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    <title>プロフェッサー・オカピーの部屋</title>
    <link>https://hokapi2.seesaa.net/</link>
    <description>鑑賞した映画を全て採点するガイドブック的ブログ。衛星放送や配信による鑑賞にほぼ限られるので、劇場公開中の映画はほぼありません。※１０点満点（☆２点、★１点）で採点しています。●５点が標準。「個人的に見どころはないが映画館にかけても良い」。●８点は傑作・名作クラス。それ以上は古いお気に入りにつける程度。●世界で作られる映画の絶対数を考え、３点以下も滅多に出しません。◎ＣＤ（アルバム）採点ブログ【オカピーの採点表】を併設しました。ご興味がありましたら、下記まで是非どうぞ。https://hokapi.seesaa.net/</description>
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    <itunes:author>オカピー</itunes:author>
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      <link>https://hokapi2.seesaa.net/article/520157224.html</link>
      <title>映画評「アイム・スティル・ヒア」</title>
      <pubDate>Mon, 09 Mar 2026 07:59:36 +0900</pubDate>
            <description>☆☆☆☆（８点／１０点満点中）２０２４年ブラジル＝フランス合作映画　監督ウォルター・サレスネタバレあり１９７０年代ラテン・アメリカの軍事独裁政権の暗黒を描く。アメリカの青年が滞在中のチリでクーデターに遭遇して行方不明になり、妻と父親が探す「ミッシング」（１９８２年）を共通項のある内容である。　本作はブラジルの監督ウォルター・サレスが自国の暗部を焙り出すという形だが、コスタ＝ガブラス監督による前述作と違ってかなり昔の話であり、原作者が軍事政権抑圧の被害者の息子であることで、家族..</description>
            <itunes:summary><![CDATA[
☆☆☆☆（８点／１０点満点中）
２０２４年ブラジル＝フランス合作映画　監督ウォルター・サレス
ネタバレあり

１９７０年代ラテン・アメリカの軍事独裁政権の暗黒を描く。アメリカの青年が滞在中のチリでクーデターに遭遇して行方不明になり、妻と父親が探す「<a href="https://hokapi2.seesaa.net/article/201111article_1.html" target="_blank">ミッシング</a>」（１９８２年）を共通項のある内容である。
　本作はブラジルの監督ウォルター・サレスが自国の暗部を焙り出すという形だが、コスタ＝ガブラス監督による前述作と違ってかなり昔の話であり、原作者が軍事政権抑圧の被害者の息子であることで、家族映画の側面が強くなった。謂わば、政治実話サスペンスと母もののハイブリッドだ。

１９７０年１２月、リオデジャネイロの元国会議員ルーベンス・ハイヴァ（セルトン・メロ）が、妻エウニセ（フェルナンダ・トーレス）と大学生の長女ヴェロカ（ヴァレンティナ・ヘルツァージ）を筆頭にした四人の娘の一人の息子を囲んで幸福な建築業者の生活を送りつつ民主運動家支援を続けるある日、軍部に家に押し入られて連行されたまま帰って来ない。
　社会の不穏が伝えられる中ヴェロカは英国へ脱出するが、エウニセと次女エリアナ（ルイザ・コソフスキー）も連行されて尋問の憂き目に遭う。彼らは民主化運動家を探している模様だ。
　実際殆ど何も知らないのでやがて釈放される彼女は、間もなく、知人のジャーナリストから夫の死亡が伝えられる。この時の彼の台詞 “戦闘で死んだ” の意味が（唐突に出て来た為に）把握しかねたが、“戦闘” は民主化運動を指すと後で気付いた。
　下の三人は父親の死を暫くは解らなかったようで、ルーベンスの死亡通知が公式に発行される１９９６年の場面に至って、その辺りに触れられる。
　最後は、アルツハイマーを患った８０代後半のエウニセ（フェルナンダ・モンテネグロ）が小や孫たちに囲まれる２０１４年の場面で終了する。

伝統的な母ものは母親の悲劇で終わるのだが、この映画の幕切れはまあハッピーである。

エウニセは二人の女優が演じる。中年以降を二人の女優が演ずるのは珍しいが、名前も同じフェルナンダである二人は実の母娘であり、これほどふさわしい配役もなかなかありますまい。
　モンテネグロが選ばれたのは、サレス監督の旧知ということに加えて、ヒロインのエウニセと同じ１９２９年生まれということもあったのではないか。

昔から正攻法の進行ぶりだったと記憶するサレスは益々楷書体で進める。ハリウッド流の時間操作は皆無で、非常に解りやすい。時間操作がない映画や小説が馬鹿にされる時代が過ぎ、近年はこういう時系列を一つで描き切る作品も大分増えて（復活して）来た。大変良いことと思う。

半世紀以上の映画鑑賞経験で、世界中あるいは様々の時代の圧政・抑圧ぶりを色色と観て来たので、それ自体は強烈という印象は受けないものの、母ものの側面を考えると余りこちらを強く前面に出さなかったのは良い判断だっただろう。

世評通り、主演のフェルナンダ・トーレスの演技が圧巻。演技部門は考えるのが面倒なので、２０２６年度の女優賞は彼女で決定してしまおうか。

ＷＢＣでブラジルの試合を見た。日系関係者も多く、予想以上にきちんとしたチームとなっていたが、強いと言われないチームに共通する欠点は投手のコントロールと投手面々の平均レベルである。一人良くても二番手三番手が悪くて最終的に大敗してしまう。前半アメリカ相手にリードしたイギリスもその典型。ＷＢＣの球数制限は、日本のように投手のレベルが高いチームに有利と思う。２戦目・３戦目は苦労したが、１位で一次リーグを突破した。次からは一発勝負だ。レベルだけでは勝てない。<a></a>

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      <content:encoded><![CDATA[
☆☆☆☆（８点／１０点満点中）<br />２０２４年ブラジル＝フランス合作映画　監督ウォルター・サレス<br /><strong><span style=color:#e00>ネタバレあり</span></strong><br /><br />１９７０年代ラテン・アメリカの軍事独裁政権の暗黒を描く。アメリカの青年が滞在中のチリでクーデターに遭遇して行方不明になり、妻と父親が探す「<a href="https://hokapi2.seesaa.net/article/201111article_1.html" target="_blank">ミッシング</a>」（１９８２年）を共通項のある内容である。<br />　本作はブラジルの監督ウォルター・サレスが自国の暗部を焙り出すという形だが、コスタ＝ガブラス監督による前述作と違ってかなり昔の話であり、原作者が軍事政権抑圧の被害者の息子であることで、家族映画の側面が強くなった。謂わば、政治実話サスペンスと母もののハイブリッドだ。<br /><br />１９７０年１２月、リオデジャネイロの元国会議員ルーベンス・ハイヴァ（セルトン・メロ）が、妻エウニセ（フェルナンダ・トーレス）と大学生の長女ヴェロカ（ヴァレンティナ・ヘルツァージ）を筆頭にした四人の娘の一人の息子を囲んで幸福な建築業者の生活を送りつつ民主運動家支援を続けるある日、軍部に家に押し入られて連行されたまま帰って来ない。<br />　社会の不穏が伝えられる中ヴェロカは英国へ脱出するが、エウニセと次女エリアナ（ルイザ・コソフスキー）も連行されて尋問の憂き目に遭う。彼らは民主化運動家を探している模様だ。<br />　実際殆ど何も知らないのでやがて釈放される彼女は、間もなく、知人のジャーナリストから夫の死亡が伝えられる。この時の彼の台詞 “戦闘で死んだ” の意味が（唐突に出て来た為に）把握しかねたが、“戦闘” は民主化運動を指すと後で気付いた。<br />　下の三人は父親の死を暫くは解らなかったようで、ルーベンスの死亡通知が公式に発行される１９９６年の場面に至って、その辺りに触れられる。<br />　最後は、アルツハイマーを患った８０代後半のエウニセ（フェルナンダ・モンテネグロ）が小や孫たちに囲まれる２０１４年の場面で終了する。<br /><br />伝統的な母ものは母親の悲劇で終わるのだが、この映画の幕切れはまあハッピーである。<br /><br />エウニセは二人の女優が演じる。中年以降を二人の女優が演ずるのは珍しいが、名前も同じフェルナンダである二人は実の母娘であり、これほどふさわしい配役もなかなかありますまい。<br />　モンテネグロが選ばれたのは、サレス監督の旧知ということに加えて、ヒロインのエウニセと同じ１９２９年生まれということもあったのではないか。<br /><br />昔から正攻法の進行ぶりだったと記憶するサレスは益々楷書体で進める。ハリウッド流の時間操作は皆無で、非常に解りやすい。時間操作がない映画や小説が馬鹿にされる時代が過ぎ、近年はこういう時系列を一つで描き切る作品も大分増えて（復活して）来た。大変良いことと思う。<br /><br />半世紀以上の映画鑑賞経験で、世界中あるいは様々の時代の圧政・抑圧ぶりを色色と観て来たので、それ自体は強烈という印象は受けないものの、母ものの側面を考えると余りこちらを強く前面に出さなかったのは良い判断だっただろう。<br /><br />世評通り、主演のフェルナンダ・トーレスの演技が圧巻。演技部門は考えるのが面倒なので、２０２６年度の女優賞は彼女で決定してしまおうか。<br /><br /><strong>ＷＢＣでブラジルの試合を見た。日系関係者も多く、予想以上にきちんとしたチームとなっていたが、強いと言われないチームに共通する欠点は投手のコントロールと投手面々の平均レベルである。一人良くても二番手三番手が悪くて最終的に大敗してしまう。前半アメリカ相手にリードしたイギリスもその典型。ＷＢＣの球数制限は、日本のように投手のレベルが高いチームに有利と思う。２戦目・３戦目は苦労したが、１位で一次リーグを突破した。次からは一発勝負だ。レベルだけでは勝てない。</strong><a name="more"></a>

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            <category>映画</category>
      <author>オカピー</author>
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      <link>https://hokapi2.seesaa.net/article/520149968.html</link>
      <title>映画評「パリピ孔明 THE MOVIE」</title>
      <pubDate>Sun, 08 Mar 2026 09:26:23 +0900</pubDate>
            <description>☆☆★（５点／１０点満点中）２０２５年日本映画　監督・渋江修平ネタバレあり四葉タト（ストーリー）小川亮（画）なるコンビによる人気コミックのＴＶドラマ版の映画版である。タイトルから凡そ解りますかな。奇想天外なのは、諸葛孔明（向井理）がその死後現在に生前の姿で甦り、音楽業界の軍師として活躍するという着想である。日本人はあるいは中国人以上に三国志が好きかもしれないが、こんな着想もあるかと感心させられる。孔明は、インディレーベルで奮闘するシンガー・ソングライター月見英子（上白石萌歌）..</description>
            <itunes:summary><![CDATA[
☆☆★（５点／１０点満点中）
２０２５年日本映画　監督・渋江修平
ネタバレあり

四葉タト（ストーリー）小川亮（画）なるコンビによる人気コミックのＴＶドラマ版の映画版である。タイトルから凡そ解りますかな。

奇想天外なのは、諸葛孔明（向井理）がその死後現在に生前の姿で甦り、音楽業界の軍師として活躍するという着想である。日本人はあるいは中国人以上に三国志が好きかもしれないが、こんな着想もあるかと感心させられる。

孔明は、インディレーベルで奮闘するシンガー・ソングライター月見英子（上白石萌歌）が主君劉備（ディーン・フジオカ）としか思えず、三大レーベルが競い合うイベントにその一つKEY TIMEに臨時的に所属させ、彼女の活躍で同レーベルを勝たせ、彼女のメジャー・レーベルへの移籍を目論む。
　勿論、三大レーベルの争いは魏・呉・蜀三国の覇権争いに模したわけで、敵対する勢力が孔明のかつてのライバル司馬懿の子孫司馬潤（神尾楓珠）を軍師として雇って、かつての作戦を駆使し合って丁々発止の闘いを繰り広げる。
　しかし、孔明は、英子と司馬潤の妹 shin（詩羽）の歌を聴くと、あの世に繋がるとされる門の夢を観始め、二人の歌を聴かずに作戦を繰り出さねばならぬというジレンマを抱えて当惑する。

彼女の歌を聞かず、かつ、彼女の歌を世に広めるという彼の生存にとって二律背反する状況で悪戦苦闘しなければならないのがドラマ上の肝だろう。英子にしても頼りにする孔明の為に歌を止めようと思うジレンマを抱える。最近の邦画が好きな二重奏のパターンと言うべし。

着想そのものには大いに興味が湧くが、三国志に疎い向きには、それが具体的な展開の面白さに繋がっているとは言いにくい。
　上戸彩、水森かおり、岩田剛典などが実名で出ていることもあり、最近のパフォーマーに疎い為に、他のアーティストが実在なのか否か結構混乱（&TEAMなど知らんぞ）するのも、高齢者にはどうかという感じだ。この映画の場合は実在のパフォーマーは出さない方が良かったかもしれない。

映画の出来栄えとは余り関係ないが、個人的に、僕は純然たる、それも古臭いタイプの音楽ファンだから、ビジュアル的に勝負する群舞グループには全く興味がないし、彼らの歌うのが部分的にラップ要素を使うものであるのも苦手で、しかもこの手は僕の嫌いなオート・チューンを使う人が多い。紅白の前半同様、この手が半分くらい占めるので音楽的な興味が盛り上がりにくいということもある。
　やはり僕はヒロインや shin の歌うような所謂 “歌” が好きだ。 これらの歌は確かに純粋に歌として感動的で、司馬潤の音楽観更新はむべなるかなの思いを強くする。しかし、この映画のようなＴＶ的なノリは、高齢者向きとは言えないので、ある年齢以上の方は観なくてよろしい。

