映画評「クリフハンガー」
☆☆☆★(7点/10点満点中)
1993年アメリカ=フランス=日本=イタリア=オランダ合作映画 監督レニー・ハーリン
ネタバレあり
シルヴェスター・スタローンがコメディーに新味を求めて見事に失敗(個人的には「刑事ジョー/ママにお手あげ」をそれなりに買っている。少なくともアーノルド・シュワルツェネッガーのどのコメディより良い)した後復活したと言われるサスペンス・アクションでござる。シリーズを除くと、この前後のどの作品よりも面白いと思う。
30年程前僕が好きそうなタイプ(極限状況下のサスペンス)の作品のように思われたので映画館で見ようかと思ったものの、結局は翌年辺りにWOWOWで観た。
ロッキー山脈で登山者救助を仕事とするスタローンが、負傷した同僚マイケル・ルーカーとその恋人を救おうとした時にハーネスの脱落で彼女が墜落死する。同僚二人の関係は縺れる。
通常ならここでタイトルが入って、以上がアヴァンタイトルの内容になるところだが、入らず次の展開へと進む。
造幣局の特殊な紙幣を運ぶグループに、局員レックス・リンと通じた強盗団が紛れ込んでいて、捜査中のFBI捜査官を殺すが、捜査官の抵抗により輸送中のヘリコプターが山中へ墜落、紙幣を収めた三つのケースは山地に散らばる。
これを回収する為にリーダーの大悪党ジョン・リスゴーは遭難した登山チームを装ってSOSを発信、ルーカーと先回りしていたスタローンが合流して呉越同舟的に駆けつけるが、敵方は彼らを最大限に利用した挙句に殺すつもりである。一人は既に要らないと見込むが、その対象のスタローンはケースを放り投げて逃走する。
連絡が上手く取れないことを不審に思った同僚でスタローンの恋人ジャニーン・ターナーが彼と合流、強盗団武闘派の攻撃から巧みに逃げるアクションが一つの見どころ。
一方で、主流派はリンのレーダーが突き止めたケースを追うが、スタローンが持ち逃げしたり、そう簡単には行かず、パイロットを務める妻をも必要とあれば殺す冷酷無情のリスゴーも次第にじれ出す。彼らに近づく者は部外者でも次々と殺されていくが、それでもこれらのちょっとした出来事の積み重ねが強盗団の目的達成の可能性を下げていくのである。
映画館で観ても良いかと思った理由の一つはロッキーの壮観である。実際景色だけでもかなり満足でき、ロケとスタントを大いに活用した場面の数々は予想通り魅力があって、今観てもなかなかだ。
敵を向こうに回したサバイバル模様は型通りと言えども、それまでの同種の作品より撮影のレベルがぐっと上がっているので、一応お釣りが来るレベルと言うべし(現在の作品はCGを使いすぎるので、見た目はもっと華美でも白けるものあり、と言っておきます)。
現在の作品ならジャニーンがもっと活躍するはず。
ロッキー役でスターになったスタローンがロッキー山脈で活躍するのも何かの縁でしょう。
1993年アメリカ=フランス=日本=イタリア=オランダ合作映画 監督レニー・ハーリン
ネタバレあり
シルヴェスター・スタローンがコメディーに新味を求めて見事に失敗(個人的には「刑事ジョー/ママにお手あげ」をそれなりに買っている。少なくともアーノルド・シュワルツェネッガーのどのコメディより良い)した後復活したと言われるサスペンス・アクションでござる。シリーズを除くと、この前後のどの作品よりも面白いと思う。
30年程前僕が好きそうなタイプ(極限状況下のサスペンス)の作品のように思われたので映画館で見ようかと思ったものの、結局は翌年辺りにWOWOWで観た。
ロッキー山脈で登山者救助を仕事とするスタローンが、負傷した同僚マイケル・ルーカーとその恋人を救おうとした時にハーネスの脱落で彼女が墜落死する。同僚二人の関係は縺れる。
通常ならここでタイトルが入って、以上がアヴァンタイトルの内容になるところだが、入らず次の展開へと進む。
造幣局の特殊な紙幣を運ぶグループに、局員レックス・リンと通じた強盗団が紛れ込んでいて、捜査中のFBI捜査官を殺すが、捜査官の抵抗により輸送中のヘリコプターが山中へ墜落、紙幣を収めた三つのケースは山地に散らばる。
これを回収する為にリーダーの大悪党ジョン・リスゴーは遭難した登山チームを装ってSOSを発信、ルーカーと先回りしていたスタローンが合流して呉越同舟的に駆けつけるが、敵方は彼らを最大限に利用した挙句に殺すつもりである。一人は既に要らないと見込むが、その対象のスタローンはケースを放り投げて逃走する。
連絡が上手く取れないことを不審に思った同僚でスタローンの恋人ジャニーン・ターナーが彼と合流、強盗団武闘派の攻撃から巧みに逃げるアクションが一つの見どころ。
一方で、主流派はリンのレーダーが突き止めたケースを追うが、スタローンが持ち逃げしたり、そう簡単には行かず、パイロットを務める妻をも必要とあれば殺す冷酷無情のリスゴーも次第にじれ出す。彼らに近づく者は部外者でも次々と殺されていくが、それでもこれらのちょっとした出来事の積み重ねが強盗団の目的達成の可能性を下げていくのである。
映画館で観ても良いかと思った理由の一つはロッキーの壮観である。実際景色だけでもかなり満足でき、ロケとスタントを大いに活用した場面の数々は予想通り魅力があって、今観てもなかなかだ。
敵を向こうに回したサバイバル模様は型通りと言えども、それまでの同種の作品より撮影のレベルがぐっと上がっているので、一応お釣りが来るレベルと言うべし(現在の作品はCGを使いすぎるので、見た目はもっと華美でも白けるものあり、と言っておきます)。
現在の作品ならジャニーンがもっと活躍するはず。
ロッキー役でスターになったスタローンがロッキー山脈で活躍するのも何かの縁でしょう。
この記事へのコメント
僕のお気に入りの1作。
「ダイ・ハード2」も作った、飛行機がお好きな感じのレニ・ハーリン監督ですが、この後の「ディープ・ブルー」以外にめぼしい作品を思い出さないですな。
>限られたスペースの中で一人の男が多勢の悪党と闘う「ダイ・ハード」、「沈黙の戦艦」と同じタイプのサスペンスと思います。
そうですね。
だから、続編の「ダイ・ハード2」を監督したレニー・ハーリンがスタローンに請われて、再びそんな映画にしたかったのかもしれませんね。
ご指摘のようにハーリンも以降尻すぼみで、段々廉価作品ばかり作るようになりました。
スタローンが銃を撃ちまくることもなく、殴り合ってもそれほど強くないところが良かったと思います。
>スタローンが銃を撃ちまくることもなく
登山救助者ですから、そう強いのは変ですから、どちらかと言うと頭脳勝負という感じにしたのでしょう。