映画評「さよならはスローボールで」
☆☆★(5点/10点満点中)
2024年アメリカ=フランス合作映画 監督カースン・ランド
ネタバレあり
高校の後輩である川端俊介君(数年前に若くして亡くなった)をテーマにしたスポーツ・ドキュメンタリー「スローカーブをもう一球」(山際淳司著)を何となく思い出させる邦題。
草野球チームの聖地たる野球場が学校建設の為に壊されることが決まり、長年のライバルである2チームが珍妙な試合を繰り広げる。夕暮れとなり同点のままコールドゲームでは締りがつかないと、ナイター設備の代わりに乗って来た車のライトを付けて何とか試合続行。最後は押し出しで勝負あり、文字通り締まらない形で終わる。
冒頭に選手が一人遅れた為に試合ができるか否かというサスペンス (笑) があり、彼の打順がやって来たところで丁度本人が到着する。ヒヤヒヤしましたなあ(大嘘)。しかし、時間稼ぎが必要な時に初球を打ってアウトになるのは誠に芸がない。脚本家が阿呆なのか、選手の知恵が足りないのか不明でござる。
それなのに選手が途中で姪の結婚式で抜けた時はまるで問題になっていない。違うチームで、余裕があったということか。
審判が途中で帰ってしまう。バックネット越しにスコアを付けていた老人が必要に応じて(両者の言い分がくい違った時)審判を務める。限られたボールがファウルなどで消えると探すこともある。
劇中の選手が投げる球よりは遥かに速いが、のんびりしたコメディーで、邦題から多少は期待されないでもない感動性なども求めることなく、終始おとぼけで推移する。
高校時代まで草野球に没入した経験のある僕には、ボール探しの場面など誠に懐かしく、憎めない作品であるが、こんな映画をよく作りましたよ。
野球映画で多く満足できないのが投手役の役者の投げ方である。バッティング・フォームは何とか格好になっているケースが多いのとは対照的で、手足・胴体の動きがばらばらで手投げにすらなっていない。あれでは速い球はおろかストライクもままならないだろう。こんな冗談みたいな映画でもそこだけは気になる。
数週間前にドジャーズ山本投手が完全試合を逃したのは実に惜しかった。ヒットはおろか四死球でもなく、8回2アウトの段階で名手のエラーで逸した。決してイージーな当たりではなかったものの無難に処理して当たり前の打球だった。エラーも出来ない完全試合ではノーヒット・ノーランと違って野手の緊張度が大きく、それが影響したのだろう。あのエラーがなければ、MLB史上第1位タイの打者アウトの連続記録となり、その記録にも届かなかった。とは言え、長い歴史の中で2番目の記録で、大いに誇れる。
2024年アメリカ=フランス合作映画 監督カースン・ランド
ネタバレあり
高校の後輩である川端俊介君(数年前に若くして亡くなった)をテーマにしたスポーツ・ドキュメンタリー「スローカーブをもう一球」(山際淳司著)を何となく思い出させる邦題。
草野球チームの聖地たる野球場が学校建設の為に壊されることが決まり、長年のライバルである2チームが珍妙な試合を繰り広げる。夕暮れとなり同点のままコールドゲームでは締りがつかないと、ナイター設備の代わりに乗って来た車のライトを付けて何とか試合続行。最後は押し出しで勝負あり、文字通り締まらない形で終わる。
冒頭に選手が一人遅れた為に試合ができるか否かというサスペンス (笑) があり、彼の打順がやって来たところで丁度本人が到着する。ヒヤヒヤしましたなあ(大嘘)。しかし、時間稼ぎが必要な時に初球を打ってアウトになるのは誠に芸がない。脚本家が阿呆なのか、選手の知恵が足りないのか不明でござる。
それなのに選手が途中で姪の結婚式で抜けた時はまるで問題になっていない。違うチームで、余裕があったということか。
審判が途中で帰ってしまう。バックネット越しにスコアを付けていた老人が必要に応じて(両者の言い分がくい違った時)審判を務める。限られたボールがファウルなどで消えると探すこともある。
劇中の選手が投げる球よりは遥かに速いが、のんびりしたコメディーで、邦題から多少は期待されないでもない感動性なども求めることなく、終始おとぼけで推移する。
高校時代まで草野球に没入した経験のある僕には、ボール探しの場面など誠に懐かしく、憎めない作品であるが、こんな映画をよく作りましたよ。
野球映画で多く満足できないのが投手役の役者の投げ方である。バッティング・フォームは何とか格好になっているケースが多いのとは対照的で、手足・胴体の動きがばらばらで手投げにすらなっていない。あれでは速い球はおろかストライクもままならないだろう。こんな冗談みたいな映画でもそこだけは気になる。
数週間前にドジャーズ山本投手が完全試合を逃したのは実に惜しかった。ヒットはおろか四死球でもなく、8回2アウトの段階で名手のエラーで逸した。決してイージーな当たりではなかったものの無難に処理して当たり前の打球だった。エラーも出来ない完全試合ではノーヒット・ノーランと違って野手の緊張度が大きく、それが影響したのだろう。あのエラーがなければ、MLB史上第1位タイの打者アウトの連続記録となり、その記録にも届かなかった。とは言え、長い歴史の中で2番目の記録で、大いに誇れる。
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