パリピは、パーティー・ピープルのことだそうな。孔明については、日本では諸葛亮孔明と言うことも結構あるが、亮は諱（成人の本名）で孔明は字（よく使う通称）。諱と字を併記することは諸葛亮以外一般的にあらず。例えば、大文学者の白居易は字を楽天とするが、白居易楽天などと言うことはない。成人前と成人後の名前が違うなど中国人の名前はややこしい。日本は中国の模倣をし、さらに途中から姓に苗字が加わったからある意味もっとややこしい。現在日本人が姓と言っているのは、日本史的に言えば、苗字である。徳川家康の姓は源（自分で勝手に称しているだけだろうが）で、徳川が苗字。フルネームは徳川・次郎三郎・源・朝臣・家康だ。強制的夫婦同姓を続けると、５００年後には苗字が佐藤だけになってしまい存在価値を失うので、日本もいずれ選択的夫婦別姓になるわけだが、苗字を残すという意味では江戸時代までと同様に強制的夫婦別姓でも良いくらいだ。尤も３００年後までに人口減少の為に日本という国が亡くなるという説（日本語保存を真剣に考える言語学者の説）もある。日本人は残っているが、国の体を成さないというのだ。<a></a>

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☆☆★（５点／１０点満点中）<br />２０２５年日本映画　監督・渋江修平<br /><strong><span style=color:#e00>ネタバレあり</span></strong><br /><br />四葉タト（ストーリー）小川亮（画）なるコンビによる人気コミックのＴＶドラマ版の映画版である。タイトルから凡そ解りますかな。<br /><br />奇想天外なのは、諸葛孔明（向井理）がその死後現在に生前の姿で甦り、音楽業界の軍師として活躍するという着想である。日本人はあるいは中国人以上に三国志が好きかもしれないが、こんな着想もあるかと感心させられる。<br /><br />孔明は、インディレーベルで奮闘するシンガー・ソングライター月見英子（上白石萌歌）が主君劉備（ディーン・フジオカ）としか思えず、三大レーベルが競い合うイベントにその一つKEY TIMEに臨時的に所属させ、彼女の活躍で同レーベルを勝たせ、彼女のメジャー・レーベルへの移籍を目論む。<br />　勿論、三大レーベルの争いは魏・呉・蜀三国の覇権争いに模したわけで、敵対する勢力が孔明のかつてのライバル司馬懿の子孫司馬潤（神尾楓珠）を軍師として雇って、かつての作戦を駆使し合って丁々発止の闘いを繰り広げる。<br />　しかし、孔明は、英子と司馬潤の妹 shin（詩羽）の歌を聴くと、あの世に繋がるとされる門の夢を観始め、二人の歌を聴かずに作戦を繰り出さねばならぬというジレンマを抱えて当惑する。<br /><br />彼女の歌を聞かず、かつ、彼女の歌を世に広めるという彼の生存にとって二律背反する状況で悪戦苦闘しなければならないのがドラマ上の肝だろう。英子にしても頼りにする孔明の為に歌を止めようと思うジレンマを抱える。最近の邦画が好きな二重奏のパターンと言うべし。<br /><br />着想そのものには大いに興味が湧くが、三国志に疎い向きには、それが具体的な展開の面白さに繋がっているとは言いにくい。<br />　上戸彩、水森かおり、岩田剛典などが実名で出ていることもあり、最近のパフォーマーに疎い為に、他のアーティストが実在なのか否か結構混乱（&TEAMなど知らんぞ）するのも、高齢者にはどうかという感じだ。この映画の場合は実在のパフォーマーは出さない方が良かったかもしれない。<br /><br />映画の出来栄えとは余り関係ないが、個人的に、僕は純然たる、それも古臭いタイプの音楽ファンだから、ビジュアル的に勝負する群舞グループには全く興味がないし、彼らの歌うのが部分的にラップ要素を使うものであるのも苦手で、しかもこの手は僕の嫌いなオート・チューンを使う人が多い。紅白の前半同様、この手が半分くらい占めるので音楽的な興味が盛り上がりにくいということもある。<br />　やはり僕はヒロインや shin の歌うような所謂 “歌” が好きだ。 これらの歌は確かに純粋に歌として感動的で、司馬潤の音楽観更新はむべなるかなの思いを強くする。しかし、この映画のようなＴＶ的なノリは、高齢者向きとは言えないので、ある年齢以上の方は観なくてよろしい。<br /><br /><strong>パリピは、パーティー・ピープルのことだそうな。孔明については、日本では諸葛亮孔明と言うことも結構あるが、亮は諱（成人の本名）で孔明は字（よく使う通称）。諱と字を併記することは諸葛亮以外一般的にあらず。例えば、大文学者の白居易は字を楽天とするが、白居易楽天などと言うことはない。成人前と成人後の名前が違うなど中国人の名前はややこしい。日本は中国の模倣をし、さらに途中から姓に苗字が加わったからある意味もっとややこしい。現在日本人が姓と言っているのは、日本史的に言えば、苗字である。徳川家康の姓は源（自分で勝手に称しているだけだろうが）で、徳川が苗字。フルネームは徳川・次郎三郎・源・朝臣・家康だ。強制的夫婦同姓を続けると、５００年後には苗字が佐藤だけになってしまい存在価値を失うので、日本もいずれ選択的夫婦別姓になるわけだが、苗字を残すという意味では江戸時代までと同様に強制的夫婦別姓でも良いくらいだ。尤も３００年後までに人口減少の為に日本という国が亡くなるという説（日本語保存を真剣に考える言語学者の説）もある。日本人は残っているが、国の体を成さないというのだ。</strong><a name="more"></a>

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            <category>映画</category>
      <author>オカピー</author>
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      <link>https://hokapi2.seesaa.net/article/520143524.html</link>
      <title>映画評「雪の花－ともに在りて－」</title>
      <pubDate>Sat, 07 Mar 2026 11:44:29 +0900</pubDate>
            <description>☆☆☆（６点／１０点満点中）２０２５年日本映画　監督・小泉堯史ネタバレあり江戸時代の医療の偉人について描いた作品に「華岡青洲の妻」があり「赤ひげ」がある。「赤ひげ」の監督者・黒澤明の弟子に相当する小泉堯史が吉村昭の同名小説を映像に移した時代劇医療映画である。実話ものという意味では「華岡青洲の妻」に近い。本作にも少し関連する「蘭学事始」に関する本格的な映画を観たことがないが、誰か作らないか？　天保年間の備前。疱瘡（天然痘）の凄惨な現場に絶望感に苛まれる福井藩の町医者・笠原良策（..</description>
            <itunes:summary><![CDATA[
☆☆☆（６点／１０点満点中）
２０２５年日本映画　監督・小泉堯史
ネタバレあり

江戸時代の医療の偉人について描いた作品に「華岡青洲の妻」があり「赤ひげ」がある。「赤ひげ」の監督者・黒澤明の弟子に相当する小泉堯史が吉村昭の同名小説を映像に移した時代劇医療映画である。実話ものという意味では「華岡青洲の妻」に近い。本作にも少し関連する「蘭学事始」に関する本格的な映画を観たことがないが、誰か作らないか？　

天保年間の備前。疱瘡（天然痘）の凄惨な現場に絶望感に苛まれる福井藩の町医者・笠原良策（松坂桃李）が偶然蘭方医・大武了玄（吉岡秀隆）と出会い、西洋医学の可能性を瞠目し、京都の蘭方医・日野鼎哉（役所広司）に弟子入りする。
　そこで牛痘を利用した種痘という画期的な予防策を知るが、鎖国が大きく邪魔をする。鎖国がなくても当時の痘苗が長持ちしなかったから、笠原などの奮闘がなければ日本における種痘は数十年遅れたのではないか。
　凡そ１０年後（Wikipediaの情報に基づく）長崎から牛痘の瘡蓋を得た日野が長女に行った種痘が成功し、これを子供たちを通して繋ぐことで痘苗を絶やすまいと考えた笠原は、江戸にいる藩主松平春嶽の許可を得て福井に種痘所を設置した上で、地元の商人の子供たちを獲得するに成功するが、折悪く季節が真冬で京都から福井に抜ける山で関係者全員が遭難しかかる。
　周囲の各宿屋の協力を得てこの難儀をくぐり抜けて喜ぶ笠原を迎えた糟糠の妻千穂（芳根京子）の顔が冴えない。恐怖とデマに踊らされた町民が引き受けないのである。これに事なかれ主義の役人が絡んでいることに気付いた彼は、藩の重職三人に嘆願書を届け、結局受け入れられる。

この古い小説がこのタイミングで作られた理由の一つは、反ワクチンという一見科学に基づいた陰謀論に危機感を覚えた人物が製作関係者にいたのではないかと思う。
　反ワクチン主唱者に医学者がいることで勇気を得ている人も多いのだろうが、僕の知る限り彼らは医者と言っても感染症の専門家でもワクチンの研究家でもなく、アウトサイダーばかりである。医学を勉強していても所謂疑似科学の域を出ないのだ。その一人に厚労省の前で【超過死亡が２０万に及ぶ】のデータを根拠に“こいつらは２０万人を殺した”とアジった人物がいるが、何と言うことはなく、コロナで２０万人近くが死んだだけの話である。コロナ・ワクチン技術の完全なる確認まで待っていたら死者は１００万人くらいまで行ったのではないか（第１次大戦前後のスペイン風邪の、世界人口１８億人に対する恐ろしい死亡者推定数５０００万人～１億人を見よ。これを現在の日本の人口に当てはめると、３５０万～７００万人。この時日本の死亡者が約３８万人と相対的に少なかったのは今ほどグローバルでない時代の島国だったからだろう）。
　２０００人ほどのグレイな死亡者がいるのは事実であり、インフルエンザのワクチン被害が年１０件前後であることを考えると確かに多い一方、確率を比較した時に１億近い人が少なくとも１回は打ってこの程度で済むなら少ないとさえ僕は思う。致死率の３乗くらいの死者が出てぎりぎり妥当と僕は思う（致死率が１０倍であれば、１０００倍のワクチン被害者）。血液製剤の薬禍と同列に扱うことはできないだろう。

本作の描き方では、藩の役人がそういうデマを吹き込みチンピラを雇って種痘廃絶に向けて暗躍したように見えるが、そうでなくても、この時代の人が種痘を恐れるのは科学的知識が皆無に等しいから仕方がない。役人が動かなくてもそういう現象が起きたことはある程度予想できる。
　とにかくこの映画を観た後の、物語から得た感想は、コロナでワクチンを完成させた医学者・ワクチン開発者に感謝してもしきれないということである。反ワクチンなどとんでもない。

映画は時代劇らしくきっちりと落ち着いたカメラで撮っているのに好感が持てるが、実際には１０年ほどの年月が経っていることを考えると、描出に経年をほぼ感じさせることがないのは弱い。最初のエピデミックで唯一生き残った少女はつ（三木理紗子）が受けさせる為に自分の子供を連れて現れたところに時間を感じる程度である。
　山越えのシーンはなかなかのスペクタクルだが、子供の姿が見えないように見えたのはどうか。

僕の友人に反ワクチンに染まっている人がいる。メールでやり取りをしている時には凄い鼻息だったが、電話で僕が色々データを出すうち、上の２０００人について“グレイ”という言い方に落ち着いたのは良かった。まだ反ワクだろうが、悪くない反応だ。 保険会社の担当女性と反ワクの話をした時に “コロナかワクチンのどちらかで死ぬのなら、 自分はワクチンの方が良い” と言っていたのも記憶に残る。超過死亡が減らないのは、感染症の分類が第５類に移行してワクチンを積極的に打つ人が減り、マスクをし手指殺菌する人が減っているからだろう。感染者は増え、コロナに対する抵抗力が減るのだから当たり前だ。ワクチンのせいで増えているという説はここへ来て完全に覆されたと思う。その説では、ワクチンが打つ人が減っているのだから、ワクチンのせいであれば超過死亡は減る理屈だが、そうなっていないではないか。<a></a>

