映画評「ふたりで終わらせる/IT ENDS WITH US」

☆☆☆(6点/10点満点中)
2024年アメリカ映画 監督ジャスティン・バルドーニ
ネタバレあり

コリーン・フーヴァーなる米国女性作家のベストセラーの映画化とのこと。

母親(エイミー・モートン)に対して継続的に、あるいはティーンエイジャー時代のボーイフレンド、アトラスに対して暴力をふるった過去の為に父親の葬儀に醒めた気持ちを覚えていることに忸怩たる思いを抱く美人リリー(ブレイク・ライヴリー)が、ハンサムな外科医ライル(ジャスティン・バルドーニ)と恋に落ちるが、二人が出かけた新興レストランがアトラス(ブランドン・スクレナー)の経営であった為、後々ややこしいことになる。
 というのも、暴力の被害者であるアトラスは暴力に対して敏感である為、ライルの隠された暴力傾向を察知し、彼女を支援をしようとする。が、これが却って結婚後のライルを刺激し実際に彼は暴力を起こしてしまう。
 妊娠中のリリーに対し彼女のフラワーショップを手伝う彼の妹アリッサ(ジェニー・スレイト)も離婚を勧めざるを得ない。ライルに幼年時代に兄を事故死させてしまったトラウマを克服できていない酌量すべき事情があることを知りながらも、生まれた子供が娘であったことからなおさらリリーは別れなければならない。

というお話で、ロマンスに見せかけた人生劇である。テーマはいかに賢明な女性が脈々と続く夫たちの暴力から脱出するかということになる。 タイトルの “ふたり” 若しくは US はリリーと娘を指す。
 ロマンスに見せかけたと言いつつ、幕切れで娘が幼稚園生くらいになった時ヒロインにアトラスと再会させる。これはちょっと甘いのではないか。ライルを演じたバルドー二が監督も務め、堅実に進めているが、最後になって脚本が足を引っ張ったかもしれない。

大文字だとUSは今問題となっているあの大国のことかと思ってしまう。 IT WILL END US (United States)だったら面白いかも。ご本人は戦争が嫌いなようだが、ああいうタイプが対立すると戦争を引き起こすのは、歴史が示している。

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