映画評「私生活」
☆☆☆★(7点/10点満点中)
1962年フランス=イタリア合作映画 監督ルイ・マル
ネタバレあり
多分2回目であるが、3回目の可能性もある。いずれにしても、前回観てから30年くらいたっていると思う。それはWOWOWのBB特集として取り上げた前の二作品についてもほぼ同じ。
ルイ・マル監督の作品だが、近年観るチャンスが限られていたのだろうが、投票数の断然多い filmarks でも17人しかいない。しかし、今回のWOWOWの放映で増えるかもしれない。
50年代後半から60年代にかけてセックス・シンボル的な位置にありセンセーショナルな女優であったブリジット・バルドー(略称BB=べべ)の実人生を投影したような内容で、初公開当時結構話題になったはずである。
ジュネーヴのお嬢さんBBがイタリアの若手演出家マルチェロ・マストロヤンニと恋に落ちるが、うまく行かなくなってパリに出てモデルから女優に進出すると一世を風靡すると同時に、派手な男性遍歴により女性陣や道徳人種の眉を顰められ耳目を集めるに従ってパパラッチ(当時日本では「甘い生活」(1960年)由来のこの言葉は定着していないが)に追われてノイローゼになる。
ひっそり実家に戻って気持ちを落ち着けた後イタリアに出て、クライストの戯曲「ハイルブロンの少女ケートヒェン」のイタリア語版の演出をするMMと再会する。彼との熱愛で世間の評価は改善されるが、パパラッチが相変わらずなので外に碌に出られないBBは、屋根の上から野外劇を見るうち浴びせられたカメラのフラッシュに眼がくらんで落下する。
BBの男性遍歴がこのヒロインが想像させる(殆どその類の描写無し)ほどではないにしても奔放であったのは Wikipedia の記事でも伺われるし、パパラッチに関しては凡そこんな感じではなかったかと思う。
思うに本作は一種のアイドル映画であり、お話はそれほど重要ではなく、画面を見る映画であろう。
4Kレストア版は以前観たバージョンより断然クリアで、BBの出て来るどのシーンも魅力的だが、とりわけ彼女が落下する様子を接写で延々と捉える最終ショットには陶酔させられる。
マルは彼女が気に入ったようで、3年後の「ビバ!マリア」(ぜひ再見したい作品)、さらに3年後「世にも怪奇な物語」の短編でもコンビを組んでいる。
クライストの戯曲は読んだことがありますぜ。映画に出て来る戯曲もその中に入っている。日本では名前を知っている人すら多くないだろうから、珍しいでしょう。
1962年フランス=イタリア合作映画 監督ルイ・マル
ネタバレあり
多分2回目であるが、3回目の可能性もある。いずれにしても、前回観てから30年くらいたっていると思う。それはWOWOWのBB特集として取り上げた前の二作品についてもほぼ同じ。
ルイ・マル監督の作品だが、近年観るチャンスが限られていたのだろうが、投票数の断然多い filmarks でも17人しかいない。しかし、今回のWOWOWの放映で増えるかもしれない。
50年代後半から60年代にかけてセックス・シンボル的な位置にありセンセーショナルな女優であったブリジット・バルドー(略称BB=べべ)の実人生を投影したような内容で、初公開当時結構話題になったはずである。
ジュネーヴのお嬢さんBBがイタリアの若手演出家マルチェロ・マストロヤンニと恋に落ちるが、うまく行かなくなってパリに出てモデルから女優に進出すると一世を風靡すると同時に、派手な男性遍歴により女性陣や道徳人種の眉を顰められ耳目を集めるに従ってパパラッチ(当時日本では「甘い生活」(1960年)由来のこの言葉は定着していないが)に追われてノイローゼになる。
ひっそり実家に戻って気持ちを落ち着けた後イタリアに出て、クライストの戯曲「ハイルブロンの少女ケートヒェン」のイタリア語版の演出をするMMと再会する。彼との熱愛で世間の評価は改善されるが、パパラッチが相変わらずなので外に碌に出られないBBは、屋根の上から野外劇を見るうち浴びせられたカメラのフラッシュに眼がくらんで落下する。
BBの男性遍歴がこのヒロインが想像させる(殆どその類の描写無し)ほどではないにしても奔放であったのは Wikipedia の記事でも伺われるし、パパラッチに関しては凡そこんな感じではなかったかと思う。
思うに本作は一種のアイドル映画であり、お話はそれほど重要ではなく、画面を見る映画であろう。
4Kレストア版は以前観たバージョンより断然クリアで、BBの出て来るどのシーンも魅力的だが、とりわけ彼女が落下する様子を接写で延々と捉える最終ショットには陶酔させられる。
マルは彼女が気に入ったようで、3年後の「ビバ!マリア」(ぜひ再見したい作品)、さらに3年後「世にも怪奇な物語」の短編でもコンビを組んでいる。
クライストの戯曲は読んだことがありますぜ。映画に出て来る戯曲もその中に入っている。日本では名前を知っている人すら多くないだろうから、珍しいでしょう。
この記事へのコメント
個人的に記憶に残っているのは、病院でエレベーターに乗り合わせた看護師に罵倒される場面で、有名芸能人はああいうこともあるのかもなあ、と、ぞっとしました。
ラストの処理がよかったです。
BBは自分から映画スターを目指したわけではなかったのですが、映画スターとしてはカトリーヌ・ドヌーブより大きな存在だった。ロジェ・バディムの功績はBBになりますね。
>大スターBBをそのまま当人が演じるみたいな趣向でしたね
そうです。
>個人的に記憶に残っているのは、病院でエレベーターに乗り合わせた看護師に罵倒される場面
よく憶えていらっしゃいますね。僕などはラスト・シーンも忘れていましたよ。
何故か知りませんが、日本は多分あの当時より今の方が性倫理にうるさくなったような気がしますね。不倫は全て悪いような扱いを受けますが、そんなことはないです。全部が全部ではないにしても、不倫に追い込む配偶者に罪があることもあります。
>ラストの処理がよかったです。
これは(@_@)です。
>ロジェ・バディム
BB、CDに加えてジェーン・フォンダも。耽美派を地で行った監督ですねえ。BBとCDの間にアネット・ストロイベリ(アネット・ヴァディム)という方もいらしましたが、この人は大成しませんでした。