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☆☆☆（６点／１０点満点中）<br />２０２５年日本映画　監督・小泉堯史<br /><strong><span style=color:#e00>ネタバレあり</span></strong><br /><br />江戸時代の医療の偉人について描いた作品に「華岡青洲の妻」があり「赤ひげ」がある。「赤ひげ」の監督者・黒澤明の弟子に相当する小泉堯史が吉村昭の同名小説を映像に移した時代劇医療映画である。実話ものという意味では「華岡青洲の妻」に近い。本作にも少し関連する「蘭学事始」に関する本格的な映画を観たことがないが、誰か作らないか？　<br /><br />天保年間の備前。疱瘡（天然痘）の凄惨な現場に絶望感に苛まれる福井藩の町医者・笠原良策（松坂桃李）が偶然蘭方医・大武了玄（吉岡秀隆）と出会い、西洋医学の可能性を瞠目し、京都の蘭方医・日野鼎哉（役所広司）に弟子入りする。<br />　そこで牛痘を利用した種痘という画期的な予防策を知るが、鎖国が大きく邪魔をする。鎖国がなくても当時の痘苗が長持ちしなかったから、笠原などの奮闘がなければ日本における種痘は数十年遅れたのではないか。<br />　凡そ１０年後（Wikipediaの情報に基づく）長崎から牛痘の瘡蓋を得た日野が長女に行った種痘が成功し、これを子供たちを通して繋ぐことで痘苗を絶やすまいと考えた笠原は、江戸にいる藩主松平春嶽の許可を得て福井に種痘所を設置した上で、地元の商人の子供たちを獲得するに成功するが、折悪く季節が真冬で京都から福井に抜ける山で関係者全員が遭難しかかる。<br />　周囲の各宿屋の協力を得てこの難儀をくぐり抜けて喜ぶ笠原を迎えた糟糠の妻千穂（芳根京子）の顔が冴えない。恐怖とデマに踊らされた町民が引き受けないのである。これに事なかれ主義の役人が絡んでいることに気付いた彼は、藩の重職三人に嘆願書を届け、結局受け入れられる。<br /><br />この古い小説がこのタイミングで作られた理由の一つは、反ワクチンという一見科学に基づいた陰謀論に危機感を覚えた人物が製作関係者にいたのではないかと思う。<br />　反ワクチン主唱者に医学者がいることで勇気を得ている人も多いのだろうが、僕の知る限り彼らは医者と言っても感染症の専門家でもワクチンの研究家でもなく、アウトサイダーばかりである。医学を勉強していても所謂疑似科学の域を出ないのだ。その一人に厚労省の前で【超過死亡が２０万に及ぶ】のデータを根拠に“こいつらは２０万人を殺した”とアジった人物がいるが、何と言うことはなく、コロナで２０万人近くが死んだだけの話である。コロナ・ワクチン技術の完全なる確認まで待っていたら死者は１００万人くらいまで行ったのではないか（第１次大戦前後のスペイン風邪の、世界人口１８億人に対する恐ろしい死亡者推定数５０００万人～１億人を見よ。これを現在の日本の人口に当てはめると、３５０万～７００万人。この時日本の死亡者が約３８万人と相対的に少なかったのは今ほどグローバルでない時代の島国だったからだろう）。<br />　２０００人ほどのグレイな死亡者がいるのは事実であり、インフルエンザのワクチン被害が年１０件前後であることを考えると確かに多い一方、確率を比較した時に１億近い人が少なくとも１回は打ってこの程度で済むなら少ないとさえ僕は思う。致死率の３乗くらいの死者が出てぎりぎり妥当と僕は思う（致死率が１０倍であれば、１０００倍のワクチン被害者）。血液製剤の薬禍と同列に扱うことはできないだろう。<br /><br />本作の描き方では、藩の役人がそういうデマを吹き込みチンピラを雇って種痘廃絶に向けて暗躍したように見えるが、そうでなくても、この時代の人が種痘を恐れるのは科学的知識が皆無に等しいから仕方がない。役人が動かなくてもそういう現象が起きたことはある程度予想できる。<br />　とにかくこの映画を観た後の、物語から得た感想は、コロナでワクチンを完成させた医学者・ワクチン開発者に感謝してもしきれないということである。反ワクチンなどとんでもない。<br /><br />映画は時代劇らしくきっちりと落ち着いたカメラで撮っているのに好感が持てるが、実際には１０年ほどの年月が経っていることを考えると、描出に経年をほぼ感じさせることがないのは弱い。最初のエピデミックで唯一生き残った少女はつ（三木理紗子）が受けさせる為に自分の子供を連れて現れたところに時間を感じる程度である。<br />　山越えのシーンはなかなかのスペクタクルだが、子供の姿が見えないように見えたのはどうか。<br /><br /><strong>僕の友人に反ワクチンに染まっている人がいる。メールでやり取りをしている時には凄い鼻息だったが、電話で僕が色々データを出すうち、上の２０００人について“グレイ”という言い方に落ち着いたのは良かった。まだ反ワクだろうが、悪くない反応だ。 保険会社の担当女性と反ワクの話をした時に “コロナかワクチンのどちらかで死ぬのなら、 自分はワクチンの方が良い” と言っていたのも記憶に残る。超過死亡が減らないのは、感染症の分類が第５類に移行してワクチンを積極的に打つ人が減り、マスクをし手指殺菌する人が減っているからだろう。感染者は増え、コロナに対する抵抗力が減るのだから当たり前だ。ワクチンのせいで増えているという説はここへ来て完全に覆されたと思う。その説では、ワクチンが打つ人が減っているのだから、ワクチンのせいであれば超過死亡は減る理屈だが、そうなっていないではないか。</strong><a name="more"></a>

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            <category>映画</category>
      <author>オカピー</author>
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                </item>
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      <link>https://hokapi2.seesaa.net/article/520134813.html</link>
      <title>映画評「アプレンティス：ドナルド・トランプの創り方」</title>
      <pubDate>Fri, 06 Mar 2026 12:46:16 +0900</pubDate>
            <description>☆☆☆★（７点／１０点満点中）２０２４年カナダ＝デンマーク＝アイルランド＝アメリカ合作映画　監督アリ・アッバシネタバレありかなりの確率で今年アメリカで行われる中間選挙でトランプ側即ち共和党が負けると思う。その根拠はインフレ抑制の失敗である。本人はインフレ率を下げたと豪語しているが、殆ど嘘であり、ましてそれが関税政策に起因していることは共和党の支持者でもインテリは気付いているので彼らの一部は民主党に票を投じるだろう。　日本の高市政権の人気も物凄いが、インフレがこのまま静まならな..</description>
            <itunes:summary><![CDATA[
☆☆☆★（７点／１０点満点中）
２０２４年カナダ＝デンマーク＝アイルランド＝アメリカ合作映画　監督アリ・アッバシ
ネタバレあり

かなりの確率で今年アメリカで行われる中間選挙でトランプ側即ち共和党が負けると思う。その根拠はインフレ抑制の失敗である。本人はインフレ率を下げたと豪語しているが、殆ど嘘であり、ましてそれが関税政策に起因していることは共和党の支持者でもインテリは気付いているので彼らの一部は民主党に票を投じるだろう。
　日本の高市政権の人気も物凄いが、インフレがこのまま静まならないと支持率は一定程度下がる。ただ今年中は熱が冷めないので、相対的に高い水準を維持するだろう。彼女の平閣僚時代の終始ぶすっとしていた表情を知る人間には、恐らくアドヴァイザーから言われて生まれたのであろうソフトな印象を齎そうとするあの笑いは気持ち悪いが、それまで報道番組を碌に見て来なかった主婦層や若者たちはころりと騙されてしまうのだ。
　我が国のことはとりあえず良いとして、トランプは少なくとも戦後の米国大統領で性格的に最悪と思うが、その基本が作られた経緯を本作は描き出す。直球的な非難を繰り出していないとは言え、ネガティヴな要素をきちんと見せるこうした映画を作ることが許されるアメリカが僕はうらやましい。
　日本より法律大国であるはずの米国に出来ることが、忖度文化の日本はできない。これが実話映画が作られる本数が極めて限られる最大の理由である。９・１１で引き起こされた原発事故を主題とした「Fukushima 50」は実名で描かれたなら、僕個人としてはもっと高く評価できた。あそこまで実際と同じ経緯を示しながら、電力会社や政治家の名前がフィクショナルであるだけで、映画は迫力を失うのだ。かようにネガティヴな内容を全く含まない小惑星探査機 “はやぶさ” の帰還をめぐって３本もの作品が作られたが、これにも実名は “はやぶさ” を除いて一切出て来なかった。関係者が嫌がったのがどうか知らないが、こんな土壌では欧米のように実話ものが実名で次々と作られるはずもない。

二十代後半のドナルド君（セバスチャン・スタン）が父親所有のアパート住民の家賃を集めるのにあくせくしていた頃、父親が政府から訴えられた苦境を知る大物弁護士ロイ・コーン（ジェレミー・ストロング）に声を掛けられ、彼の三つの教えを実行していき、実業の父親や歴代ＮＹ市長が反対するなかトランプ・タワーを完成させて自信を持ち、やがてその三つの教えを自分が生み出したものと豪語する人物像が出来上がる。

というのがが本流のお話で、その間にチェコ出身のモデル、イヴァナ（マリア・ヴァカローヴァ）を口説いて最初の妻とする経緯や、年齢と共に変わっていく肉体を気にする様子といった傍流も詳述して、なかなか面白く観られる。

直球的な非難・批判こそないが、コーンの弟子（アプレンティス）ぶりにかなりの皮肉が、観る人によって感じられる作り方になっていて、その辺りが抑圧的な国家イランに生まれた（デンマーク在住）アリ・アッバシ監督の面目躍如と言うべし。本当はもっと露骨に攻めたかったのかもしれないが。

トランプが選んだ共和党派の最高裁判事の一部が加わった為、トランプ自慢の関税が違憲となった。その関税の返還についてはその時点では言及しなかったが、貿易裁判所が返還しろと命じたようだ。アメリカにそれだけの資金が残っているだろうか？　イラン攻撃も国民に反対が多いし、もしかしたら今年のうちにレームダック化するかもしれない。平和評議会なるものをトランプが作り、自らを拒否権を持つ永久議長としている。安全保障理事会に代わる立場を目指しているらしく、アメリカ大統領より上という考え方もできないわけではないので、民主党派が米国大統領になった場合、トランプ議長が自国と対立することもあり得る。多分この評議会は所期の目的（ガザの統治）に終わるとは思うが。<a></a>

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☆☆☆★（７点／１０点満点中）<br />２０２４年カナダ＝デンマーク＝アイルランド＝アメリカ合作映画　監督アリ・アッバシ<br /><strong><span style=color:#e00>ネタバレあり</span></strong><br /><br />かなりの確率で今年アメリカで行われる中間選挙でトランプ側即ち共和党が負けると思う。その根拠はインフレ抑制の失敗である。本人はインフレ率を下げたと豪語しているが、殆ど嘘であり、ましてそれが関税政策に起因していることは共和党の支持者でもインテリは気付いているので彼らの一部は民主党に票を投じるだろう。<br />　日本の高市政権の人気も物凄いが、インフレがこのまま静まならないと支持率は一定程度下がる。ただ今年中は熱が冷めないので、相対的に高い水準を維持するだろう。彼女の平閣僚時代の終始ぶすっとしていた表情を知る人間には、恐らくアドヴァイザーから言われて生まれたのであろうソフトな印象を齎そうとするあの笑いは気持ち悪いが、それまで報道番組を碌に見て来なかった主婦層や若者たちはころりと騙されてしまうのだ。<br />　我が国のことはとりあえず良いとして、トランプは少なくとも戦後の米国大統領で性格的に最悪と思うが、その基本が作られた経緯を本作は描き出す。直球的な非難を繰り出していないとは言え、ネガティヴな要素をきちんと見せるこうした映画を作ることが許されるアメリカが僕はうらやましい。<br />　日本より法律大国であるはずの米国に出来ることが、忖度文化の日本はできない。これが実話映画が作られる本数が極めて限られる最大の理由である。９・１１で引き起こされた原発事故を主題とした「Fukushima 50」は実名で描かれたなら、僕個人としてはもっと高く評価できた。あそこまで実際と同じ経緯を示しながら、電力会社や政治家の名前がフィクショナルであるだけで、映画は迫力を失うのだ。かようにネガティヴな内容を全く含まない小惑星探査機 “はやぶさ” の帰還をめぐって３本もの作品が作られたが、これにも実名は “はやぶさ” を除いて一切出て来なかった。関係者が嫌がったのがどうか知らないが、こんな土壌では欧米のように実話ものが実名で次々と作られるはずもない。<br /><br />二十代後半のドナルド君（セバスチャン・スタン）が父親所有のアパート住民の家賃を集めるのにあくせくしていた頃、父親が政府から訴えられた苦境を知る大物弁護士ロイ・コーン（ジェレミー・ストロング）に声を掛けられ、彼の三つの教えを実行していき、実業の父親や歴代ＮＹ市長が反対するなかトランプ・タワーを完成させて自信を持ち、やがてその三つの教えを自分が生み出したものと豪語する人物像が出来上がる。<br /><br />というのがが本流のお話で、その間にチェコ出身のモデル、イヴァナ（マリア・ヴァカローヴァ）を口説いて最初の妻とする経緯や、年齢と共に変わっていく肉体を気にする様子といった傍流も詳述して、なかなか面白く観られる。<br /><br />直球的な非難・批判こそないが、コーンの弟子（アプレンティス）ぶりにかなりの皮肉が、観る人によって感じられる作り方になっていて、その辺りが抑圧的な国家イランに生まれた（デンマーク在住）アリ・アッバシ監督の面目躍如と言うべし。本当はもっと露骨に攻めたかったのかもしれないが。<br /><br /><strong>トランプが選んだ共和党派の最高裁判事の一部が加わった為、トランプ自慢の関税が違憲となった。その関税の返還についてはその時点では言及しなかったが、貿易裁判所が返還しろと命じたようだ。アメリカにそれだけの資金が残っているだろうか？　イラン攻撃も国民に反対が多いし、もしかしたら今年のうちにレームダック化するかもしれない。平和評議会なるものをトランプが作り、自らを拒否権を持つ永久議長としている。安全保障理事会に代わる立場を目指しているらしく、アメリカ大統領より上という考え方もできないわけではないので、民主党派が米国大統領になった場合、トランプ議長が自国と対立することもあり得る。多分この評議会は所期の目的（ガザの統治）に終わるとは思うが。</strong><a name="more"></a>

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            <category>映画</category>
      <author>オカピー</author>
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                </item>
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      <title>画像問題：Who is she/he? No. 51</title>
      <pubDate>Thu, 05 Mar 2026 08:47:35 +0900</pubDate>
            <description>今日からＷＢＣ本番（台湾ｖｓ豪州）が始まります。その為に Netflix と契約しまして、日本戦以外も大いに観るつもり。日本戦以外は “ながら” にならざるを得ませんが。ということで、野球映画に三本に主演されたこの方。一つは名作と言われる作品で、残る二つも個人的には結構気に入りました。実際野球の経験があったということで、実に様になっていました。本格的ではなくても野球を全くやって来なかった人は投げ方にしても打ち方にしてもかなりぎこちなく見える。その点この方はさすがでしたよ。監督..</description>
            <itunes:summary><![CDATA[
<a href="https://hokapi2.up.seesaa.net/image/KC01.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="KC01.jpg" src="https://hokapi2.up.seesaa.net/image/KC01-thumbnail2.jpg" width="485" height="640"></a>

今日からＷＢＣ本番（台湾ｖｓ豪州）が始まります。その為に Netflix と契約しまして、日本戦以外も大いに観るつもり。日本戦以外は “ながら” にならざるを得ませんが。

ということで、野球映画に三本に主演されたこの方。一つは名作と言われる作品で、残る二つも個人的には結構気に入りました。実際野球の経験があったということで、実に様になっていました。本格的ではなくても野球を全くやって来なかった人は投げ方にしても打ち方にしてもかなりぎこちなく見える。その点この方はさすがでしたよ。

監督にも進出して第１作は大評判でしたが、次の作品は酷評の嵐でしたね。

もう少し昔の人をと考えたものの、やはり本数が多いこの方が一番最初に思い浮かんだもので。<a></a>

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<a href="https://hokapi2.up.seesaa.net/image/KC01.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="KC01.jpg" src="https://hokapi2.up.seesaa.net/image/KC01-thumbnail2.jpg" width="485" height="640" onclick="location.href = 'https://hokapi2.seesaa.net/upload/detail/image/KC01-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a><br /><br />今日からＷＢＣ本番（台湾ｖｓ豪州）が始まります。その為に Netflix と契約しまして、日本戦以外も大いに観るつもり。日本戦以外は “ながら” にならざるを得ませんが。<br /><br />ということで、野球映画に三本に主演されたこの方。一つは名作と言われる作品で、残る二つも個人的には結構気に入りました。実際野球の経験があったということで、実に様になっていました。本格的ではなくても野球を全くやって来なかった人は投げ方にしても打ち方にしてもかなりぎこちなく見える。その点この方はさすがでしたよ。<br /><br />監督にも進出して第１作は大評判でしたが、次の作品は酷評の嵐でしたね。<br /><br />もう少し昔の人をと考えたものの、やはり本数が多いこの方が一番最初に思い浮かんだもので。<a name="more"></a>

