映画評「LOVE」

☆☆★(5点/10点満点中)
2024年ノルウェー映画 監督ダーグ・ヨハン・ハウゲルード
ネタバレあり

ダーグ・ヨハン・ハウゲルード監督の今回観た3部作は【オスロ、3つの愛の風景】という名称が付けられているらしい。僕らのようなロートルはイングマル・ベルイマンの【神の沈黙】やミケランジェロ・アントニオーニの【愛の不毛】を思い出しますね。

この若手の傾向は徹底した台詞劇であり、その意味ではある時期以降のベルイマンに近いが、そのベルイマンを崇拝する映画監督にウッディー・アレンがい、僕がフランスのアレンと言っている監督がエリック・ロメールである。今回は日にち毎に章感覚で進行するところがロメールっぽい。

Filmarks に投票した諸氏諸嬢の平均評価は4.0と非常に好評。Filmarks の投稿者はインテリが多いという僕の印象は裏打ちされると思う。

ベルイマンは勿論アレンもロメールももう少し映画的に面白く見られるが、ハウゲルードにはそこまでの感興を覚えることができない。
 本作の重要な小道具はフェリーで、何度も出て来る。これを輸送手段を超えて記号的に扱えればもっと面白くなったかもしれない。

泌尿器科の女医マリアンヌ(アンドレア・ブレイン・ホヴィグ)は独身女性で、役所勤め?の友人ハイジ(マルテ・エンゲブリクセン)の仲介により、別の友人ソルヴェイの元夫オーレ(トーマス・グレスタッド)を訪れ会話を交わした帰りに、同僚の看護士トール(タヨ・チッタデッラ・ヤコブセン)に勧められたマッチング・アプリを利用して新しい出会いを試してみることも考える。
 そのトールは、フェリーで知り合い、かつ自分の病院で前立腺癌で入院した男性ビョルン(ラース・ヤコブ・ホルム)に好感を覚え、公私をやや混同するような形で、退院後の彼をケアしたりする。

異性愛と同性愛といった対象の違い、知人との愛と一種の見合い(マッチング・アプリ)により始まる愛など方法の違いなど様々の愛の様態を描いている。現在の日本でこの手をやるとわざとらしくなるが、自由恋愛の先進地帯である北欧の映画であれば、観客も自然な態度で観ることができる。
 しかし、これを個人的に面白いと思えるほど僕は篤志家(本来の意味とは違うが理解されたし)ではない。記号、通奏低音、画面の工夫(これはあると思うが余り目立たない)といった要素から見ることが多い僕にはな~んということがない感じなのである。

今年もかつてのクラスメート、同僚たちと再会する企画を進めている。僕の終活の一つである。同僚とは今月中にも会えると見込んでいるが、クラスメートとはどうなるか?

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