映画評「ジェフ」
☆☆☆★(7点/10点満点中)
1969年フランス映画 監督ジャン・エルマン
ネタバレあり
WOWOWによるアラン・ドロン特集十本のうち、取り上げていなかったただ一つの作品。1970年代半ば多分高校生の時に観て以来およそ半世紀ぶりの再鑑賞に当たる。とにかく、それ以来BSが始まってからもNHKでも民放でもTVに出たことはないであろうし、大変貴重である。この1本だけでWOWOWに3か月分の視聴料を払う価値があるくらいだ。
監督は「さらば友よ」のジャン・エルマンで、この後すぐに脚本に専念してしまうことになる。「さらば友よ」も本作も抑制された良いフレンチ・ノワールと思うので、少し不思議。
顔役ジェフ(ジョルジュ・ルーキエ)お気に入りの部下ローラン(ドロン)は、二グループに別れて行(おこな)った強盗で奪った宝石を持ったまま消えたジェフを仲間と共に待ち続けるが、彼以外はジェフに不信の念を抱き、一人をローランの監視に置いて、ジェフの情婦エヴァ(ミレーユ・ダルク)の口を割らせようと急襲する。
ローランは監視の男を倒して何も知らないエヴァとジェフを探す旅に出るが、勿論他の仲間たちが事情を知っているはずの二人を追いかけ、邪魔をする。
この過程でフィルム・ノワール的に一番面白いシークエンスがあり、まずジェフの知人である養蜂家のところで起こる蜜蜂殺人事件がお楽しみ。
追手のトップであるディアマン(フレデリック・ド・パスカル)の車から逃げるゆっくりめのカー・チェースと、ミレーユに車の運転を譲って動物園周辺を徒歩で相手をまいた後、ミレーユに拾われるまでの一連のシークエンスは昔のフランス映画らしくリアルで実に良い。今の若い人には地味すぎるだろうが、ロートルには地味ならで滋味に嬉しくなる場面と言うべし。
ブラック・アウトでの場面転換は当時でもフィルム・ノワールでは珍しい手法と思うが、その場面の繋ぎは必ずしも要領を得ているとは言えず、減点せざるを得ない。この後色々と出入りのある終盤については触れないでおきます。
ドロンはやはりクールで格好良い。
クールと言えば、冬季五輪は既に始まっています。昨日はフィギュアの練習、今日はアルペンの練習が行われる。僕は東京五輪でも反対派が大勢いる中で開催を賛成した(一般観客を入れない五輪開催によりコロナが増えるなんて選手と関係者の行動原理を考えたらありえないだろうに)五輪ファンだ。2週間も楽しみが続く。それ故にすぐに終わってしまうという感覚が残る。
1969年フランス映画 監督ジャン・エルマン
ネタバレあり
WOWOWによるアラン・ドロン特集十本のうち、取り上げていなかったただ一つの作品。1970年代半ば多分高校生の時に観て以来およそ半世紀ぶりの再鑑賞に当たる。とにかく、それ以来BSが始まってからもNHKでも民放でもTVに出たことはないであろうし、大変貴重である。この1本だけでWOWOWに3か月分の視聴料を払う価値があるくらいだ。
監督は「さらば友よ」のジャン・エルマンで、この後すぐに脚本に専念してしまうことになる。「さらば友よ」も本作も抑制された良いフレンチ・ノワールと思うので、少し不思議。
顔役ジェフ(ジョルジュ・ルーキエ)お気に入りの部下ローラン(ドロン)は、二グループに別れて行(おこな)った強盗で奪った宝石を持ったまま消えたジェフを仲間と共に待ち続けるが、彼以外はジェフに不信の念を抱き、一人をローランの監視に置いて、ジェフの情婦エヴァ(ミレーユ・ダルク)の口を割らせようと急襲する。
ローランは監視の男を倒して何も知らないエヴァとジェフを探す旅に出るが、勿論他の仲間たちが事情を知っているはずの二人を追いかけ、邪魔をする。
この過程でフィルム・ノワール的に一番面白いシークエンスがあり、まずジェフの知人である養蜂家のところで起こる蜜蜂殺人事件がお楽しみ。
追手のトップであるディアマン(フレデリック・ド・パスカル)の車から逃げるゆっくりめのカー・チェースと、ミレーユに車の運転を譲って動物園周辺を徒歩で相手をまいた後、ミレーユに拾われるまでの一連のシークエンスは昔のフランス映画らしくリアルで実に良い。今の若い人には地味すぎるだろうが、ロートルには地味ならで滋味に嬉しくなる場面と言うべし。
ブラック・アウトでの場面転換は当時でもフィルム・ノワールでは珍しい手法と思うが、その場面の繋ぎは必ずしも要領を得ているとは言えず、減点せざるを得ない。この後色々と出入りのある終盤については触れないでおきます。
ドロンはやはりクールで格好良い。
クールと言えば、冬季五輪は既に始まっています。昨日はフィギュアの練習、今日はアルペンの練習が行われる。僕は東京五輪でも反対派が大勢いる中で開催を賛成した(一般観客を入れない五輪開催によりコロナが増えるなんて選手と関係者の行動原理を考えたらありえないだろうに)五輪ファンだ。2週間も楽しみが続く。それ故にすぐに終わってしまうという感覚が残る。
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