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            <category>映画</category>
      <author>オカピー</author>
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      <link>https://hokapi2.seesaa.net/article/520112689.html</link>
      <title>映画評「ミッション：インポッシブル／ファイナル・レコニング」</title>
      <pubDate>Wed, 04 Mar 2026 08:37:24 +0900</pubDate>
            <description>☆☆☆★（７点／１０点満点中）２０２５年アメリカ＝ノルウェー合作映画　監督クリストファー・マッカーリーネタバレあり左脳派として題名から文句を言わせて貰います。第１部の題名が Dead Reckoning Part 1 なのに、 第２部が何故か唐突に The Final Reckoning になってしまうのだ。最初のアイデアは Dead Reckoning Part 2 だったのだから、僕の疑問はむべなるかなだ。第１部では物語をそれなりに詳細に書いたものの、この第２部はさらにや..</description>
            <itunes:summary><![CDATA[
☆☆☆★（７点／１０点満点中）
２０２５年アメリカ＝ノルウェー合作映画　監督クリストファー・マッカーリー
ネタバレあり

左脳派として題名から文句を言わせて貰います。<a href="https://hokapi2.seesaa.net/article/503100998.html" target="_blank">第１部</a>の題名が Dead Reckoning Part 1 なのに、 第２部が何故か唐突に The Final Reckoning になってしまうのだ。最初のアイデアは Dead Reckoning Part 2 だったのだから、僕の疑問はむべなるかなだ。

第１部では物語をそれなりに詳細に書いたものの、この第２部はさらにややこしいので、次のように端折ります。

暴走するＡＩ “エンティティ”（戸田奈津子女史の訳語は “それ”）が核戦争を起こさせ、自らはオフラインの中に逃げ込もうとしていることを理解したトム・“イーサン・ハント”・クルーズが、ＩＭＦ同僚サイモン・“ベンジー”・ペッグ、同じくヴィング・“ルーサー”・レイムズに加え、掏摸名人美人ヘイリー・アトウェルや元々は敵方だったスラブ美人ポム・クレメンティエフらと力を合わせて、ＡＩだけでなく、ＡＩのを支配しようと彼らを最大限利用してくる悪党イーサイ・“ガブリエル”・モラレスの野望を打ち砕こうと奮戦するという内容で、ＡＩに侵入されないうちに核保有国の核基地のある都市と、疑惑回避の為に自国の大都市を核攻撃しようと考える米国大統領（アンジェラ・バセット）以下の思惑まで絡んで来る大サスペンスである。

ハントらＩＭＦ一派は国家から犯罪者扱いされ、複数の敵から色々と妨害され、アメリカどころか全世界全人類まで救おうとするのだから、その責任たるや大変なものと頭が下がる。

しかし、サスペンス映画のサスペンスは直感的－あるいは直観的だろうか－に理解できるもののほうが良い。今回は爆破装置のような配線一つを切るにしても複合的でややこしく、タイムリミット・サスペンス的になっていても、ＩＴ関連がどうにも解りにくくヒヤヒヤし切れない。結局一番ヒヤヒヤしたのは、トム・クルーズのイーサン・ハントがガブリエルらの複葉機を乗っ取ろうとする空中アクションになってしまう。これは少々勿体ない。
　サスペンスは頭を使う必要のない（無条件反射で十分な）ショックと違って頭を使わせる必要があるが、かと言って直観的にヒヤヒヤできないのも良くないということがよく解る一例と言うべし。　

ハントの活躍という意味において前半の見どころと言える沈没した潜水艦からモジュールを回収する海中アクションがあるが、海中アクションは、空中や列車上などと違ってスピードとダイナミックさに欠け視覚的に弱い。これは「００７」シリーズも何度かやっているが、真の意味で上手く行ったという例がなく、ましてあそこまで長くやると退屈させられてしまう。
　さらにシリーズが続くなら、海中アクションは避けたほうが良いと進言致します。リベンジ（捲土重来）するという手もありますがね。

ＷＢＣを観る為にNetflixと契約（１か月で解約予定）した。明日正午からの開幕戦：台湾ＶＳオーストラリア戦から観ます。他のプールでアメリカやドミニカが出る試合も必見だ。折角なので、ＷＯＷＯＷにまだ出て来ない映画があれば観るつもりだが、ドラマに比べて映画は貧弱という感じがする。<a></a>

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☆☆☆★（７点／１０点満点中）<br />２０２５年アメリカ＝ノルウェー合作映画　監督クリストファー・マッカーリー<br /><strong><span style=color:#e00>ネタバレあり</span></strong><br /><br />左脳派として題名から文句を言わせて貰います。<a href="https://hokapi2.seesaa.net/article/503100998.html" target="_blank">第１部</a>の題名が Dead Reckoning Part 1 なのに、 第２部が何故か唐突に The Final Reckoning になってしまうのだ。最初のアイデアは Dead Reckoning Part 2 だったのだから、僕の疑問はむべなるかなだ。<br /><br />第１部では物語をそれなりに詳細に書いたものの、この第２部はさらにややこしいので、次のように端折ります。<br /><br />暴走するＡＩ “エンティティ”（戸田奈津子女史の訳語は “それ”）が核戦争を起こさせ、自らはオフラインの中に逃げ込もうとしていることを理解したトム・“イーサン・ハント”・クルーズが、ＩＭＦ同僚サイモン・“ベンジー”・ペッグ、同じくヴィング・“ルーサー”・レイムズに加え、掏摸名人美人ヘイリー・アトウェルや元々は敵方だったスラブ美人ポム・クレメンティエフらと力を合わせて、ＡＩだけでなく、ＡＩのを支配しようと彼らを最大限利用してくる悪党イーサイ・“ガブリエル”・モラレスの野望を打ち砕こうと奮戦するという内容で、ＡＩに侵入されないうちに核保有国の核基地のある都市と、疑惑回避の為に自国の大都市を核攻撃しようと考える米国大統領（アンジェラ・バセット）以下の思惑まで絡んで来る大サスペンスである。<br /><br />ハントらＩＭＦ一派は国家から犯罪者扱いされ、複数の敵から色々と妨害され、アメリカどころか全世界全人類まで救おうとするのだから、その責任たるや大変なものと頭が下がる。<br /><br />しかし、サスペンス映画のサスペンスは直感的－あるいは直観的だろうか－に理解できるもののほうが良い。今回は爆破装置のような配線一つを切るにしても複合的でややこしく、タイムリミット・サスペンス的になっていても、ＩＴ関連がどうにも解りにくくヒヤヒヤし切れない。結局一番ヒヤヒヤしたのは、トム・クルーズのイーサン・ハントがガブリエルらの複葉機を乗っ取ろうとする空中アクションになってしまう。これは少々勿体ない。<br />　サスペンスは頭を使う必要のない（無条件反射で十分な）ショックと違って頭を使わせる必要があるが、かと言って直観的にヒヤヒヤできないのも良くないということがよく解る一例と言うべし。　<br /><br />ハントの活躍という意味において前半の見どころと言える沈没した潜水艦からモジュールを回収する海中アクションがあるが、海中アクションは、空中や列車上などと違ってスピードとダイナミックさに欠け視覚的に弱い。これは「００７」シリーズも何度かやっているが、真の意味で上手く行ったという例がなく、ましてあそこまで長くやると退屈させられてしまう。<br />　さらにシリーズが続くなら、海中アクションは避けたほうが良いと進言致します。リベンジ（捲土重来）するという手もありますがね。<br /><br /><strong>ＷＢＣを観る為にNetflixと契約（１か月で解約予定）した。明日正午からの開幕戦：台湾ＶＳオーストラリア戦から観ます。他のプールでアメリカやドミニカが出る試合も必見だ。折角なので、ＷＯＷＯＷにまだ出て来ない映画があれば観るつもりだが、ドラマに比べて映画は貧弱という感じがする。</strong><a name="more"></a>

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      <author>オカピー</author>
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      <link>https://hokapi2.seesaa.net/article/520105171.html</link>
      <title>映画評「ゆきてかへらぬ」</title>
      <pubDate>Tue, 03 Mar 2026 09:01:28 +0900</pubDate>
            <description>☆☆☆（６点／１０点満点中）２０２５年日本映画　監督・根岸吉太郎ネタバレあり詩人・中原中也の内妻の女優・長谷川泰子と評論家・小林秀雄の奇妙な三角関係は、僕のような古典文学愛好家には非常に有名。日本は個別の実話ネタ映画は限られる中、伝記映画はぼつぼつと作られてきた。今世紀に入っても太宰治や北原白秋など文学者の伝記的作品が発表された。北原白秋が映画になるなら中原中也がなってもおかしくない。そんな印象である。　大正時代が得意な田中陽造がかなり前に書きながらお蔵入りになっていた脚本と..</description>
            <itunes:summary><![CDATA[
☆☆☆（６点／１０点満点中）
２０２５年日本映画　監督・根岸吉太郎
ネタバレあり

詩人・中原中也の内妻の女優・長谷川泰子と評論家・小林秀雄の奇妙な三角関係は、僕のような古典文学愛好家には非常に有名。日本は個別の実話ネタ映画は限られる中、伝記映画はぼつぼつと作られてきた。今世紀に入っても太宰治や北原白秋など文学者の伝記的作品が発表された。北原白秋が映画になるなら中原中也がなってもおかしくない。そんな印象である。
　大正時代が得意な田中陽造がかなり前に書きながらお蔵入りになっていた脚本とのこと。監督は文芸ものが目立つ根岸吉太郎。

１９２４年の京都。１７歳の中学生（現在の高校生に相当）のダダイズム詩人中原（木戸大聖）が、二十歳の女優志願・泰子（広瀬すず）と知り合い、住む場所のない彼女を下宿に住まわせるようになる。やがて年上の先輩詩人富永太郎が病気で戻っていった東京へ上ると、そこでフランス語やフランス文学に詳しい新進評論家・小林（岡田将生）の高い評価を受け、彼らは親しい関係になる。
　泰子は二人の間で揺れ動き、落ち着きのない中原から離れて理知的で安定感のある小林に去るが、彼との生活で潔癖症を発症、これに大いに苦しんだ彼は奈良に去る。
　結局二人との関係を断つことを “不幸の終わり” と称した彼女がそこそこの女優になっていた１９３７年、小林より中原の訃報が届く。焼かれる前に中原の遺体と小林に逢った彼女は再び “不幸の終わり” と言って去っていく。

大正末期から昭和初期らしい退廃的なムードが漂う世界である。君主制であり、治安維持法もあり、今ほど自由がなかったと思われるこの時代の文化人の奔放であったり豪快であったりした生き方は、色々なコンプライアンスに縛られる今より余程自由であると錯覚させられる。そうした退廃性を帯びた大正デモクラシー後の時代ムードがある程度再現され、一定の興味を喚起する。
　しかるに、映画は時代ムードより、中原のバンカラな純粋さや、ヒロインの奔放のようでいて神経質さを隠し切れない性格を写すことに夢中なので、田中陽造で思い出す「<a href="https://hokapi2.seesaa.net/article/201701article_26.html" target="_blank">ツィゴイネルワイゼン</a>」「<a href="https://hokapi2.seesaa.net/article/499791488.html" target="_blank">陽炎座</a>」ほどの美術の凄味や耽美性はない。

根岸吉太郎は概ね楷書的に進めているが、冒頭の雨が降る場面の呼吸の良さが気に入った。屋根の上に置かれていた柿と中原のさす紅い傘をマッチカットで繋ぐのである。この時の、瓦屋根が両脇に配置される狭い路地を紅い傘が、ドローンを使ってであろうか、真上から撮られるショットが美しい。彼から渡された紅い傘を手に去ろうとした泰子に中原が二階から声をかけるという流れが文学的。彼らがこの時初めて会ったのではないのに、初めて迎え入れるようなセリフが何と詩人らしい洒落た感覚の発揮だろうと唸った。
　余りそれを意識させないようなカットの省略を随所に使ってそこはかとなく映画ムード醸成に効果を発揮しているのも映画マニアであればお気づきになると思う。この辺りがベテランなのである。

最近豪快・奔放な役が増えている広瀬すずの起用は概ね適当であったと思うが、現在ならともかく戦前の暗さを内に持つ蓮っぱぶりを見せるのは少々ハードルが高かったかもしれない。

１７歳と詩人と言えば、この年齢で死んだ僕の後輩・山田かまちを思い出させます。１年生が夏休みの間に感電で亡くなったと校長が沈痛な面持ちで報告されたのが忘れられない。<a></a>

