映画評「アンダーニンジャ」

☆☆(4点/10点満点中)
2025年日本映画 監督・福田雄一
ネタバレあり

忍者映画は作り方によっては面白くなるので期待したが、横文字のタイトルから予想されるように、現代もの、それも一種のSFですよ。

日本どころか世界には今でも忍者が少なからず存在し、政府を尻目にひっそりとではあるが正統的な忍者人生を生きている連中を統べているのがNINなる組織で、やはりひっそりとではあるが反社的な態度を取っているのがヌケニン出身者からなるUNである、という設定。
 暇を持て余しているNINの末端・雲隠九郎(山崎賢人)が、UNのメンバーが潜んでいるとされ、中野陸軍学校の跡地に建てられたらしい講談高校へ年齢を偽って転校し、落第必至の美少女・野口彩花(浜辺美波)と親しくなる。
 そんな彼が訳あってボディガードに付くいじめられっ子少年・瑛太(坂口涼太郎)が思慕する美人の同級生・山田美月(山本千尋)が次第にUA忍者の正体を現し、NINが宇宙空間に置いている【遁(とん)】なる秘密兵器を巡って、九郎と高校の地下室で一線を交える。

アウトラインはこんなところだが、映画的にちゃんとしてくるのは、開巻後80分くらいが経ち学校が戦場になる終盤に至ってからである。
 監督がおバカ映画ばかり作っている福田雄一だから理由は推して知るべしで、とにかくおバカはおバカなりにもう少し無駄を端折って半分くらいになれは正味100分くらいで結構面白いSFアクションになったであろうに。とりわけ、例によって佐藤二朗のギャグは同じことの繰り返しが多くて長すぎる。主人公の下宿人仲間ムロツヨシとの絡みも長い。

アクションは思ったよりもがっちりと撮っている。撮影監督とSFX/VFXスタッフの奮闘のおかげだが、佐藤二朗扮する時代小説家を担当する美人編集員実はNINの一員鈴木(白石麻衣)のアクションがとりわけ良いと思う。スタントマン&ワイヤーアクション(SFX)とVFXの組合せを最大限生かした印象がある。太極拳選手出身という、土屋太鳳似の山本千尋の絡む場面も悪くない。

コミックを原作とするこの手のお話は主人公が転校生という設定が多いねえ。タイムスリップその他のギミックで差異化を図っているだけという印象だ。年寄りは、色々大きな差のあるギミックより、目立つ転校生という設定の近似のほうが気になって、皆同じに見えてしまう。

UNというから国連かと思った。国連の常任理事国5か国のうち英仏を除く大国3国がわがまま放題の独裁国家なのだからどうしようもない。国連の由来たる連合国のうち中華民国もソ連も存在しないのだから5か国の常任理事国制を廃し15か国くらいの非常任理事国体制に変え、2/3くらいで決めていく形の方が世界にとっては安全ではないか。我々には関係ないが、300年後には国境がなくなるという説がある。というのも人口が余りに減るから。

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