映画評「友よ、風に抱かれて」
☆☆☆(6点/10点満点中)
1987年アメリカ映画 監督フランシス・フォード・コッポラ
ネタバレあり
フランシス・フォード・コッポラの作品ながら初見。題名もすっかり失念していた。
ベトナム戦争中期の1968年、儀仗兵部隊の曹長ジェームズ・カーンの許に、朝鮮戦争の戦友の息子D・B・スウィーニーが士官学校を出て送られてくる。上級曹長ジェームズ・アール・ジョーンズ共々、殺し合い埋葬するだけの闘いであって戦争ではないとベトナム戦争に否定的なカーンは、鼻息荒く前線へ出たがるスウィーニーを留めながら息子のように接する。が、若者は幼馴染メアリー・スチュワート・マスタースンと結婚し、少尉に昇進した後に希望通り出征して戦死する。
その葬儀の間にカーンの視点で回想され、彼に送られてきた手紙の内容がスウィーニー本人の声で語られ、前線での最後の心境が明らかになっていく。彼の表白は、カーンのベトナム戦争観は正しかった、ということに収斂していくのである。
カーンはベトナム戦争を否定しつつ、あるいは、それ故に儀仗兵の基地に勤めることも面白いと思わず、出征への気持ちが持ち上がることもある。そんな彼の慰めになるのがリベラルなジャーナリストのアンジェリカ・ヒューストンで、映画の終幕で彼と結婚を約する。
この後6年程ベトナム戦争は続くので、カーンがその後どういう道を選ぶのかは全く解らない。
カーンの曹長は本人が認める通りベトナム戦争反対であって反戦主義者ではないと思われるが、映画は反戦の立場であるだろう。
ニコラス・プロフィットという作家の小説が原作ではあるものの、舞台が限定的で動きも激しくなく、とりわけ序盤のうちは舞台っぽい印象を覚える。
かくしてやや台詞重視につき、戦争あるいはベトナム戦争に深い関心でもない限り面白味は薄いと言わざるを得ないが、中間層のベテラン兵ならではの心情が味わい深く表現されてジーンとするものがある。カーンが「ゴッドファーザー」とも「シンデレラ・リバティー」とも趣きの違う人物を上手く演じて印象深い。
最近個人的に全くお目にかからないメアリー・スチュワート・マスタースンの父親役は彼女の実父ピーター・マスタースン。
僕が初めてジェームズ・カーンを観たのはTV放映の「レッドライン7000」というレース映画でした。
1987年アメリカ映画 監督フランシス・フォード・コッポラ
ネタバレあり
フランシス・フォード・コッポラの作品ながら初見。題名もすっかり失念していた。
ベトナム戦争中期の1968年、儀仗兵部隊の曹長ジェームズ・カーンの許に、朝鮮戦争の戦友の息子D・B・スウィーニーが士官学校を出て送られてくる。上級曹長ジェームズ・アール・ジョーンズ共々、殺し合い埋葬するだけの闘いであって戦争ではないとベトナム戦争に否定的なカーンは、鼻息荒く前線へ出たがるスウィーニーを留めながら息子のように接する。が、若者は幼馴染メアリー・スチュワート・マスタースンと結婚し、少尉に昇進した後に希望通り出征して戦死する。
その葬儀の間にカーンの視点で回想され、彼に送られてきた手紙の内容がスウィーニー本人の声で語られ、前線での最後の心境が明らかになっていく。彼の表白は、カーンのベトナム戦争観は正しかった、ということに収斂していくのである。
カーンはベトナム戦争を否定しつつ、あるいは、それ故に儀仗兵の基地に勤めることも面白いと思わず、出征への気持ちが持ち上がることもある。そんな彼の慰めになるのがリベラルなジャーナリストのアンジェリカ・ヒューストンで、映画の終幕で彼と結婚を約する。
この後6年程ベトナム戦争は続くので、カーンがその後どういう道を選ぶのかは全く解らない。
カーンの曹長は本人が認める通りベトナム戦争反対であって反戦主義者ではないと思われるが、映画は反戦の立場であるだろう。
ニコラス・プロフィットという作家の小説が原作ではあるものの、舞台が限定的で動きも激しくなく、とりわけ序盤のうちは舞台っぽい印象を覚える。
かくしてやや台詞重視につき、戦争あるいはベトナム戦争に深い関心でもない限り面白味は薄いと言わざるを得ないが、中間層のベテラン兵ならではの心情が味わい深く表現されてジーンとするものがある。カーンが「ゴッドファーザー」とも「シンデレラ・リバティー」とも趣きの違う人物を上手く演じて印象深い。
最近個人的に全くお目にかからないメアリー・スチュワート・マスタースンの父親役は彼女の実父ピーター・マスタースン。
僕が初めてジェームズ・カーンを観たのはTV放映の「レッドライン7000」というレース映画でした。
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