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      <content:encoded><![CDATA[
☆☆☆（６点／１０点満点中）<br />２０２５年日本映画　監督・根岸吉太郎<br /><strong><span style=color:#e00>ネタバレあり</span></strong><br /><br />詩人・中原中也の内妻の女優・長谷川泰子と評論家・小林秀雄の奇妙な三角関係は、僕のような古典文学愛好家には非常に有名。日本は個別の実話ネタ映画は限られる中、伝記映画はぼつぼつと作られてきた。今世紀に入っても太宰治や北原白秋など文学者の伝記的作品が発表された。北原白秋が映画になるなら中原中也がなってもおかしくない。そんな印象である。<br />　大正時代が得意な田中陽造がかなり前に書きながらお蔵入りになっていた脚本とのこと。監督は文芸ものが目立つ根岸吉太郎。<br /><br />１９２４年の京都。１７歳の中学生（現在の高校生に相当）のダダイズム詩人中原（木戸大聖）が、二十歳の女優志願・泰子（広瀬すず）と知り合い、住む場所のない彼女を下宿に住まわせるようになる。やがて年上の先輩詩人富永太郎が病気で戻っていった東京へ上ると、そこでフランス語やフランス文学に詳しい新進評論家・小林（岡田将生）の高い評価を受け、彼らは親しい関係になる。<br />　泰子は二人の間で揺れ動き、落ち着きのない中原から離れて理知的で安定感のある小林に去るが、彼との生活で潔癖症を発症、これに大いに苦しんだ彼は奈良に去る。<br />　結局二人との関係を断つことを “不幸の終わり” と称した彼女がそこそこの女優になっていた１９３７年、小林より中原の訃報が届く。焼かれる前に中原の遺体と小林に逢った彼女は再び “不幸の終わり” と言って去っていく。<br /><br />大正末期から昭和初期らしい退廃的なムードが漂う世界である。君主制であり、治安維持法もあり、今ほど自由がなかったと思われるこの時代の文化人の奔放であったり豪快であったりした生き方は、色々なコンプライアンスに縛られる今より余程自由であると錯覚させられる。そうした退廃性を帯びた大正デモクラシー後の時代ムードがある程度再現され、一定の興味を喚起する。<br />　しかるに、映画は時代ムードより、中原のバンカラな純粋さや、ヒロインの奔放のようでいて神経質さを隠し切れない性格を写すことに夢中なので、田中陽造で思い出す「<a href="https://hokapi2.seesaa.net/article/201701article_26.html" target="_blank">ツィゴイネルワイゼン</a>」「<a href="https://hokapi2.seesaa.net/article/499791488.html" target="_blank">陽炎座</a>」ほどの美術の凄味や耽美性はない。<br /><br />根岸吉太郎は概ね楷書的に進めているが、冒頭の雨が降る場面の呼吸の良さが気に入った。屋根の上に置かれていた柿と中原のさす紅い傘をマッチカットで繋ぐのである。この時の、瓦屋根が両脇に配置される狭い路地を紅い傘が、ドローンを使ってであろうか、真上から撮られるショットが美しい。彼から渡された紅い傘を手に去ろうとした泰子に中原が二階から声をかけるという流れが文学的。彼らがこの時初めて会ったのではないのに、初めて迎え入れるようなセリフが何と詩人らしい洒落た感覚の発揮だろうと唸った。<br />　余りそれを意識させないようなカットの省略を随所に使ってそこはかとなく映画ムード醸成に効果を発揮しているのも映画マニアであればお気づきになると思う。この辺りがベテランなのである。<br /><br />最近豪快・奔放な役が増えている広瀬すずの起用は概ね適当であったと思うが、現在ならともかく戦前の暗さを内に持つ蓮っぱぶりを見せるのは少々ハードルが高かったかもしれない。<br /><br /><strong>１７歳と詩人と言えば、この年齢で死んだ僕の後輩・山田かまちを思い出させます。１年生が夏休みの間に感電で亡くなったと校長が沈痛な面持ちで報告されたのが忘れられない。</strong><a name="more"></a>

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            <category>映画</category>
      <author>オカピー</author>
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                </item>
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      <link>https://hokapi2.seesaa.net/article/520092524.html</link>
      <title>映画評「ジュニア・ボナー／華麗なる挑戦」</title>
      <pubDate>Mon, 02 Mar 2026 09:06:15 +0900</pubDate>
            <description>☆☆☆☆（８点／１０点満点中）１９７２年アメリカ映画　監督サム・ペキンパーネタバレありスローモーション（ハイスピード撮影）が余り好きでないこともあってサム・ペキンパーはご贔屓ではないが、西部時代へのレクイエムを描かせた時には捨てがたい良い味を発揮して好もしい。本作はホームドラマの要素も色濃い現代西部劇である。久しぶりの再鑑賞（通算３度目？）だが、スティーヴ・マックィーン主演映画でこれだけ保存版を持っていなかったので、今回のＮＨＫ－ＢＳでの放映に感謝。人口１３０００人余りのアリ..</description>
            <itunes:summary><![CDATA[
☆☆☆☆（８点／１０点満点中）
１９７２年アメリカ映画　監督サム・ペキンパー
ネタバレあり

スローモーション（ハイスピード撮影）が余り好きでないこともあってサム・ペキンパーはご贔屓ではないが、西部時代へのレクイエムを描かせた時には捨てがたい良い味を発揮して好もしい。本作はホームドラマの要素も色濃い現代西部劇である。

久しぶりの再鑑賞（通算３度目？）だが、スティーヴ・マックィーン主演映画でこれだけ保存版を持っていなかったので、今回のＮＨＫ－ＢＳでの放映に感謝。

人口１３０００人余りのアリゾナ州の町（映画の中に出て来る催し物の進行役が言うには “大都市”）プレスコットに、流浪を続けるロデオ・スターのマックィーン（役名ジュニア・ボナー）が帰って来て、父親ロバート・プレストンと長らく別居しているらしい母親アイダ・ルピノの家を訪れる。その時父親は交通事故で入院中だが、ロデオ大会に参加する為に看護婦を振り切って勝手に退院してしまう。
　マックィーンが父親の牧場を訪れると、牧場はまさに更地にされようとしている。現実主義者の弟ジョー・ドン・ベイカー（兄貴のような雰囲気を漂わせているが、実年齢ではマックィーンより６歳年下なので弟とする）が言うには、父親はオーストラリアで銀鉱山で一旗揚げる為に移住するつもりで売ったらしい。ベイカーは自らが現実主義者なので西部男らしさに拘る兄のような郷愁は一切覚えていない様子で、二人の間は些かぎくしゃくする。
　いよいよロデオ大会が始まり、マックィーンが会場に行ってみると父親が先回りして彼の馬を拝借している。彼と父親は荒馬乗りなど前半の競技では連敗を期す。派手な喧嘩も繰り広げられる酒場でのハーフタイム（？）を挟んでいよいよ後半の目玉である暴れ牛乗りが始まり、ここでマックィーンは遂に２９連勝中の牛に勝利するのである。
　親しくなった美人バーバラ・リーを見送り、母親と別れの挨拶をした彼は、父親の為にチケットを買い、また旅に出るのである。

現代股旅ものだろうか。消えゆく西部への思いは勿論マックィーンが体現している。父親も西部男らしさを保っているが、山師（本来の意味）を気取った様子ははた目には負け犬的であり、弟ベイカーに至っては拝金主義的で西部の精神などどこ吹く風という風情。
　この三者三様の父子模様の面白さに加え、細君アイダ・ルピノの常に距離を置いて夫を見るような風情が素晴らしく良い。全くべたべたしないが息子マックィーンは可愛いらしい。親子全員が家に一緒にいる時間が１秒もないホーム・ドラマと言うべし。
　総じて、酒場での喧嘩模様や夫婦関係において、ジョン・フォードの西部劇へのオマージュを強く感じる。

ペキンパーは例によってスローモーションを多用する。牧場を壊す場面での使用は全く感心しないが、部分的には効果を出している。この時代の流行とは言え、この映画のようなズームは無駄っぽく余り良いとは思えない。客観ショットの間にごく短い主観ショットを入れる、「<a href="https://hokapi2.seesaa.net/article/200704article_8.html" target="_blank">ワイルド・バンチ</a>」（１９６９年）でも見られたような演出があったと思うが、こういう工夫のある独自のアイデアは嫌いではない。

昨日ネットフリックスと契約した。ロデオ大会ならぬＷＢＣが日本戦以外も観られるぞーと喜んでいたら、先月買ったばかりのＣＤプレーヤーが壊れた。参ったなあ。もう少し様子を見て購入店（アマゾンで購入したが、大阪で有名なオーディオ店）とメーカーに相談するつもり。保証期間中でこちらの使用ミスもないはずだから多分無償で修理してくれるが、初期不良でないので送料はこちらの負担である。ＣＤ－Ｒ再生専門と決め込んで買ったエントリー・モデルだから相対的に送料が高く感じられるという次第でござるよ。<a></a>

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☆☆☆☆（８点／１０点満点中）<br />１９７２年アメリカ映画　監督サム・ペキンパー<br /><strong><span style=color:#e00>ネタバレあり</span></strong><br /><br />スローモーション（ハイスピード撮影）が余り好きでないこともあってサム・ペキンパーはご贔屓ではないが、西部時代へのレクイエムを描かせた時には捨てがたい良い味を発揮して好もしい。本作はホームドラマの要素も色濃い現代西部劇である。<br /><br />久しぶりの再鑑賞（通算３度目？）だが、スティーヴ・マックィーン主演映画でこれだけ保存版を持っていなかったので、今回のＮＨＫ－ＢＳでの放映に感謝。<br /><br />人口１３０００人余りのアリゾナ州の町（映画の中に出て来る催し物の進行役が言うには “大都市”）プレスコットに、流浪を続けるロデオ・スターのマックィーン（役名ジュニア・ボナー）が帰って来て、父親ロバート・プレストンと長らく別居しているらしい母親アイダ・ルピノの家を訪れる。その時父親は交通事故で入院中だが、ロデオ大会に参加する為に看護婦を振り切って勝手に退院してしまう。<br />　マックィーンが父親の牧場を訪れると、牧場はまさに更地にされようとしている。現実主義者の弟ジョー・ドン・ベイカー（兄貴のような雰囲気を漂わせているが、実年齢ではマックィーンより６歳年下なので弟とする）が言うには、父親はオーストラリアで銀鉱山で一旗揚げる為に移住するつもりで売ったらしい。ベイカーは自らが現実主義者なので西部男らしさに拘る兄のような郷愁は一切覚えていない様子で、二人の間は些かぎくしゃくする。<br />　いよいよロデオ大会が始まり、マックィーンが会場に行ってみると父親が先回りして彼の馬を拝借している。彼と父親は荒馬乗りなど前半の競技では連敗を期す。派手な喧嘩も繰り広げられる酒場でのハーフタイム（？）を挟んでいよいよ後半の目玉である暴れ牛乗りが始まり、ここでマックィーンは遂に２９連勝中の牛に勝利するのである。<br />　親しくなった美人バーバラ・リーを見送り、母親と別れの挨拶をした彼は、父親の為にチケットを買い、また旅に出るのである。<br /><br />現代股旅ものだろうか。消えゆく西部への思いは勿論マックィーンが体現している。父親も西部男らしさを保っているが、山師（本来の意味）を気取った様子ははた目には負け犬的であり、弟ベイカーに至っては拝金主義的で西部の精神などどこ吹く風という風情。<br />　この三者三様の父子模様の面白さに加え、細君アイダ・ルピノの常に距離を置いて夫を見るような風情が素晴らしく良い。全くべたべたしないが息子マックィーンは可愛いらしい。親子全員が家に一緒にいる時間が１秒もないホーム・ドラマと言うべし。<br />　総じて、酒場での喧嘩模様や夫婦関係において、ジョン・フォードの西部劇へのオマージュを強く感じる。<br /><br />ペキンパーは例によってスローモーションを多用する。牧場を壊す場面での使用は全く感心しないが、部分的には効果を出している。この時代の流行とは言え、この映画のようなズームは無駄っぽく余り良いとは思えない。客観ショットの間にごく短い主観ショットを入れる、「<a href="https://hokapi2.seesaa.net/article/200704article_8.html" target="_blank">ワイルド・バンチ</a>」（１９６９年）でも見られたような演出があったと思うが、こういう工夫のある独自のアイデアは嫌いではない。<br /><br /><strong>昨日ネットフリックスと契約した。ロデオ大会ならぬＷＢＣが日本戦以外も観られるぞーと喜んでいたら、先月買ったばかりのＣＤプレーヤーが壊れた。参ったなあ。もう少し様子を見て購入店（アマゾンで購入したが、大阪で有名なオーディオ店）とメーカーに相談するつもり。保証期間中でこちらの使用ミスもないはずだから多分無償で修理してくれるが、初期不良でないので送料はこちらの負担である。ＣＤ－Ｒ再生専門と決め込んで買ったエントリー・モデルだから相対的に送料が高く感じられるという次第でござるよ。</strong><a name="more"></a>

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            <category>映画</category>
      <author>オカピー</author>
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                </item>
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      <link>https://hokapi2.seesaa.net/article/520084499.html</link>
      <title>映画評「ドールハウス」（２０２５年）</title>
      <pubDate>Sun, 01 Mar 2026 08:22:45 +0900</pubDate>
            <description>☆☆☆（６点／１０点満点中）２０２５年日本映画　監督・矢口史靖ネタバレあり矢口史靖監督はコメディーにおける呼吸の良さを大いに買っているが、本作はがらりと趣きを変えて本格的な人形心霊ホラーである。かつて「学校の怪談」のＴＶシリーズの脚本を書いているので、本作は必ずしも唐突な思い付きではない模様だ。病院関係者の鈴木忠彦（瀬戸康史）と妻・佳恵（長澤まさみ）の５歳となる娘・芽衣（本田都々花）がかくれんぼをしていた洗濯機の中で死体となって発見される。これにショックを受けて精神病に陥った..</description>
            <itunes:summary><![CDATA[
☆☆☆（６点／１０点満点中）
２０２５年日本映画　監督・矢口史靖
ネタバレあり

矢口史靖監督はコメディーにおける呼吸の良さを大いに買っているが、本作はがらりと趣きを変えて本格的な人形心霊ホラーである。かつて「学校の怪談」のＴＶシリーズの脚本を書いているので、本作は必ずしも唐突な思い付きではない模様だ。

病院関係者の鈴木忠彦（瀬戸康史）と妻・佳恵（長澤まさみ）の５歳となる娘・芽衣（本田都々花）がかくれんぼをしていた洗濯機の中で死体となって発見される。これにショックを受けて精神病に陥った佳恵は、やがて芽衣に似ている女児の日本人形を発見して購入、次第に癒されていく。
　１年後に次女・真衣（池村碧彩）が生まれ、人形は冷たい扱いをされる。
　およそ５年後真衣が彼女が “あや” と呼ぶ人形と会話をするようになった様子に佳恵は再び精神を患ったことで、忠彦は人形をお焚き上げに付すことを決意するものの、事は思ったように進まず、寺では処理できないと告げられ、呪禁師（じゅごんし）神田（田中哲司）に一任することになり、人形に人骨が埋め込まれていたことが判った為に刑事（安田顕）も絡んで来る。
　しかし、人形の怨霊を凄まじく刑事は太刀打ちできず、神田も難儀した挙句、方針においても重大な間違いをしていたことに気付く。

