映画評「オートクチュール」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2021年フランス映画 監督シルヴィー・オハヨン ネタバレあり ロバート・オルトマン監督の作品に「プレタコルテ」(1994年)という群像劇があるが、こちらは我々庶民には手の出ない高級仕立服の裏方たるアトリエに迫る。といってもぐっと個人的なお話に終始するわけだが。 クリスチャン・ディオールのア…
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映画評「グロリア 永遠の青春」

☆☆★(5点/10点満点中) 2018年アメリカ=チリ合作映画 監督セバスティアン・レリオ ネタバレあり 8年前に観たゼバスティアン・レリオ監督のチリ映画「グロリアの青春」(2013年)を、同監督をアメリカに招聘してセルフ・リメイクさせた作品。  前述作の我が評を読み返すと、梗概はほぼ同じ。ローラ・ブラニガンのヒット曲「グロ…
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映画評「天才ヴァイオリニストと消えた旋律」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2018年カナダ=ハンガリー合作映画 監督フランソワ・ジラール ネタバレあり 二日続けてフランス系カナダ人監督によるドラマである。  フランソワ・ジラール監督は、「レッド・バイオリン」(1998年)というバイオリンを狂言回しにしたドラマにひどく感心させられたものの、その後の作品は中位という印象に…
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映画評「マイ・ニューヨーク・ダイアリー」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2020年カナダ=アイルランド合作映画 監督フィリップ・ファラルドー ネタバレあり 原題には今でも大人気の作家サリンジャーが名前があるが、邦題には影も形もない。その代わりニューヨークがあり、しかもダイアリーが付いている。後者は日本の配給会社の悪い癖で、多分「バスケットボール・ダイアリーズ」以降の流…
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映画評「ゴッドファーザーPART II」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1974年アメリカ映画 監督フランシス・フォード・コッポラ ネタバレあり 先月少し改訂された“PART III”を最新作と思って先に見てしまった(内容を憶えていたらそんなミスもなかったのですがね)ので、この第2作も早めに再鑑賞しておくことにした。 1958年後頃、家で黄昏ているマイケル・コ…
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映画評「マリー・ミー」

☆☆★(5点/10点満点中) 2022年アメリカ=日本=中国合作映画 監督カット・コイロ ネタバレあり 1960年代~70年代初めのロックを中心に聴いて来た。YouTubeを使って自作CDを作るようになってから、一番弱点のヴォーカルものもアルバムごとにCD化しようと、評価も高いシャナイア・トウェインやテイラー・スウィフトにアク…
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映画評「愛のまなざしを」

☆☆★(5点/10点満点中) 2021年日本映画 監督・万田邦敏 ネタバレあり 万田邦敏という監督は初めてと思ったが、「接吻」という優れた心理サスペンスを観ていた。自分の映画評を読んでみたら、本作と共通する要素が色々見出された。 かの作品で国選弁護士を演じた仲村トオルが今回は心療内科医に扮する。彼が、同僚という男に連れて…
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映画評「神は見返りを求める」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2022年日本映画 監督・吉田恵輔 ネタバレあり 2020年5月からYouTubeをほぼ毎日使うようになった。‟見るようになった” のではないのは、映像のない音楽を聴いたり、CD化する為にほぼ限られるからである。公式MVは長さがCDと違うので利用しない。所謂YouTuberと言われる人々の動画を見…
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画像問題:Who is she/he? No. 13

2023年度最初の画像問題はこの男優。 日本ではこの画像の映画で初めて注目されました。体つきは既にがっちりですが、この後、年を経るごとにお顔ともどもぐっと肥えていきます。太ってからの方が長いので、平均的な男女優と違って、若い時のほうが解りにくい変わり種と言って良いでしょうか。 ベテランの映画ファンならイージーと思いますが、大…
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映画評「きさらぎ駅」

