映画評「MELT メルト」
☆☆☆(6点/10点満点中)
2023年オランダ=ベルギー合作映画 監督フィーラ・バーテンス
ネタバレあり
ミヒャエル・ハネケ監督の「ファニー・ゲームU.S.A.」(2007年)が僕にとって後味の悪い映画No.1である。この映画も後味が悪いが、かの映画とは違って、作った人間をまで呪詛したくなるような感じはない。後味の悪さには幾つかあるということだ。
ベルギーの首都ブリュッセルに住む妙齢美人エヴァ(シャルロット・デ・ブライネ)が、メッセージを受信して、故郷の町でかつて死んだ少年ヤンを追悼する催しが、彼の弟ティムを中心に行われることを知る。大きな氷の塊を車に積んで町に戻って街を伺ううちに彼女はトラウマとなった十数年前の事件を思い起こす。
13歳のエヴァ(ローザ・マルシャン)は両親がネグレクト気味である一方、男女混合三銃士の仲間ティムとローランとは仲良し。しかるに、思春期初めらしい性の興味が爆発し、危ないゲームをした末に性暴力の犠牲になる。
周囲に彼女を守ってくれる大人はいず、かくして長くトラウマを抱えたまま現在に至った彼女は彼等おそらくはこの催しに集まった人全員に復讐をする為に、謎々ゲームの自殺方法を自らに敢行するのである。
目には目を、トラウマにはトラウマをという感じだろうか。
性暴力だけならあるいは彼女は傷を負っても多少はまともなその後を生きえたかもしれない。誰にも助けて貰えなかったという思いこそが彼女を死に追い込んだような気がする。彼女が死んだ後彼女を知る町民の多くがトラウマを抱えることになる(ならなければ益々救われない)。
フィーラ・バーテンスという女優の監督デビュー作で、映画としてはなかなかの出来栄えと思う。が、痛ましすぎて割り引かざるを得ない。
素晴らしい出来栄えだが二度と観たくない映画にアニメ「火垂るの墓」(1988年)がある。あれは辛すぎる。残念ながらこのブログに記事として登場することはないだろう。
2023年オランダ=ベルギー合作映画 監督フィーラ・バーテンス
ネタバレあり
ミヒャエル・ハネケ監督の「ファニー・ゲームU.S.A.」(2007年)が僕にとって後味の悪い映画No.1である。この映画も後味が悪いが、かの映画とは違って、作った人間をまで呪詛したくなるような感じはない。後味の悪さには幾つかあるということだ。
ベルギーの首都ブリュッセルに住む妙齢美人エヴァ(シャルロット・デ・ブライネ)が、メッセージを受信して、故郷の町でかつて死んだ少年ヤンを追悼する催しが、彼の弟ティムを中心に行われることを知る。大きな氷の塊を車に積んで町に戻って街を伺ううちに彼女はトラウマとなった十数年前の事件を思い起こす。
13歳のエヴァ(ローザ・マルシャン)は両親がネグレクト気味である一方、男女混合三銃士の仲間ティムとローランとは仲良し。しかるに、思春期初めらしい性の興味が爆発し、危ないゲームをした末に性暴力の犠牲になる。
周囲に彼女を守ってくれる大人はいず、かくして長くトラウマを抱えたまま現在に至った彼女は彼等おそらくはこの催しに集まった人全員に復讐をする為に、謎々ゲームの自殺方法を自らに敢行するのである。
目には目を、トラウマにはトラウマをという感じだろうか。
性暴力だけならあるいは彼女は傷を負っても多少はまともなその後を生きえたかもしれない。誰にも助けて貰えなかったという思いこそが彼女を死に追い込んだような気がする。彼女が死んだ後彼女を知る町民の多くがトラウマを抱えることになる(ならなければ益々救われない)。
フィーラ・バーテンスという女優の監督デビュー作で、映画としてはなかなかの出来栄えと思う。が、痛ましすぎて割り引かざるを得ない。
素晴らしい出来栄えだが二度と観たくない映画にアニメ「火垂るの墓」(1988年)がある。あれは辛すぎる。残念ながらこのブログに記事として登場することはないだろう。
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