清水崇などと違ってはったりに走らず正攻法に進め、人形の作られた経緯を軸にミステリー要素を投入して、戦前活躍した人形師一家の悲劇が今回の事件に影を落としていることが判明してくるあたり少なからぬ興味を覚えさせる。

個人的には、ハッピーエンドかと思わせて、そうではなかったと判るホラー映画的どんでん返しの仕掛けは余り好きではない。映画は事を完結させて何らかのエモーションを惹起させるのが本筋と思うからである。
　ただ、呪禁師自らが間違いを宣言するのが潔く、鈴木一家と呪禁師＆祖母（風吹ジュン）が上下するエレベーター二基ですれ違うところの見せ方も上手い。やはり呼吸の良さの賜物なのだと思う。

どんでん返しもはったり的なショック演出ではなく、知性に問うところがあるわけです。<a></a>

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☆☆☆（６点／１０点満点中）<br />２０２５年日本映画　監督・矢口史靖<br /><strong><span style=color:#e00>ネタバレあり</span></strong><br /><br />矢口史靖監督はコメディーにおける呼吸の良さを大いに買っているが、本作はがらりと趣きを変えて本格的な人形心霊ホラーである。かつて「学校の怪談」のＴＶシリーズの脚本を書いているので、本作は必ずしも唐突な思い付きではない模様だ。<br /><br />病院関係者の鈴木忠彦（瀬戸康史）と妻・佳恵（長澤まさみ）の５歳となる娘・芽衣（本田都々花）がかくれんぼをしていた洗濯機の中で死体となって発見される。これにショックを受けて精神病に陥った佳恵は、やがて芽衣に似ている女児の日本人形を発見して購入、次第に癒されていく。<br />　１年後に次女・真衣（池村碧彩）が生まれ、人形は冷たい扱いをされる。<br />　およそ５年後真衣が彼女が “あや” と呼ぶ人形と会話をするようになった様子に佳恵は再び精神を患ったことで、忠彦は人形をお焚き上げに付すことを決意するものの、事は思ったように進まず、寺では処理できないと告げられ、呪禁師（じゅごんし）神田（田中哲司）に一任することになり、人形に人骨が埋め込まれていたことが判った為に刑事（安田顕）も絡んで来る。<br />　しかし、人形の怨霊を凄まじく刑事は太刀打ちできず、神田も難儀した挙句、方針においても重大な間違いをしていたことに気付く。<br /><br />清水崇などと違ってはったりに走らず正攻法に進め、人形の作られた経緯を軸にミステリー要素を投入して、戦前活躍した人形師一家の悲劇が今回の事件に影を落としていることが判明してくるあたり少なからぬ興味を覚えさせる。<br /><br />個人的には、ハッピーエンドかと思わせて、そうではなかったと判るホラー映画的どんでん返しの仕掛けは余り好きではない。映画は事を完結させて何らかのエモーションを惹起させるのが本筋と思うからである。<br />　ただ、呪禁師自らが間違いを宣言するのが潔く、鈴木一家と呪禁師＆祖母（風吹ジュン）が上下するエレベーター二基ですれ違うところの見せ方も上手い。やはり呼吸の良さの賜物なのだと思う。<br /><br /><strong>どんでん返しもはったり的なショック演出ではなく、知性に問うところがあるわけです。</strong><a name="more"></a>

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            <category>映画</category>
      <author>オカピー</author>
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                </item>
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      <link>https://hokapi2.seesaa.net/article/520076248.html</link>
      <title>映画評「めくらやなぎと眠る女」</title>
      <pubDate>Sat, 28 Feb 2026 09:09:19 +0900</pubDate>
            <description>☆☆☆（６点／１０点満点中）２０２２年フランス＝ルクセンブルク＝オランダ＝カナダ合作映画　監督ピエール・フォルデスネタバレあり村上春樹の表題作を始めとする６つの短編を、２０１１年３月１１日直後に時代を移して、再構築したフランス語アニメ。日本語版もあるらしいが、フランス語版で観た。東京の信用金庫に勤める小村（声：アマーリー・ド・クレエンクール）は、大震災に何らかの影響を受けたのか眠らなくなった妻キョウコ（声：マチルド・オーヌヴー）に置手紙を残されて出て行かれる。手紙の最後にいな..</description>
            <itunes:summary><![CDATA[
☆☆☆（６点／１０点満点中）
２０２２年フランス＝ルクセンブルク＝オランダ＝カナダ合作映画　監督ピエール・フォルデス
ネタバレあり

村上春樹の表題作を始めとする６つの短編を、２０１１年３月１１日直後に時代を移して、再構築したフランス語アニメ。日本語版もあるらしいが、フランス語版で観た。

東京の信用金庫に勤める小村（声：アマーリー・ド・クレエンクール）は、大震災に何らかの影響を受けたのか眠らなくなった妻キョウコ（声：マチルド・オーヌヴー）に置手紙を残されて出て行かれる。手紙の最後にいなくなった愛猫ワタナベ・ノボル（関連長編「ねじまき鳥クロニクル」ではワタヤ・ノボルだった）を探すよう書かれている。
　同僚に妹に渡す箱を託された彼は彼女の暮らす北海道に行き、その友人シマオとベッドインする。彼女曰く、箱の中身は彼の空っぽな魂なのではないかと冗談を言う。しかし、寓意を色々と巡らす本作において案外正鵠を射た言葉のような気もして来る。

彼と同じ信用金庫に勤める冴えない中年行員片桐（声：アルノー・メイラード）は突然自分の部屋に言葉を話す大きなカエル（声：ピエール・フォルデス）がいるのを発見、間もなく東京でミミズが起こす大地震を食い止める為に協力が必要だと言われる。無力な自分に何故と疑問に思ううち、後日言われた場所に近づいた時に倒れる（彼の頭の中では何者かに銃撃される）。病院に寝込んでいるうちに予告の時間が過ぎ、やがて現れたカエルに（何もしていないと思うのに）感謝される。信用金庫でリストラが行われる中、昇進も果たす。幻想であることが間違いないカエルは彼の強い気持ちだったような気がするが、どうだろうか？

キョウコはとこかのホテルの飲食店で旧知の人物に、二十歳の頃勤めていたホテル内飲食店のオーナーに料理を届けた時に願えを言いなさいと言われたことを告げる。どんな願いでも叶うと言われたらしいが、観客も知人もそれが何であり、叶ったか否か解らない。彼女の曖昧な答え方からすると、その願いとは、平凡な夫を得る（もしくは平凡な結婚をする）ことだったのではないか。夫との生活に失望した彼女が叶ったとも叶っていないとも思う所以はそれくらいにしか思い浮かばない。そんな彼女は引っ越し先で、持ってきた箱の中にワタナベ・ノボルを見出す。

表面的には、３・１１の後人々が人生観に変化を来たし、魂（≒ワタナベ・ノボル？）を彷徨わせる内容と見た。が、主たる３人の人物の経験や交換する言葉の数々は哲学的で理解するのが容易ではなく、どうもすっきりしない。現実と幻想とを交錯させる村上春樹らしさがよく伝わって来ると感じるので、受ける人も少なからずいるように思う。

人物外観はグロテスクではないが、可愛らしい感じもないので、とりわけ日本人におかれては好悪を分けそうだ。

まだ２月というのに妙に暖かい。何日後から平年並みに戻るらしいが。震災と言えば、明日はコミュニティーの防災訓練が行われる。<a></a>

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      <content:encoded><![CDATA[
☆☆☆（６点／１０点満点中）<br />２０２２年フランス＝ルクセンブルク＝オランダ＝カナダ合作映画　監督ピエール・フォルデス<br /><strong><span style=color:#e00>ネタバレあり</span></strong><br /><br />村上春樹の表題作を始めとする６つの短編を、２０１１年３月１１日直後に時代を移して、再構築したフランス語アニメ。日本語版もあるらしいが、フランス語版で観た。<br /><br />東京の信用金庫に勤める小村（声：アマーリー・ド・クレエンクール）は、大震災に何らかの影響を受けたのか眠らなくなった妻キョウコ（声：マチルド・オーヌヴー）に置手紙を残されて出て行かれる。手紙の最後にいなくなった愛猫ワタナベ・ノボル（関連長編「ねじまき鳥クロニクル」ではワタヤ・ノボルだった）を探すよう書かれている。<br />　同僚に妹に渡す箱を託された彼は彼女の暮らす北海道に行き、その友人シマオとベッドインする。彼女曰く、箱の中身は彼の空っぽな魂なのではないかと冗談を言う。しかし、<ins>寓意を色々と巡らす本作において案外正鵠を射た言葉のような気もして来る</ins>。<br /><br />彼と同じ信用金庫に勤める冴えない中年行員片桐（声：アルノー・メイラード）は突然自分の部屋に言葉を話す大きなカエル（声：ピエール・フォルデス）がいるのを発見、間もなく東京でミミズが起こす大地震を食い止める為に協力が必要だと言われる。無力な自分に何故と疑問に思ううち、後日言われた場所に近づいた時に倒れる（彼の頭の中では何者かに銃撃される）。病院に寝込んでいるうちに予告の時間が過ぎ、やがて現れたカエルに（何もしていないと思うのに）感謝される。信用金庫でリストラが行われる中、昇進も果たす。<ins>幻想であることが間違いないカエルは彼の強い気持ちだったような気がするが、どうだろうか？</ins><br /><br />キョウコはとこかのホテルの飲食店で旧知の人物に、二十歳の頃勤めていたホテル内飲食店のオーナーに料理を届けた時に願えを言いなさいと言われたことを告げる。どんな願いでも叶うと言われたらしいが、観客も知人もそれが何であり、叶ったか否か解らない。彼女の曖昧な答え方からすると、<ins>その願いとは、平凡な夫を得る（もしくは平凡な結婚をする）ことだったのではないか。夫との生活に失望した彼女が叶ったとも叶っていないとも思う所以はそれくらいにしか思い浮かばない</ins>。そんな彼女は引っ越し先で、持ってきた箱の中にワタナベ・ノボルを見出す。<br /><br />表面的には、３・１１の後人々が人生観に変化を来たし、魂（≒ワタナベ・ノボル？）を彷徨わせる内容と見た。が、主たる３人の人物の経験や交換する言葉の数々は哲学的で理解するのが容易ではなく、どうもすっきりしない。現実と幻想とを交錯させる村上春樹らしさがよく伝わって来ると感じるので、受ける人も少なからずいるように思う。<br /><br />人物外観はグロテスクではないが、可愛らしい感じもないので、とりわけ日本人におかれては好悪を分けそうだ。<br /><br /><strong>まだ２月というのに妙に暖かい。何日後から平年並みに戻るらしいが。震災と言えば、明日はコミュニティーの防災訓練が行われる。</strong><a name="more"></a>

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            <category>映画</category>
      <author>オカピー</author>
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      <link>https://hokapi2.seesaa.net/article/520067872.html</link>
      <title>映画評「かたつむりのメモワール」</title>
      <pubDate>Fri, 27 Feb 2026 08:44:07 +0900</pubDate>
            <description>☆☆☆★（７点／１０点満点中）２０２４年オーストラリア映画　監督アダム・エリオットネタバレありすっかり忘れていたが、１５年ほど前に「メアリー＆マックス」というクレイ・アニメにひどく感心したことがある。かの作品を作ったのが本作の監督アダム・エリオットで、やはりクレイ・アニメである。　尤も、“アダム・エリオット” で本ブログ内を検索し、出て来た映画評「メアリー＆マックス」を読んで思い出したというのが実際という情けない不始末。年は取りたくないものです。ピンキーという１００歳にならん..</description>
            <itunes:summary><![CDATA[
☆☆☆★（７点／１０点満点中）
２０２４年オーストラリア映画　監督アダム・エリオット
ネタバレあり

すっかり忘れていたが、１５年ほど前に「<a href="https://hokapi2.seesaa.net/article/201202article_18.html" target="_blank">メアリー＆マックス</a>」というクレイ・アニメにひどく感心したことがある。かの作品を作ったのが本作の監督アダム・エリオットで、やはりクレイ・アニメである。
　尤も、“アダム・エリオット” で本ブログ内を検索し、出て来た映画評「メアリー＆マックス」を読んで思い出したというのが実際という情けない不始末。年は取りたくないものです。

ピンキーという１００歳にならんかという老婦人（声：ジャッキー・ウィーヴァー）を看取った年齢不詳の女性グレース（声：セーラ・スヌーク）が、既に亡き両親のなれそめから話始める。
　自分たち双子を産んだ時に母が死に、みつ口を直す時の輸血に応じてくれた弟ギルバート（声：コディ・スミット＝マクフィー）との間に強い絆を築いた後、父親が亡くなった為に、グレースは東部キャンベラの自由思想家夫婦、ギルバートは西部パースの農家に引き取られる運びとなる。
　非常に可愛がられると同時に自分たちの自由精神の為に養親に放任されたグレースは孤独に陥ってカタツムリを愛し収集癖を育んでいき、同時に映画製作にも興味を示す。図書館に仕事を見つけた時に常識に捉われない既に高齢だったピンキーと知り合う。
　そして、遂に彼女を愛する脂肪フェチ青年ケン（声：トニー・アームストロング）が現れて結婚することを決める。為にチケットを送って久しぶりとなるギルバートとの再会を楽しみにしていた前日に、ギルバートの狂信的な養母ルースから罰の為に彼は焼死したと書かれた手紙と遺灰が届く。しかも、ケンの脂肪フェチが発覚して決別宣言をした後、アルツハイマーを発症したピンキーの死に遭遇するのである。
　彼女が残したささやかな資金と遺志によりグレースは映画学校を出て、自伝のクレイ・アニメを発表する。その発表会の座席に辛うじて火事から生き残ったギルバートを見出すのである。

起伏の激しい人生模様の面白味を感じて戴きたくかなり梗概を詳述したが、グロテスクな登場人物の外観の為にちょっと損をしている面があるのは否めない。★一つがとこマイナスになっていると思って戴きましょう。

