映画評「犬の裁判」
☆☆☆★(7点/10点満点中)
2024年スイス=フランス合作映画 監督レティシア・ドッシュ
ネタバレあり
30年くらい前にパソコンを手に入れてネットで何かを調べるうちに偶然、中世に犬が被告になる裁判があったことを知った。本作はその辺りの映画化かと思って見始めたが、何と現代のスイスで起きた実際の事件が元になっているらしい。
盲目の中年男性ダリウシュ(フランソワ・ダミアン)の飼い犬コスモスがポルトガルからやって来た家政婦ロレーネ(アナベラ・モレイラ)が噛むという事件が起き、どうもダリウシュの罰金とコスモスの安楽死という処分に落ち着きそうだということで、負け続けの女性弁護士アヴリル(レティシア・ドッシュ)が立ち上がり、まず犬が物ではないことを説き伏せるのに成功、犬が被告となる裁判が開かれる運びになる。
人間は動物の頂点か、犬が女性に対して攻撃的になりやすいことに照らしてフェミニズムに発展する場もあるなど、様々な角度から抵抗を試みるが、悪戦苦闘も空しく結局コスモスの安楽死が決定する。
基本的にはファース(笑劇)に近いコメディーでありつつ、トラジディ(悲劇)に近いコメディーでもあり、僕は最後だけでなく時に切なくなりましたよ。
全体としては人間風刺のカリカチュアとして見るべきだろうが、それが日本のように人間の死刑も続く国に生きる人々におかれては、哲学的に人間が動物とは言えその死に絡むことができるか否か考えてみる契機にしてみるのも良いと思う。なかなか面白く観た。
コスモスに扮するコディという犬も大好演で、カンヌでパルム・ドッグ賞を獲った。
昔猫が活躍する映画を選んだことがあったが、犬が活躍する映画を今選ぶとしたら確実に上位に入る作品になる。しかし、犬が活躍する映画はリン・チン・チンやラッシーなど猫とは比較にならないほど多いので諦めた経緯がある。
共同脚本と監督はヒロインを演じるレティシア・ドッシュ。
オーストラリアなどで行われている動物福祉法には過剰なところがあるとは思いますがね。
2024年スイス=フランス合作映画 監督レティシア・ドッシュ
ネタバレあり
30年くらい前にパソコンを手に入れてネットで何かを調べるうちに偶然、中世に犬が被告になる裁判があったことを知った。本作はその辺りの映画化かと思って見始めたが、何と現代のスイスで起きた実際の事件が元になっているらしい。
盲目の中年男性ダリウシュ(フランソワ・ダミアン)の飼い犬コスモスがポルトガルからやって来た家政婦ロレーネ(アナベラ・モレイラ)が噛むという事件が起き、どうもダリウシュの罰金とコスモスの安楽死という処分に落ち着きそうだということで、負け続けの女性弁護士アヴリル(レティシア・ドッシュ)が立ち上がり、まず犬が物ではないことを説き伏せるのに成功、犬が被告となる裁判が開かれる運びになる。
人間は動物の頂点か、犬が女性に対して攻撃的になりやすいことに照らしてフェミニズムに発展する場もあるなど、様々な角度から抵抗を試みるが、悪戦苦闘も空しく結局コスモスの安楽死が決定する。
基本的にはファース(笑劇)に近いコメディーでありつつ、トラジディ(悲劇)に近いコメディーでもあり、僕は最後だけでなく時に切なくなりましたよ。
全体としては人間風刺のカリカチュアとして見るべきだろうが、それが日本のように人間の死刑も続く国に生きる人々におかれては、哲学的に人間が動物とは言えその死に絡むことができるか否か考えてみる契機にしてみるのも良いと思う。なかなか面白く観た。
コスモスに扮するコディという犬も大好演で、カンヌでパルム・ドッグ賞を獲った。
昔猫が活躍する映画を選んだことがあったが、犬が活躍する映画を今選ぶとしたら確実に上位に入る作品になる。しかし、犬が活躍する映画はリン・チン・チンやラッシーなど猫とは比較にならないほど多いので諦めた経緯がある。
共同脚本と監督はヒロインを演じるレティシア・ドッシュ。
オーストラリアなどで行われている動物福祉法には過剰なところがあるとは思いますがね。
この記事へのコメント
昨夜観ました。こちらのレビューは読まずに観たのでまさかの結末でした。
フランス映画だもんね…さすが厳しいです。
中世キリスト教社会では黒猫も魔女や異教徒と同じ様に火あぶりの刑だったらしいのでこんなもんでしょうね。昨夜は夢見が悪かったです 😢
名探偵ポワロのシーズン6の「モノ言えぬ証人」では可愛いテリアが目撃証犬で犯犬にされかかる可愛いお話でしたよ。
>昨夜は夢見が悪かったです
あらら。
人間様が勝手すぎる気もします。
>名探偵ポワロのシーズン6の「モノ言えぬ証人」では可愛いテリアが目撃証犬で犯犬にされかかる可愛いお話でしたよ。
長編ですね。
なら、【読了後すぐ「名探偵ポワロ」を鑑賞するシリーズ】をしなければならないではないですか!