☆★(3点/10点満点中) 2022年日本映画 監督・永江二朗 ネタバレあり 単なる持論で、さほど説得力があるとは思えないが、庶民の生活に視線を下降するような平凡な内容であれはあるほどその差が小さくとも似た作品と判じない可能性が高く、ジャンル映画など特殊性が高ければ高いほどその差が大きくないと既視感が強くなって良い評価に結び付…
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映画評「愛と精霊の家」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1993年ドイツ=デンマーク=ポルトガル合作映画 監督ビレ・アウグスト ネタバレあり 30年弱前にWOWOWで観たが、パンフレットからまた放映するのを知って、再鑑賞を前提にイサベル・アジェンデの原作「精霊たちの家」を読んでみた。短くない小説で、チリ版「百年の孤独」の趣きがあるが、原作を読んでから…
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映画評「前科者」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2022年日本映画 監督・岸善幸 ネタバレあり 同名人気コミック(香川まさひと・作、月島冬二・画)をTVドキュメンタリー出身の岸善幸が映画化した。  福祉絡みの連続殺人をヒューマンな仕立てで扱うというアングルは、先日観た「護られなかった者たちへ」と似たものである。 主人公は28歳の女性…
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古典ときどき現代文学:読書録2022年下半期

新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。 本年も記事の第一弾は読書録。すっかりお馴染みになったと思われます。例によってリストの前に少し前口上を。 50年前の百科事典をベースにした大古典は大分読みつくし、徐々に新しめの作品が増えています。新しめのものは映画化されたものが選びやすく、前回は相当多くなりま…
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映画評「ウェディング・ハイ」

☆☆★(5点/10点満点中) 2022年日本映画 監督・大九明子 ネタバレあり 結婚披露宴を構成・指揮管理するウェディング・プランナーが大々的に取り上げられた映画はその名も「ウェディング・プランナー」(2001年)だと思う。それ以降これが重要な役目を果たす映画が増えたが主役級はなく、久しぶりに主役と言っても良い映画が現れた。あ…
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映画評「ザ・ファーム 法律事務所」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1993年アメリカ映画 監督シドニー・ポラック ネタバレあり 法曹ものを得意とするジョン・グリシャムのベストセラーの映画化。1994年WOWOWで観て以来の28年ぶりの再鑑賞でござる。 ハーバード大出身の秀才トム・クルーズが、財務に強い南部メンフィスの法律事務所に就職して、妻ジーン・トリプ…
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映画評「スパークス・ブラザーズ」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2021年イギリス=アメリカ合作映画 監督エドガー・ライト ネタバレあり スパークス・ブラザーズという兄弟がいるわけでも、そういうバンドがあるわけでもない。本当はロンとラッセルのメイル兄弟がそれぞれキーボードとヴォーカルを担当するロック・ペアで、当初のザ・スパークス・ブラザーズというアイデアから…
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映画評「写楽」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1995年日本映画 監督・篠田正浩 ネタバレあり 東洲斎写楽は化政文化が本格的に花開く前に突然現れ、1年足らずで消えた浮世絵師である。とは言え、化政文化に属しそれを代表する人物であることは間違いない。 幸か不幸か、9カ月前に観た「HOKUSAI」と主たる時代が重なるので、再鑑賞という印象が…
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映画評「兇弾」

☆☆☆(6点/10点満点中) 1949年イギリス映画 監督ベイジル・ディアデン ネタバレあり 戦後世界の映画界はリアリズムに向って動き出し、イタリアにはネオ・レアリスモがあり、アメリカにはセミ・ドキュメンタリー(実際に起きた場所にロケする実話もの)と呼ばれる映画群が多数作られた。英国にもそうした流れがあり、即実的に作られる作品…
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映画評「世界で一番美しい少年」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2021年スウェーデン=ドイツ=フランス合作映画 監督クリスティアン・ペトリ、クリスティーナ・リンドストレム ネタバレあり ルキノ・ヴィスコンティ作品において、個人的に一番愛しているのは「イノセント」で、一番凄味があると思うのは「ベニスに死す」。「ベニスに死す」を実際に見たのは数年後大学へ行って…
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映画評「カモン カモン」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2021年アメリカ映画 鑑賞マイク・ミルズ ネタバレあり マイク・ミルズは人間関係の機微に非常に関心を持っている監督である。それも親子や肉親という、他人ではない人間同士を取り上げることが多い。本作はその典型と言うべし。 ラジオ・ジャーナリストのホアキン・フェニックスが、妹ギャビー・ホフマン…
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