西洋にも殻に籠るという概念があるらしく、かたつむりはその解りやすい寓意とされているのが興味深い。
　みつ口で変わり者故に孤独な人生を余儀なくされたヒロインが、自分同様のマイノリティに親しみを感じて交流をし、時に優しさを披露した結果、【情けは他人（ひと）の為ならず】を地で行くことになるのである。他人に冷たいマジョリティはいつかどこかでひどい目に遭うのではないかと僕は思う。

作劇的には、本作が彼女の作った自伝映画の発展形であるメタフィクションとして理解できる面白味を挙げておきたい。

Alone again (by Gilbert O'Sullivan) とならずに良かったですね。 勿論ギルバート繋がりです。<a></a>

]]></itunes:summary>
      <content:encoded><![CDATA[
☆☆☆★（７点／１０点満点中）<br />２０２４年オーストラリア映画　監督アダム・エリオット<br /><strong><span style=color:#e00>ネタバレあり</span></strong><br /><br />すっかり忘れていたが、１５年ほど前に「<a href="https://hokapi2.seesaa.net/article/201202article_18.html" target="_blank">メアリー＆マックス</a>」というクレイ・アニメにひどく感心したことがある。かの作品を作ったのが本作の監督アダム・エリオットで、やはりクレイ・アニメである。<br />　尤も、“アダム・エリオット” で本ブログ内を検索し、出て来た映画評「メアリー＆マックス」を読んで思い出したというのが実際という情けない不始末。年は取りたくないものです。<br /><br />ピンキーという１００歳にならんかという老婦人（声：ジャッキー・ウィーヴァー）を看取った年齢不詳の女性グレース（声：セーラ・スヌーク）が、既に亡き両親のなれそめから話始める。<br />　自分たち双子を産んだ時に母が死に、みつ口を直す時の輸血に応じてくれた弟ギルバート（声：コディ・スミット＝マクフィー）との間に強い絆を築いた後、父親が亡くなった為に、グレースは東部キャンベラの自由思想家夫婦、ギルバートは西部パースの農家に引き取られる運びとなる。<br />　非常に可愛がられると同時に自分たちの自由精神の為に養親に放任されたグレースは孤独に陥ってカタツムリを愛し収集癖を育んでいき、同時に映画製作にも興味を示す。図書館に仕事を見つけた時に常識に捉われない既に高齢だったピンキーと知り合う。<br />　そして、遂に彼女を愛する脂肪フェチ青年ケン（声：トニー・アームストロング）が現れて結婚することを決める。為にチケットを送って久しぶりとなるギルバートとの再会を楽しみにしていた前日に、ギルバートの狂信的な養母ルースから罰の為に彼は焼死したと書かれた手紙と遺灰が届く。しかも、ケンの脂肪フェチが発覚して決別宣言をした後、アルツハイマーを発症したピンキーの死に遭遇するのである。<br />　彼女が残したささやかな資金と遺志によりグレースは映画学校を出て、自伝のクレイ・アニメを発表する。その発表会の座席に辛うじて火事から生き残ったギルバートを見出すのである。<br /><br />起伏の激しい人生模様の面白味を感じて戴きたくかなり梗概を詳述したが、グロテスクな登場人物の外観の為にちょっと損をしている面があるのは否めない。★一つがとこマイナスになっていると思って戴きましょう。<br /><br />西洋にも殻に籠るという概念があるらしく、かたつむりはその解りやすい寓意とされているのが興味深い。<br />　みつ口で変わり者故に孤独な人生を余儀なくされたヒロインが、自分同様のマイノリティに親しみを感じて交流をし、時に優しさを披露した結果、【情けは他人（ひと）の為ならず】を地で行くことになるのである。他人に冷たいマジョリティはいつかどこかでひどい目に遭うのではないかと僕は思う。<br /><br />作劇的には、本作が彼女の作った自伝映画の発展形であるメタフィクションとして理解できる面白味を挙げておきたい。<br /><br /><strong>Alone again (by Gilbert O'Sullivan) とならずに良かったですね。 勿論ギルバート繋がりです。</strong><a name="more"></a>

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            <category>映画</category>
      <author>オカピー</author>
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                </item>
        <item>
      <link>https://hokapi2.seesaa.net/article/520059025.html</link>
      <title>映画評「古の王子と３つの花」</title>
      <pubDate>Thu, 26 Feb 2026 08:45:01 +0900</pubDate>
            <description>☆☆☆☆（８点／１０点満点中）２０２２年フランス＝ベルギー合作映画　監督ミシェル・オスロネタバレあり１９９８年の「キリクと魔女」で瞠目させられ、「プリンス＆プリンセス」（１９９９年）ですっかり惚れこんだミシェル・オスロ監督による３話構成のオムニバス・アニメ映画である。「プリンス＆プリンセス」の姉妹編のような内容と言うべし。最初は古代エジプト。クシュ王国の王子タヌエカマニが上エジプトの王女と結ばれる為に奮闘するうちに上下エジプトの統一ファラオとなる。王女と結ばれるのは言うまでも..</description>
            <itunes:summary><![CDATA[
☆☆☆☆（８点／１０点満点中）
２０２２年フランス＝ベルギー合作映画　監督ミシェル・オスロ
ネタバレあり

１９９８年の「キリクと魔女」で瞠目させられ、「<a href="https://hokapi2.seesaa.net/article/200511article_99.html" target="_blank">プリンス＆プリンセス</a>」（１９９９年）ですっかり惚れこんだミシェル・オスロ監督による３話構成のオムニバス・アニメ映画である。「プリンス＆プリンセス」の姉妹編のような内容と言うべし。

最初は古代エジプト。クシュ王国の王子タヌエカマニが上エジプトの王女と結ばれる為に奮闘するうちに上下エジプトの統一ファラオとなる。王女と結ばれるのは言うまでもない。
　第２話は中世フランス。専制的な領主の公子が死刑囚である隣国の公爵を逃した結果森での追放処刑となるが、後日彼はロビン・フッドのような義賊となり、領主たる父親を追い込む。公子が公爵を逃す理由となった彼の娘は成長して、公子と森の少年義賊に憧れる。二人は同一人物であることは自明、めでたく公女と結ばれる。
　第３話は、モロッコの王子が謀反で追われ、トルコの町で揚げ菓子職人に弟子入りし、揚げ菓子大好きな王女とめぐり逢う運命となる。城壁近くの地下室での逢瀬は王の知るところになるが、元王子が事前に準備していた為死刑囚牢からあっさりと二人は脱獄する。

いずれも王子と王女のハッピー・エンドまでのお話で、常識に捉われない思想と不屈の精神が運命を切り開くのだよというメッセージが込められていて、どちらかと言えばお子様向きのような内容となっている。

が、オスロ監督のアニメはお話に拘るには及ばず、画面に没入するのが一番。従来通り今回も人物等前景はベタで塗りつぶされる一方、背景は細密画的に緻密に描き込まれ、大いに魅力的。金を払ってでも観る価値ありデス。

心の洗濯になると言うべし。洗濯と言えば、今日洗濯機が届く。水はちょろちょろとしか出て来ないし、内部のパッキン等がダメになって水漏れはするし。いずれもメカ的なもので修理・修復ができそうだが、もう１３年くらい使っているから買い替え時ということで。<a></a>

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      <content:encoded><![CDATA[
☆☆☆☆（８点／１０点満点中）<br />２０２２年フランス＝ベルギー合作映画　監督ミシェル・オスロ<br /><strong><span style=color:#e00>ネタバレあり</span></strong><br /><br />１９９８年の「キリクと魔女」で瞠目させられ、「<a href="https://hokapi2.seesaa.net/article/200511article_99.html" target="_blank">プリンス＆プリンセス</a>」（１９９９年）ですっかり惚れこんだミシェル・オスロ監督による３話構成のオムニバス・アニメ映画である。「プリンス＆プリンセス」の姉妹編のような内容と言うべし。<br /><br />最初は古代エジプト。クシュ王国の王子タヌエカマニが上エジプトの王女と結ばれる為に奮闘するうちに上下エジプトの統一ファラオとなる。王女と結ばれるのは言うまでもない。<br />　第２話は中世フランス。専制的な領主の公子が死刑囚である隣国の公爵を逃した結果森での追放処刑となるが、後日彼はロビン・フッドのような義賊となり、領主たる父親を追い込む。公子が公爵を逃す理由となった彼の娘は成長して、公子と森の少年義賊に憧れる。二人は同一人物であることは自明、めでたく公女と結ばれる。<br />　第３話は、モロッコの王子が謀反で追われ、トルコの町で揚げ菓子職人に弟子入りし、揚げ菓子大好きな王女とめぐり逢う運命となる。城壁近くの地下室での逢瀬は王の知るところになるが、元王子が事前に準備していた為死刑囚牢からあっさりと二人は脱獄する。<br /><br />いずれも王子と王女のハッピー・エンドまでのお話で、常識に捉われない思想と不屈の精神が運命を切り開くのだよというメッセージが込められていて、どちらかと言えばお子様向きのような内容となっている。<br /><br />が、オスロ監督のアニメはお話に拘るには及ばず、画面に没入するのが一番。従来通り今回も人物等前景はベタで塗りつぶされる一方、背景は細密画的に緻密に描き込まれ、大いに魅力的。金を払ってでも観る価値ありデス。<br /><br /><strong>心の洗濯になると言うべし。洗濯と言えば、今日洗濯機が届く。水はちょろちょろとしか出て来ないし、内部のパッキン等がダメになって水漏れはするし。いずれもメカ的なもので修理・修復ができそうだが、もう１３年くらい使っているから買い替え時ということで。</strong><a name="more"></a>

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            <category>映画</category>
      <author>オカピー</author>
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                </item>
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      <link>https://hokapi2.seesaa.net/article/520050822.html</link>
      <title>映画評「プチ・二コラ　パリがくれた幸せ」</title>
      <pubDate>Wed, 25 Feb 2026 07:51:25 +0900</pubDate>
            <description>☆☆☆★（７点／１０点満点中）２０２２年フランス＝ルクセンブルク＝カナダ＝アメリカ合作映画　監督アマンディーヌ・フルドン、バンジャマン・マスブルネタバレあり一昨日の「リンダはチキンがたべたい！」同様フランスの子供の天真爛漫さが爆発するアニメで、１５年程前に観た実写版「プチ・二コラ」（２００９年）に及ばないが、プチ・二コラ等の天真爛漫な行動と生活と共に、原作の絵本を書いたルネ・ゴシニ（物語・台詞）とジャン＝ジャック・サンペ（作画）の人生が重層的に語られる伝記映画の要素があるのが..</description>
            <itunes:summary><![CDATA[
☆☆☆★（７点／１０点満点中）
２０２２年フランス＝ルクセンブルク＝カナダ＝アメリカ合作映画　監督アマンディーヌ・フルドン、バンジャマン・マスブル
ネタバレあり

一昨日の「<a href="https://hokapi2.seesaa.net/article/520036003.html" target="_blank">リンダはチキンがたべたい！</a>」同様フランスの子供の天真爛漫さが爆発するアニメで、１５年程前に観た実写版「<a href="https://hokapi2.seesaa.net/article/201110article_24.html" target="_blank">プチ・二コラ</a>」（２００９年）に及ばないが、プチ・二コラ等の天真爛漫な行動と生活と共に、原作の絵本を書いたルネ・ゴシニ（物語・台詞）とジャン＝ジャック・サンペ（作画）の人生が重層的に語られる伝記映画の要素があるのが工夫で、児童書ファンには興味深いところであろう。

絵の才能は抜群だが物語を生み出せないサンペ（声：ロラン・ラフィット）が、物語を生むのが得意なゴシニ（声：アラン・シャバ）に少年の活躍を描く作品を作らないかと提案、やがて出来上がった作品はシリーズ化されて人気を博していく。ゴシニは１９７７年に５１歳で夭逝し、サンペを大いにがっかりさせる。

というのが伝記映画としての部分で、二人は自らが生んだ主人公の少年プチ・二コラ（声：シモン・ファリュ）と対話を繰り広げる、というのが工夫。対話形式にすることで、作者の内面を解りやすく綴ると共に、絵本世界への移行をスムーズにする。

二コラの具体的な活躍に関しては敢えて詳述しないが、臨海学校での模様などわんぱくな子供ならではの野趣があって微笑ましい。やはり「わんぱく戦争」を生んだお国柄と思う。

画面について。輪郭線のある線画にて、現実世界はフル・スクリーンで、物語内の世界は所謂たまごスコープで描かれるが、時々外にはみ出すなどフランス流の自由自在ぶり。

“プチ・二コラ”もしくは“二コラ”は、当ブログの検索やAllcinema の検索に無視される。“二コラ”は禁止用語か何かの扱いを受けている印象だ。当ブログ絡みで言えば、“戦争”ではラベルリストが作れないので、“戦争映画”にして対処している。<a></a>

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☆☆☆★（７点／１０点満点中）<br />２０２２年フランス＝ルクセンブルク＝カナダ＝アメリカ合作映画　監督アマンディーヌ・フルドン、バンジャマン・マスブル<br /><strong><span style=color:#e00>ネタバレあり</span></strong><br /><br />一昨日の「<a href="https://hokapi2.seesaa.net/article/520036003.html" target="_blank">リンダはチキンがたべたい！</a>」同様フランスの子供の天真爛漫さが爆発するアニメで、１５年程前に観た実写版「<a href="https://hokapi2.seesaa.net/article/201110article_24.html" target="_blank">プチ・二コラ</a>」（２００９年）に及ばないが、プチ・二コラ等の天真爛漫な行動と生活と共に、原作の絵本を書いたルネ・ゴシニ（物語・台詞）とジャン＝ジャック・サンペ（作画）の人生が重層的に語られる伝記映画の要素があるのが工夫で、児童書ファンには興味深いところであろう。<br /><br />絵の才能は抜群だが物語を生み出せないサンペ（声：ロラン・ラフィット）が、物語を生むのが得意なゴシニ（声：アラン・シャバ）に少年の活躍を描く作品を作らないかと提案、やがて出来上がった作品はシリーズ化されて人気を博していく。ゴシニは１９７７年に５１歳で夭逝し、サンペを大いにがっかりさせる。<br /><br />というのが伝記映画としての部分で、二人は自らが生んだ主人公の少年プチ・二コラ（声：シモン・ファリュ）と対話を繰り広げる、というのが工夫。対話形式にすることで、作者の内面を解りやすく綴ると共に、絵本世界への移行をスムーズにする。<br /><br />二コラの具体的な活躍に関しては敢えて詳述しないが、臨海学校での模様などわんぱくな子供ならではの野趣があって微笑ましい。やはり「わんぱく戦争」を生んだお国柄と思う。<br /><br />画面について。輪郭線のある線画にて、現実世界はフル・スクリーンで、物語内の世界は所謂たまごスコープで描かれるが、時々外にはみ出すなどフランス流の自由自在ぶり。<br /><br /><strong>“プチ・二コラ”もしくは“二コラ”は、当ブログの検索やAllcinema の検索に無視される。“二コラ”は禁止用語か何かの扱いを受けている印象だ。当ブログ絡みで言えば、“戦争”ではラベルリストが作れないので、“戦争映画”にして対処している。</strong><a name="more"></a>

