・天本英世による記憶を取り戻す施術が更なる大騒動を巻き起こした後、二人はキングをゲットすべく再び香港に戻る。
色々な要素を投入しすぎて甚だまとまりを欠く一方、もの凄いスピードで進行するので退屈する暇はない。その点において、1960年代に中平康監督が作り、外国人を絡ませつつ展開させた幾つかの日活アクションを少々思い出させるものがある。
こういうのは馬鹿らしいと思ってはダメで、楽しんだ者勝ちである。香港でのアクションなど先般観た千葉真一のものにも遜色のないような見せ場(アクション自体が匹敵するという意味にあらず)があって、悪くない。
斉藤由貴のお惚けぶりも良い。
大喜びの☆☆★ですよ。
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