映画評「山田村ワルツ」
☆☆(4点/10点満点中)
1988年日本映画 監督・金子修介
ネタバレあり
金子修介がロマン・ポルノから一般映画に乗り出した頃の作品。一般映画第2作に当たるだろう。
若者が出ていき過疎化が進む山田村の村長ハナ肇が、それにストップをかけようと花嫁募集を試みるが、美人の応募者は興味本位でやってくるだけで、青年団三人(天宮良、米山善吉、我王銀次)+医師・上杉祥三の4人は泣く羽目になる。
村長は作戦を変えて、行かず後家になっているブスたちをTVで募集する。丁度東京で羽目を外そうとしていた三人はその事実を知らず、勇んで帰京した後彼女たちに迫られて、怒りを禁じ得ない。
その結果、スランプ解消の為に村々しい山田村を選んでやって来た少女作家小沢なつきに乗せられて、文明から閉ざされた原始的な村が正しいとして、電気製品などを破壊しまくる。が、彼女の本質は電気製品に埋没する文明人間で、結局彼らのことを書くことを約して都会に帰っていく。
脚本は「私をスキーに連れて行って」などで80年代末から90年代にかけてなかなか楽しい本を書いた一色伸幸だが、最初から最後までスラップスティックに徹した本作は決して褒められる出来栄えではあるまい。
山田村は、山田ぼちゃという架空のかぼちゃの変種を特産品としているだけでめぼしいものがなく、語尾に“っぴゃ”と付ける独自の方言を持つ、架空の村である。
ルッキズムで非難されそうな非美人たちの扱いを含めて、現在ではコンプライアンスの観点で作るのもなかなか難しそうな要素が満載。
青年団が破壊に向かい、ちょっと共産革命を思わせるところがあるのは、共産シンパらしい金子監督の企画で一色が書いたことを予想させる。やりたい放題なのは結構としても、笑いの程度は決して高くなく、こういう寓話は笑えないことには勝負にならない。
ワルツは村の老婆北林谷栄がワルツを踊る場面から取られたのだろうが、実質的には山田村狂騒曲だ。
狂騒曲と言えばトランプ。トランプが、実際に取れるかどうかはともかく、外国の資本の入った映画に100%の関税をかけると言い出した。とりあえず例のディールもしくは脅迫手法だろうが、芸術破壊はここに極まれりですな。アメリカの映画産業が斜陽気味なのはグローバリズムとは関係ない。想像力と創造力がなさすぎるのが原因だ。ポリ・コレも白人役に有色人種を起用する(この類は英国映画に多い)など映画破壊をしているから、洋画ファンはどうしたら良いのだ。政治的には中国が相対的に良い子にされつつある。これは他国にとってマイナスになる面もある。今の政権支持率では来年の中間選挙で共和党が負けるのは必至だが、ポピュリズム政策で挽回し、ここを乗り切られると世界は暫く暗黒時代を迎えるかもしれない。
1988年日本映画 監督・金子修介
ネタバレあり
金子修介がロマン・ポルノから一般映画に乗り出した頃の作品。一般映画第2作に当たるだろう。
若者が出ていき過疎化が進む山田村の村長ハナ肇が、それにストップをかけようと花嫁募集を試みるが、美人の応募者は興味本位でやってくるだけで、青年団三人(天宮良、米山善吉、我王銀次)+医師・上杉祥三の4人は泣く羽目になる。
村長は作戦を変えて、行かず後家になっているブスたちをTVで募集する。丁度東京で羽目を外そうとしていた三人はその事実を知らず、勇んで帰京した後彼女たちに迫られて、怒りを禁じ得ない。
その結果、スランプ解消の為に村々しい山田村を選んでやって来た少女作家小沢なつきに乗せられて、文明から閉ざされた原始的な村が正しいとして、電気製品などを破壊しまくる。が、彼女の本質は電気製品に埋没する文明人間で、結局彼らのことを書くことを約して都会に帰っていく。
脚本は「私をスキーに連れて行って」などで80年代末から90年代にかけてなかなか楽しい本を書いた一色伸幸だが、最初から最後までスラップスティックに徹した本作は決して褒められる出来栄えではあるまい。
山田村は、山田ぼちゃという架空のかぼちゃの変種を特産品としているだけでめぼしいものがなく、語尾に“っぴゃ”と付ける独自の方言を持つ、架空の村である。
ルッキズムで非難されそうな非美人たちの扱いを含めて、現在ではコンプライアンスの観点で作るのもなかなか難しそうな要素が満載。
青年団が破壊に向かい、ちょっと共産革命を思わせるところがあるのは、共産シンパらしい金子監督の企画で一色が書いたことを予想させる。やりたい放題なのは結構としても、笑いの程度は決して高くなく、こういう寓話は笑えないことには勝負にならない。
ワルツは村の老婆北林谷栄がワルツを踊る場面から取られたのだろうが、実質的には山田村狂騒曲だ。
狂騒曲と言えばトランプ。トランプが、実際に取れるかどうかはともかく、外国の資本の入った映画に100%の関税をかけると言い出した。とりあえず例のディールもしくは脅迫手法だろうが、芸術破壊はここに極まれりですな。アメリカの映画産業が斜陽気味なのはグローバリズムとは関係ない。想像力と創造力がなさすぎるのが原因だ。ポリ・コレも白人役に有色人種を起用する(この類は英国映画に多い)など映画破壊をしているから、洋画ファンはどうしたら良いのだ。政治的には中国が相対的に良い子にされつつある。これは他国にとってマイナスになる面もある。今の政権支持率では来年の中間選挙で共和党が負けるのは必至だが、ポピュリズム政策で挽回し、ここを乗り切られると世界は暫く暗黒時代を迎えるかもしれない。
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