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            <category>映画</category>
      <author>オカピー</author>
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                </item>
        <item>
      <link>https://hokapi2.seesaa.net/article/520043554.html</link>
      <title>映画評「Away」</title>
      <pubDate>Tue, 24 Feb 2026 08:25:50 +0900</pubDate>
            <description>☆☆☆（６点／１０点満点中）２０１９年ラトヴィア映画　監督ギンツ・ジルバロディスネタバレあり昨年の晩夏に観たアニメ映画「Flow」の監督ギンツ・ジルバロディスがほぼ一人で作り上げたという長編アニメ第１作である。小島への飛行機墜落から生き残ったのであろう少年が謎の巨人から逃げるうち、洞窟でまだ生きているオートバイを発見、幼い小鳥を相棒に島を彷徨する。ひっくり返った大亀を助けたり、間欠的に噴き出す泉に遭遇したりするが、山を登るうちに意識を失ってしまう。そこにかの巨人が覆いつくす。..</description>
            <itunes:summary><![CDATA[
☆☆☆（６点／１０点満点中）
２０１９年ラトヴィア映画　監督ギンツ・ジルバロディス
ネタバレあり

昨年の晩夏に観たアニメ映画「<a href="https://hokapi2.seesaa.net/article/517826837.html" target="_blank">Flow</a>」の監督ギンツ・ジルバロディスがほぼ一人で作り上げたという長編アニメ第１作である。

小島への飛行機墜落から生き残ったのであろう少年が謎の巨人から逃げるうち、洞窟でまだ生きているオートバイを発見、幼い小鳥を相棒に島を彷徨する。ひっくり返った大亀を助けたり、間欠的に噴き出す泉に遭遇したりするが、山を登るうちに意識を失ってしまう。そこにかの巨人が覆いつくす。

かの巨人が覆った鹿から離れた後その鹿が死んでいたように見えたので、奴は死神なのではないかと思って見ていたが、落下傘に吊るされた少年を落下傘から解放したのは奴であり、結局夢か幻影からも目覚めるので死神であるという説は覆される。ふーむ。

そして雪崩から逃げるうちに現れた向こう岸に人影を見出す。

さて、巨人が何かのアレゴリーであることは確かながら、何のアレゴリーなのか最後まで把握できない。鹿も巨人の上を飛んでいた鳥も死んだように見えたが、主人公は死なないので死神ではなく、人が内に持つ恐怖といったネガティヴな要素の顕現かとも思いつつ、主人公に関しては寧ろポジティヴの方向に働くのである。
　恐らくジルバロディス青年の中ではそれほど確信的に哲学的な思想を投入したわけではないのかもしれないが、「<a href="https://hokapi2.seesaa.net/article/200604article_13.html" target="_blank">２００１年宇宙の旅</a>」（１９６８年）の終盤を思い出さないでもない夢のヴィジュアルなどを見ると、左脳人間の僕はない頭をひねってしまうのだ。例によって台詞がないので想像力を巡らすしかないという次第。

絵の傾向は、アニメ二大国？の一つフランス流ではなく日本的であるが、自然のように輪郭線がないのが特徴で、色の違いのみにより境界を成す画風。しかし、グラデーションも余り用いないので、鼻も口ものっぺりしております。日本的と言ってもこういうのを好まない日本のアニメ映画ファンもいるでしょう。

夏季五輪では全く目立たないラトヴィアも冬季では時々名前が出てきましたな。配信で見たバイアスロンの女子で一時１位に立った時にオッと思いましたよ。今回バイアスロンでは日本選手は見当たらなかった。<a></a>

]]></itunes:summary>
      <content:encoded><![CDATA[
☆☆☆（６点／１０点満点中）<br />２０１９年ラトヴィア映画　監督ギンツ・ジルバロディス<br /><strong><span style=color:#e00>ネタバレあり</span></strong><br /><br />昨年の晩夏に観たアニメ映画「<a href="https://hokapi2.seesaa.net/article/517826837.html" target="_blank">Flow</a>」の監督ギンツ・ジルバロディスがほぼ一人で作り上げたという長編アニメ第１作である。<br /><br />小島への飛行機墜落から生き残ったのであろう少年が謎の巨人から逃げるうち、洞窟でまだ生きているオートバイを発見、幼い小鳥を相棒に島を彷徨する。ひっくり返った大亀を助けたり、間欠的に噴き出す泉に遭遇したりするが、山を登るうちに意識を失ってしまう。そこにかの巨人が覆いつくす。<br /><br />かの巨人が覆った鹿から離れた後その鹿が死んでいたように見えたので、奴は死神なのではないかと思って見ていたが、落下傘に吊るされた少年を落下傘から解放したのは奴であり、結局夢か幻影からも目覚めるので死神であるという説は覆される。ふーむ。<br /><br />そして雪崩から逃げるうちに現れた向こう岸に人影を見出す。<br /><br />さて、巨人が何かのアレゴリーであることは確かながら、何のアレゴリーなのか最後まで把握できない。鹿も巨人の上を飛んでいた鳥も死んだように見えたが、主人公は死なないので死神ではなく、人が内に持つ恐怖といったネガティヴな要素の顕現かとも思いつつ、主人公に関しては寧ろポジティヴの方向に働くのである。<br />　恐らくジルバロディス青年の中ではそれほど確信的に哲学的な思想を投入したわけではないのかもしれないが、「<a href="https://hokapi2.seesaa.net/article/200604article_13.html" target="_blank">２００１年宇宙の旅</a>」（１９６８年）の終盤を思い出さないでもない夢のヴィジュアルなどを見ると、左脳人間の僕はない頭をひねってしまうのだ。例によって台詞がないので想像力を巡らすしかないという次第。<br /><br />絵の傾向は、アニメ二大国？の一つフランス流ではなく日本的であるが、自然のように輪郭線がないのが特徴で、色の違いのみにより境界を成す画風。しかし、グラデーションも余り用いないので、鼻も口ものっぺりしております。日本的と言ってもこういうのを好まない日本のアニメ映画ファンもいるでしょう。<br /><br /><strong>夏季五輪では全く目立たないラトヴィアも冬季では時々名前が出てきましたな。配信で見たバイアスロンの女子で一時１位に立った時にオッと思いましたよ。今回バイアスロンでは日本選手は見当たらなかった。</strong><a name="more"></a>

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            <category>映画</category>
      <author>オカピー</author>
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                </item>
        <item>
      <link>https://hokapi2.seesaa.net/article/520036003.html</link>
      <title>映画評「リンダはチキンがたべたい！」</title>
      <pubDate>Mon, 23 Feb 2026 09:19:06 +0900</pubDate>
            <description>☆☆☆（６点／１０点満点中）２０２３年フランス＝イタリア合作映画　監督キアラ・マルタ、セバスチャン・ローデンバックネタバレありフランスとイタリア合作のアニメ映画である。さすがは「わんぱく戦争」（１９６３年）を生み、「トリュフォーの思春期」（１９７６年）を生んだフランスが絡んだ作品と思わせる。子供が大人をかき回す可笑し味がに横溢しつつ、これらの映画は子供の存在を礼賛するのだ。昨日の「ロボット・ドリームズ」がぐっと日本人向きであるのに対し、本作は日本人の好悪を分けるタイプと思う。..</description>
            <itunes:summary><![CDATA[
☆☆☆（６点／１０点満点中）
２０２３年フランス＝イタリア合作映画　監督キアラ・マルタ、セバスチャン・ローデンバック
ネタバレあり

フランスとイタリア合作のアニメ映画である。さすがは「わんぱく戦争」（１９６３年）を生み、「<a href="https://hokapi2.seesaa.net/article/200612article_4.html" target="_blank">トリュフォーの思春期</a>」（１９７６年）を生んだフランスが絡んだ作品と思わせる。子供が大人をかき回す可笑し味がに横溢しつつ、これらの映画は子供の存在を礼賛するのだ。

昨日の「<a href="https://hokapi2.seesaa.net/article/520028129.html" target="_blank">ロボット・ドリームズ</a>」がぐっと日本人向きであるのに対し、本作は日本人の好悪を分けるタイプと思う。こんな一種のんびりしたフランス流ドタバタが好きな方は、僕を含めて、少数派でも確実にいる。

シングルマザーのポレット（声：クロチルド・エム）は、８歳の娘リンダ（声：メリネ・ルクレール）が亡夫との思い出のある指輪を友人に貸したと疑ったのが誤解と気付き、何でも言うことを聞くと宣言。リンダは赤ん坊の時に死んだ為に記憶のない父の好きだったというパプリカ・チキンを食べたいを言い出す。
　折しもストで店という店が休業中である為、ポレットは小さな養鶏場から生きた鶏を盗む。その鶏が逃げた為警官セルジュ（声：エステバン）に追われる羽目になり、逃げ込んだトラックの運転手ジャン＝ミシェル（声：パトリック・ピノー）も巻き込んで大騒動になる。
　これにポレットに厳しい姉アストリッド（声：レティシア・ドッシュ）や他の子供たちを含めて極めて賑やかに進み、やがて父や夫への思いをも浮かび上がらせるという手法である。

尤も、この騒動を通じてポレットはジャン＝ミシェルと、アストリッドはセルジュと意気投合しもするので、日本人好みのしっとりした終わり方とは程遠い。天国の父も食事中に死んでしまった自分を自虐的に語る幕切れはヴォードヴィル風の味を感じさせて捨てがたい。

人物は一人ずつ違う色で表現される。肌も髪も服も一色だ。なかなか興味深いと言うべし。背景はやや抽象的な感覚も併せ持つ絵本のようなタッチで、リアルな日本のアニメ映画とは対照的。こういうのもまた良き哉である。

顔と声が同一性を持つ必要のないアニメは吹替えでも構わないと思うが、原則的に原語版若しくは国際版で観る。洋画を吹替版で観て、吹替えが気に入らないと低い採点が投じられると、本来の実力と関係ないところで評価が低くなる。映画サイトにおかれては、吹替え版があるメジャー映画の場合、原語版と吹替版に分けて採点欄を設けるべきではないか、と思う。<a></a>

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☆☆☆（６点／１０点満点中）<br />２０２３年フランス＝イタリア合作映画　監督キアラ・マルタ、セバスチャン・ローデンバック<br /><strong><span style=color:#e00>ネタバレあり</span></strong><br /><br />フランスとイタリア合作のアニメ映画である。さすがは「わんぱく戦争」（１９６３年）を生み、「<a href="https://hokapi2.seesaa.net/article/200612article_4.html" target="_blank">トリュフォーの思春期</a>」（１９７６年）を生んだフランスが絡んだ作品と思わせる。子供が大人をかき回す可笑し味がに横溢しつつ、これらの映画は子供の存在を礼賛するのだ。<br /><br />昨日の「<a href="https://hokapi2.seesaa.net/article/520028129.html" target="_blank">ロボット・ドリームズ</a>」がぐっと日本人向きであるのに対し、本作は日本人の好悪を分けるタイプと思う。こんな一種のんびりしたフランス流ドタバタが好きな方は、僕を含めて、少数派でも確実にいる。<br /><br />シングルマザーのポレット（声：クロチルド・エム）は、８歳の娘リンダ（声：メリネ・ルクレール）が亡夫との思い出のある指輪を友人に貸したと疑ったのが誤解と気付き、何でも言うことを聞くと宣言。リンダは赤ん坊の時に死んだ為に記憶のない父の好きだったというパプリカ・チキンを食べたいを言い出す。<br />　折しもストで店という店が休業中である為、ポレットは小さな養鶏場から生きた鶏を盗む。その鶏が逃げた為警官セルジュ（声：エステバン）に追われる羽目になり、逃げ込んだトラックの運転手ジャン＝ミシェル（声：パトリック・ピノー）も巻き込んで大騒動になる。<br />　これにポレットに厳しい姉アストリッド（声：レティシア・ドッシュ）や他の子供たちを含めて極めて賑やかに進み、やがて父や夫への思いをも浮かび上がらせるという手法である。<br /><br />尤も、この騒動を通じてポレットはジャン＝ミシェルと、アストリッドはセルジュと意気投合しもするので、日本人好みのしっとりした終わり方とは程遠い。天国の父も食事中に死んでしまった自分を自虐的に語る幕切れはヴォードヴィル風の味を感じさせて捨てがたい。<br /><br />人物は一人ずつ違う色で表現される。肌も髪も服も一色だ。なかなか興味深いと言うべし。背景はやや抽象的な感覚も併せ持つ絵本のようなタッチで、リアルな日本のアニメ映画とは対照的。こういうのもまた良き哉である。<br /><br /><strong>顔と声が同一性を持つ必要のないアニメは吹替えでも構わないと思うが、原則的に原語版若しくは国際版で観る。洋画を吹替版で観て、吹替えが気に入らないと低い採点が投じられると、本来の実力と関係ないところで評価が低くなる。映画サイトにおかれては、吹替え版があるメジャー映画の場合、原語版と吹替版に分けて採点欄を設けるべきではないか、と思う。</strong><a name="more"></a>

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            <category>映画</category>
      <author>オカピー</author>
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